六道坂の庵

世捨て人のオタク趣味やらの徒然なるダメ日記

Core i7はミセバヤの夢を見るか(2)

2009-12-27 00:02:05 | 自作PC
ミセバヤ・・・・・・ベンケイソウ科ムラサキベンケイソウ属
花言葉・・・・・・慎ましさ、穏やか、静寂、憧れ


 巨大なラジエータを得ることによって、熱交換を無音にすることができました。
 しかし肝心のPCとの接続ができなければ、オブジェ以上の意味はありません。
 通常、水冷PCに使われるチューブは、内径R3/8かR1/2と呼ばれるサイズです。これを実際にパーツを冷やす水枕と接続するための部品(フィッティング)は、そのサイズに合わせているのが普通です。

 要するにR1/2(うちではこれを使用)チューブを、どのように接続するかということになります。
 ラジエータの口は36mm、R1/2は12mm。これをいかに一滴も漏水することなく接続するか。



1.シリコン栓(下径34mm上径37mm)にコルクボーラーで14mmの穴を開ける。
2.R1/2継ぎ手を差込み、差込口の周りをコーキングで埋める。
3.内径R1/2チューブを差し込み、ホースバンドで締める。
4.ラジの接続口にシリコン栓を差込む。
5.シールテープを巻いた上から、ビニールテープを巻く。

 これがわたしの出した答えです。
 これでラジエータの接合部分においては、一滴の水もこぼしたことがありません。
 もちろん、これにたどり着くまでは大量の水を流したのですが。

 最初は内径40mmのチューブをかぶせ、ホースバンドで締め付けました。全然ダメで、水を入れたそばからジャバジャバ流れていきました。
 ならばと周りをバスコークで埋めたのですが、見た目が非常に悪い上に、二度と外せなくなります。何らかの要因で外す必要が出たときに困ることが目に見えていたので、すぐにやめました。
 そしてネットで理科実験用フラスコのゴム栓を使って接続している人がいたので、それを参考にシリコン栓を購入しました。
 大丈夫だと思いつつ、継ぎ手の接合部に不安があったのでバスコークで埋めました。

 とは言え、これとて外しにくいことは確かです。
 そのためにこれを使用しています。



 カップリングといって、ワンタッチでチューブを切り離すことができます。
 欠点としては、この中を通る水は相当の抵抗(圧損)を受けるため、流量が減ってしまうことです。そのため、あまり好んで使われることはありません。
 しかしうちのラジエータではこれがあるのとないのとでは、利便性が段違いなのであえて使用しています。
 例えば何かの部品をちょっと交換したいとき、当然ながら水を抜かないといけないわけですが、ラジエータの中には3リットル以上の水が入っています。
 これをいちいち抜くのはそれだけで大工事になってしまいます。
 カップリングを使えばラジエータの中の水は全く手付かずのまま、簡単に取り外すことができるのです。
 部品交換が終わればまた取りつけるだけで完成です。

 ところで水を流すにはポンプが必要です。
 ここまで大掛かりになってくると、ポンプにも並以上のパワーが必要ですが、かと言って大流量を持つハイパワーなポンプは、それに比例して騒音を発します。
 騒音を徹底的に封じ込めるための水冷でうるさい部品を使っては、それこそ本末転倒というものです。

 わたしが選んだのはパワーと静音性が評判な、Laing社のD-5とD-4です。
 なぜ二つかと言うと、最初はD-4一つのつもりだったのですが、予想以上にかなり流量が低くなっていたためです。
 CPUとそれ以外の二つに流路を分け、つまり一番優先的に冷やしたいCPUを独立させました。ビデオカードはうちではほとんど酷使しませんので。

 しかしこの二つのポンプ、確かに静かと言えば静かですが、わたしのような重度の静音スパイラルに陥った人間にはやはり気になります。
 そこでやったのは、ポンプをクローゼットに隔離することです。

 

 ポンプが二つなのでIN・OUTが2本づつ、合計4本です。
 座布団やクッションでも乗せておけば、もはや駆動音は聞こえないも同然です。


<次回予告>

PCに性能と静音を求め、冷却を追求すればこれになる。
これにはCPUクーラーも無ければ、ビデオカードクーラーも無い。
むき出しのHDDも無ければ、ケースファンさえ動いていない。
あるのは電源ファンと、冷却水の流れのみ・・・。
摂氏22度。台所の冷蔵庫どころか時計の秒針さえ聞こえる。
お茶をくれ、五臓六腑を焼くお茶をくれ。
次回「SSD」、恨みつらみの言葉さえ固まる。

(ペールゼンファイルズ風予告。銀河万丈の声で脳内補完をお願いします)


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