端と底を行き来するRPG

そのとき、きっと誰かの中心blog。
アーカイブにある作品は人事を尽くした盛者必衰の入れ替え制。

幕があがって舞台が終わる

2007-05-22 21:31:25 | 矛盾している10のお題
森の中で出会った。
最悪の出会い方をした。
レジスタンスだった。
そんなことはどうでもよくなった。
君を愛して、俺も同じ道をとったから。


帝国のやり方に反発して、民を解放する。
そんな絵空事を初めて聞いたときは、正直、笑った。
腐った官吏がのさばって止まないこの世の中でよく言えるものだと。
違ったんだ。

こういう世の中で「言える」からこそ、意義があるんだ。

目を輝かせて、構想を語るその姿に。
俺は決めたのだ。
理想を現実にするために、この女と共にあろう と。

同志を集め、協力者を集い、徐々に規模は拡大していった。
「反乱軍」と言われるようになったときは、嬉しかったものだ。
ようやく相手に「意識」させることが出来たと!
活動にも力が入った。
理想へ向かい。
俺たちは疾走していった。


帝国軍と戦っていると聞いた。
対等とは言えないけれど、確かに、解放軍は。
”俺たち”は、勢力をより強くしていた。
俺と彼女はやむを得ず別行動をしていたから。
その話を聞いたとき、早く合流したくてしょうがなかった。
君に早く会いたかった。

解放軍の基地に着いて。
大男と再会した。
俺の顔を見て、顔色を悪くしたようだった。
他の見慣れたやつらも同様で、視線を合わそうとしない。
おい・・・、なんだよ。
胸騒ぎ、グルグルと風景が回る。
しばらく動けずにいると、下が騒がしくなって。
疑問に思う前に、少年が現れた。

彼女と出かけていった少年。

大男が突然連れてきて、設計図を届けに行ったあの少年だ。
俺が知り得る限り、最後に彼女を見たであろう彼に訊いた。

彼女はどこか、と。







民を解放するのだと言った。
そのために、同志を集い集団を大きくした。
根回しも周到にして。
行動を始めようと、いざ作戦開始だと。
歴史的改革の第一歩をまさに踏み出そうという、今、このときに。


なぁ、嘘だろう?




君が熱く語った「理想を現実にする戦い」に。
君が参加していないなんて。




なぁ、嘘だろう?




君が もう この世にいないなんて。

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