端と底を行き来するRPG

そのとき、きっと誰かの中心blog。
アーカイブにある作品は人事を尽くした盛者必衰の入れ替え制。

止まらざる者

2011-06-17 22:26:29 | 三國無双
■【昭→覇→蝶(淵蝶)】どこまでも片思いな話

ある戦いを境に。
どこか遠くを見るようになった。
視線の先。
凛とした花の如く。
心を、俺の心を全部持っていった君は。
届かぬ誰かを追っているのか。
求めているのか。
目は口ほどにものを言う。
まさに、君のためにある言葉。
話す言葉とは裏腹に、嗚呼、どうして見てくれない。
俺の名を呼びながら、俺を映さず。
君が映した相手は、誰も映さず。
迷路に迷い込んだように。
人間関係の構図は軽微な変化を見せ。
不毛ともとれる依存性を持つ。
やめろと言えず、それの一端を担っている俺は。
闇雲に求めることをよしとできなかった。
卑怯だと言ってくれればよかったのに。
届かぬ思いを埋めるかのように。
誤魔化すように。
君は俺を受け入れる。
心は空っぽのまま。
君の想い人は、戸惑っている。
君の中に、きっとあの人を見ている。
口調、雰囲気そういった人間味とされるところは。
まるで小さい将軍だと、よく揶揄されていたから。

もらっていく。
そう宣言したのは、その戦いから半年後。
応えるでもなく、受け入れるでもなく。
ただ抱き止めて見ているだけなら。
放せ、離せ。
ただ維持してるだけの関係に終止符を。
理由が必要なら、死合ってもいい。
そいつは、あんたの人形じゃない。
分かってるはずだ、あんたなら。
それが答えじゃないことくらい。

「連れていくのか?」
「もらい受けます」
「覇に淵を見ていたのは…」

俺もやも知れん。

魏の中心人物が言うのだ。
嗚呼、あの日から、この国だけが夢を見る。
現実を見るため、手を差し伸べる。
この手は忌々しいか。
恨めしいか。

別れの日。
俺の傍には覇がいた。
向かいには、後見人二人。
縛られた、過去に囚われた二人。

「夏侯惇殿、行ってきます」
「ああ…」
「張コウ、今までありがとう」

死合わず、負けたのだろうか。
気持ちはまだあの日のまま。

*********************

今までの昭とは別人です。
次はたぶんお馬鹿さんです。

反応がなくても幸せでした、と肯定した覇。
反応がなくて苦しく、解放しろ、と迫った昭。
結局のところ、覇の幸せを奪ったのは自分なのか。
それでも。
止まるのは間違っている、そう結論を出す。
昭は覇を連れて行く。

悪夢か、幻か。
その答えは誰も持っていないだろう。

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