端と底を行き来するRPG

そのとき、きっと誰かの中心blog。
アーカイブにある作品は人事を尽くした盛者必衰の入れ替え制。

記憶喪失

2007-02-03 20:12:35 | 自己終結
イライラしつつも、頭は何も思い浮かばない。
さっき目にした誘拐という文字が微かに残っている程度。
辞書に載っていた意味を反芻してみた。
単に暇だったからだ。

人をだまして誘い出し、連れ去ること。

ルークはぼんやり考えた。
人をだまして誘い出すということは、俺はだまされたのか。
誰に?
マルクト、だよな。
つーことは、俺は、マルクトの連中を信じていたってことなのか?

考えたところで答えが出るはずもなかった。
当時、つまり7年前以前の記憶は彼にはない。
思い出そうとしても、欠片すら出てこないほどに。
7年前、何が起こったのか。

彼にはまったく身に覚えがないのだ。

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記憶喪失、だそうです。(何事?
周りが覚えていて、自分には全く身に覚えがない。
これほど怖い物はないでしょうね。
自分は何者なのか、どういう考えを持っていたのか。
それが分からない、思い出せる確証もない。
ルークは…、特殊ですけどね。
彼も少しは不安だったと思います。
自分が”誰か”と比べられている感覚は多少あったでしょうから。

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