「お呼びですか、父上」
「うむ。ルーク、そこに座りなさい」
椅子に腰掛けると、視線をヴァン師匠に送った。
逞しい腕、大きな体、そんでもって強い。
俺の理想だ。
師匠は父上に向かって頷き、話が始まった。
「ヴァン謡将は、マルクトへ帰られるそうだ」
「えー!!どうして!」
「ルーク、私が神託の盾騎士団に所属していることは知っているな。
神託の盾騎士団の存在意義は、導師をお守りすることにある」
「その導師が、行方不明なのだそうだ」
正直、だから?って感じだった。
俺には関係ないし、師匠だって帰る必要はないじゃないか。
そう言えなかったのは、母上が目で牽制していたからだ。
それでも少しは話していいよな。
「剣術の稽古はどうなるんだ?」
「私が帰還するまで、代わりの人間を置いていく」
「え~?」
「ルーク!少しは我慢することも覚えなさい!」
「あなた、ルークが可哀想ですよ!」
「お前はルークに甘すぎる!!」
父上が母上を怒鳴りつけている間に、師匠がこっそり耳打ちをしてきた。
「その代わりと言っては何だが、今日は稽古にとことん付き合うぞ」
「え、本当に?」
「だから、機嫌を直せ」
母上には悪いが、俺たちはこっそり中庭へ抜け出した。
「さて、それではおさらいといこう」
「お願いします!」
人形に向かって、切り払いなぎ払い叩き斬っていく。
傍らでヴァン師匠とガイが俺の様子を見ていた。
最後に特技である双牙斬を決めるとヴァン師匠に向き直った。
「どうですか!」
「うむ、すっかり物にしたな。これからも精進するように」
「はいっ!」
「この素直さをもっと別のトコに分ければいいのにな」
「うっせー」
いつものように稽古して。
いつものようにガイと話して。
いつものように一日が終わる。
はずだった。
「…!!」
突然の眠気。
立つのもやっとで、それはガイも同じようだった。
強烈な眠気と共に、女の声が聞こえた。
「覚悟!ヴァンデスデルカ!」
「…ティアか!」
その女は突然師匠に斬りかかった。
造作もなく避けた師匠だったが、体勢を崩していて。
次の攻撃は当たってしまうかも知れなかった。
都合のいいことに女は、俺に近い位置にいる。
日頃の成果を見せてやる!
俺が、ヴァン師匠を助けるんだ!
「何なんだよ、お前は!!」
「…っ!!」
ガキィッ!と武器と武器が競り合う。
思った以上の力に、困惑しながらも負けじと力を込めていく。
すると、女もヴァン師匠も驚きの声をあげた。
何だ?
「これは、セブンスフォニム!?」
「いかん!! ルーク!!!」
「「うわぁー!!!!」」
俺の意識はそこで途切れた。
頭が猛烈に痛かったこと、女がひどく驚いていたこと。
これが俺の最後にみたものだ。
二人が消えていった空を見上げ、静かに、ただ静かにヴァンはつぶやいた。
「……ち、予定外だ」
****************************
ヴァンは早々と化けの皮を剥がしていく予定です。
だって、私、ネタバレ見ちゃって「冒頭から」知りながらやってたので。
信じていた頃がないんですよ、愕然とするものがなかった。
だから、最初からヴァンは悪い人です。
自分に正直な人です。
ガイ、全く出番なし。
ティアがようやく登場。
ヴァン、出番終了。
次回から二人旅。 わお。
「うむ。ルーク、そこに座りなさい」
椅子に腰掛けると、視線をヴァン師匠に送った。
逞しい腕、大きな体、そんでもって強い。
俺の理想だ。
師匠は父上に向かって頷き、話が始まった。
「ヴァン謡将は、マルクトへ帰られるそうだ」
「えー!!どうして!」
「ルーク、私が神託の盾騎士団に所属していることは知っているな。
神託の盾騎士団の存在意義は、導師をお守りすることにある」
「その導師が、行方不明なのだそうだ」
正直、だから?って感じだった。
俺には関係ないし、師匠だって帰る必要はないじゃないか。
そう言えなかったのは、母上が目で牽制していたからだ。
それでも少しは話していいよな。
「剣術の稽古はどうなるんだ?」
「私が帰還するまで、代わりの人間を置いていく」
「え~?」
「ルーク!少しは我慢することも覚えなさい!」
「あなた、ルークが可哀想ですよ!」
「お前はルークに甘すぎる!!」
父上が母上を怒鳴りつけている間に、師匠がこっそり耳打ちをしてきた。
「その代わりと言っては何だが、今日は稽古にとことん付き合うぞ」
「え、本当に?」
「だから、機嫌を直せ」
母上には悪いが、俺たちはこっそり中庭へ抜け出した。
「さて、それではおさらいといこう」
「お願いします!」
人形に向かって、切り払いなぎ払い叩き斬っていく。
傍らでヴァン師匠とガイが俺の様子を見ていた。
最後に特技である双牙斬を決めるとヴァン師匠に向き直った。
「どうですか!」
「うむ、すっかり物にしたな。これからも精進するように」
「はいっ!」
「この素直さをもっと別のトコに分ければいいのにな」
「うっせー」
いつものように稽古して。
いつものようにガイと話して。
いつものように一日が終わる。
はずだった。
「…!!」
突然の眠気。
立つのもやっとで、それはガイも同じようだった。
強烈な眠気と共に、女の声が聞こえた。
「覚悟!ヴァンデスデルカ!」
「…ティアか!」
その女は突然師匠に斬りかかった。
造作もなく避けた師匠だったが、体勢を崩していて。
次の攻撃は当たってしまうかも知れなかった。
都合のいいことに女は、俺に近い位置にいる。
日頃の成果を見せてやる!
俺が、ヴァン師匠を助けるんだ!
「何なんだよ、お前は!!」
「…っ!!」
ガキィッ!と武器と武器が競り合う。
思った以上の力に、困惑しながらも負けじと力を込めていく。
すると、女もヴァン師匠も驚きの声をあげた。
何だ?
「これは、セブンスフォニム!?」
「いかん!! ルーク!!!」
「「うわぁー!!!!」」
俺の意識はそこで途切れた。
頭が猛烈に痛かったこと、女がひどく驚いていたこと。
これが俺の最後にみたものだ。
二人が消えていった空を見上げ、静かに、ただ静かにヴァンはつぶやいた。
「……ち、予定外だ」
****************************
ヴァンは早々と化けの皮を剥がしていく予定です。
だって、私、ネタバレ見ちゃって「冒頭から」知りながらやってたので。
信じていた頃がないんですよ、愕然とするものがなかった。
だから、最初からヴァンは悪い人です。
自分に正直な人です。
ガイ、全く出番なし。
ティアがようやく登場。
ヴァン、出番終了。
次回から二人旅。 わお。
それが嫌なら次回作は発売と同時にプレイするように!
つまりは、買えってこった(´∀`)
本当この辺は急展開だよね・・・!
色々固有名詞は出てくるは、家庭の事情は出てくるは、
挙句の果てにダブルルークだもんね!(もういいから
普通は友人と二人旅から始めるんじゃ?っていう
RPGのお約束もいきなりぶっちぎるしね!
よくあの辺綺麗にまとめたねー・・・!
剣術稽古短っ!
次回から二人旅!ワオ!