端と底を行き来するRPG

そのとき、きっと誰かの中心blog。
アーカイブにある作品は人事を尽くした盛者必衰の入れ替え制。

2007-02-07 10:17:45 | 自己終結
『…ょうぶ!? ルー…』
頭の上から何か聞こえる。
うるさい、もう少し考えて話せよ。
ったく、何なんだよ一体。
『ルーク!起きて!』
誰だ?
誰が呼んでる?

「ルーク!!」
「うおっ!!」

耳元で思いっきり呼ばれた。
いってぇー、何なんだよ。

「って、お前!!」
「何よ?」
「あー!何だ、ここ!どこだ!」
「何?」
「訊きたいことがありすぎて、あー、お前のせいだ!」

屋敷の中庭にいたはずなのに、何故か外にいて。
まだ周りが明るかったのに、すっかり夜になり。
稽古中だったのに、ヴァン師匠が襲われ。

「そうね、私も迂闊だった。
 まさかあそこにセブンスフォニマーがいるとは思わなかったから」
「はぁ?答えになってねぇぞ」
「あなたも問いになってなかったのだから、お互い様よ」

冷たい、冷めた目で俺を見る女。
決めた、こいつは『冷血女』だ。
冷血女は、困ったわねと言いながら視線を”水”の方へ向けた。
何だ?

「とりあえず、ここがどこなのか把握出来ない以上、ここを出ましょう。
 川下に沿って歩けば出られるはず。
 それと、出られたらあなたをバチカルまで送るわ。
 巻き込んでしまった私に責任があるもの」
この間、一回も俺の方を見なかった。
何だよ、この女。
事務的な口調のあと、やっと俺を見た。
さっきより目が優しくなった…か?

「理解出来た?」
「馬鹿にするな!!」

俺は一気に立ち上がり、女を見下ろした。
女のきょとんとした顔がいい気味だ。
口を開こうとしたとき、突風が吹いた。
「…ぶっ!」
俺の長い髪が口やら鼻やらを塞いで、息苦しくなる。
耐えきれなくなって、風に背を向けると女も立ち上がって、また「優しい目」で言う。
「海風を知らないの?」
「は?」
「知らないのね…」
何か腹立つ。
女は、あれが海、これが岩と指さしで名前を言っていく。
ムカツクが…、本当に知らなかったから渋々聞いていた。
すると、そういえばと女は目を「冷めたもの」に変えて、俺の目を見た。
少しびくっとした俺を気にも留めないで。
事務的な喋り方で言った。

「名前言ってなかった。 私はティア」

風が女の髪をなぜた。
月明かりもあいまってか。
少し…。
綺麗だと思ってしまった。
こんな得体の知れないヴァン師匠を襲うような奴に。
疲れてんのかな、俺。

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ゲーム本編を思い出せませんでした。(ひどっ
あー、厳しいなぁ。
【夜】というお題でしたが、あれ、ほとんど触れてな…いぞ?
もう軽くルクティアになってます。(笑)
嫌いだ!って思っていても「綺麗」とか見えていて欲しいなぁ…。
無理か、ダメか。

本編で既にティアが「ルーク」と語りかけていたのが未だに謎。
何で知っていたんだろう。

1 コメント

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Unknown (黒兎)
2007-02-21 00:35:07
ルクティアルクティア!
段々惚れてくのもいいけど、
最初っから、好意とは無関係に、
「綺麗だ」って思ってるのもいいね!
だって月明かりに照らされる薄茶の髪って綺麗だよ。
無理じゃないよ!駄目じゃないよ!

ああ、夜ってこの辺りのお題だったんだー!
最初お題見たときどこのことだかさっぱりだったわ。
確かに夜だわねぇ。

初プレイ時のルーク&テレビの前の僕らの混乱具合が
よく現れてると思いました。
何事?何でこんな、あれ?ここどこ?みたいな(何
半目で睨んでくるルークが目に浮かぶぞぅ(*´∀`)

突風で髪の毛がブヮサー!なルークに不覚にも萌え。
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