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深刻化する子どもの貧困

2020-10-10 21:43:22 | 反貧困
 COVID-19の流行にともなって、子どもたちの食生活の問題も深刻になっています。休校期間中は学校給食を食べられなくなったこと、各地の子ども食堂が活動を休止したり縮小したこと、母子家庭において母親の収入が減少したことなどが要因になっています。
 母子家庭の食生活についてのアンケート調査によると、インスタント食品が増えた、炭水化物だけの食事が増えた、お菓子やおやつを食事の代わりにすることが増えた、1日の食事の回数が減った、1回の食事量が減ったという回答が数多く寄せられました(しんぐるまざあず・ふぉーらむ)。栄養の不十分な食生活、あるいは栄養のバランスが悪い食事を続けていると健康な成長に悪影響を及ぼします。「経済格差」が「健康格差」をもたらすことになります。
 休校期間中、学習環境に恵まれなかった家庭の子どもたちの学習の遅れも心配されます。低学力のまま社会に出て、十分な収入が得られないという「貧困の連鎖」におちいるおそれもあります。「経済格差」が「学力格差」の要因となって、「経済格差」を再生産してしまうという構造が指摘されています。
 家庭への食材・食事の無料宅配、子ども食堂への公的支援、学校での朝食の提供などの支援策が必要です。学習の遅れている子どもへの補習などの支援やさまざまな学校費用(給食費、教材費、部活費用、修学旅行費など)、医療費などの援助も求められるところです。

NPO「しんぐるまざあず・ふぉーらむ」では、ひとり親家庭への食料支援などのために寄付を募っています。


なぜ、日本はここまで「子どもの貧困」大国になってしまったのか
  阿部彩


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