端と底を行き来するRPG

そのとき、きっと誰かの中心blog。
アーカイブにある作品は人事を尽くした盛者必衰の入れ替え制。

決定的な出来事2

2007-05-02 17:14:52 | ポケモン系
あれから、デューイと話していない。
タネ坊はくる回数は減ったものの、遊んでくれと言ってくる。
ニドリィナは・・・、完全に避けられるようになった。
当然の結果だ。
自業自得だ。
そうやって、時間だけが過ぎていって。
あの出来事から、ひと月が経とうとしている。


「え」
「え、じゃなくてよ。
 デューイの奴、どうなってんの?」
「どうって・・・」
「最近あいつ、付き合い悪いんだよ。
 宝探ししようぜーって言っても、『忙しい』の一点張り」
 
そうか、あいつ、遊んでないんだ・・・。

「お前、仲良かったじゃん?
 なんか知らね?」

胸が痛んだ。
今、僕たちは、そんな関係じゃない。
知らない、僕は何も・・・。

「知らない」
「チェットなら知ってると思ったのに。
 ていうか、お前ら、友達じゃねぇの?」

言葉のナイフ、とかって言葉があるけど。
まさにこれだ。
自分で作った傷とはいえ、無遠慮に突っ込んでくるにも程がある。
吐き気がした。
ちくしょう。

「チェット兄ちゃん!!!」

悲鳴に我に返った。
そばにいたのは。

「た、タネ坊・・・?」
「火事だよ!向こうが燃えてるの!」

指差された方向を見ると、森が赤い。
確かに燃えているようだ。

「さっき、デュー兄ぃが入っていったところなの!
 チェット兄ちゃん、いつもお迎えに行ってたよね!?
 お願い、迎えに行って!」
「なんで?
 いつものことじゃん」
「違うもん!!」

タネ坊は、必死に訴える。
友人は気分を悪くしたように、タネ坊を睨み付ける。
「ガキが・・・」と聞こえた気がしたが、無視した。
タネ坊の話に耳を傾ける。

「何が違うの?」
「いつもは『どーん』って音するもん!」

確かに迎えに行くときは、術に失敗した後、だからな。
当然、爆発、炎上の順路を辿ってる。

「デュー兄ぃ、おっかない顔してた。
 きっと、何かあったんだよ!」

ぶちり、と何かが来た。
何かが起きている。
時期が時期だ。
きっと”俺”の考えは合っているだろう。
あんにゃろー、俺に黙って何やってやがる。

「タネ坊、サンキューな」

走れ、俺。

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