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「誰もが人間らしく生きられるためには」という視点から、さまざまな社会問題についての情報をお届けします。

貧困の背景にあるもの

2021-01-17 22:54:54 | 反貧困
 企業は利益追求のため、人件費を少しでも減らそうとします。そのため、低賃金で働くパート、派遣、アルバイトなどの非正規労働者が増えました。最低賃金に近い水準の給料で働く「ワーキングプア」も多いのです。非正規で定型的な仕事に就いていると、いくら努力して働いても昇給しない、あるいはわずかしか昇給しないことも多いでしょう。
 正社員・正職員として働いていたが、長時間労働・過重労働でメンタルヘルスを悪化させて退職、その後、就労が困難になったり低賃金労働者になった方も多いでしょう。
 昨年、学校が長期間にわたって休校となりました。低所得の家庭ではさまざまな困難が生じました。親が子どもの学習面などを十分に支援できない、学習塾に通うだけの経済的余裕がない、家庭が学習に集中して取り組める環境ではない、パソコンがなくてオンライン授業が受けられないなどです。家庭の経済格差が学力格差の原因となり、学歴の格差、社会に出てからの収入の格差へとつながっていきます。
 今回、緊急事態宣言の発令によって、飲食業などのアルバイト・パート従業員の多くがが収入を減らしたり失
職すると予想できます。
 「貧困は自己責任」という考えではいつまでたっても貧困問題を解決できません。
「死ね、ということですか?」。年末年始コロナ困窮者支援現場の悲痛な声 ハフポスト