「よし、出欠をとるぞ!
名前呼ばれたら返事なー」
教諭は、うきうきと出席簿を広げた。
反して生徒たちは重い空気を漂わせていた。
仲が悪いわけではないのだが。
なかなかに複雑な人間関係を構成しているのである。
「慶次!」
「ほーい」
「政宗!」
「Here!」
「日本語喋れ。 小十郎!」
「あぁ…」
「元気ないな。 幸村!」
「うおおお!」
「いい気合いだぞ! 佐助!」
「へいへい」
「かすが!」
「どうしてだ、なぜだ」
「いい加減諦めろ、小学3年生だろー? 謙信!」
「はい」
「うん、いい返事。 次…」
次の人の名前を呼ばれると。
クラスは一部を除き、途端に凍り付く。
「武田くん」
「おう」
(((やっぱ、納得いかねぇー)))
そのいかつい顔は小学生じゃないだろうとか。
何で幸村泣いてんだよとか。
そういうことを言う時期はとっくに終わっていたが。
それでも納得がいかないものはいかない。
担任の利家教諭はその間も出欠をとり続けており。
最後の生徒の名を呼び終えると副担任のまつに向き直る。
「以上! 何名出席だ?」
「全員出席にございます」
「健康で何より!」
にかっと笑うと出席簿をぱたんと閉じる。
それに印付けてないのかと言う時期も過ぎていた。
「今日は運動会だが、怪我などせぬように!
うまい飯を食えるように運動すると思えばいい」
「犬千代様にはもうお弁当は作ってあります」
そう言うが早いか、重箱をうず高く積み上げた。
わっはっはっはと笑う教諭に。
苦笑いの生徒が半分。
残りは様々な思惑あって真剣な顔。
「政宗様、この小十郎も用意してございます」
「~♪ さすがだぜ、小十郎」
隣の席同士でひそひそ話。
ひそひそと話せないのならば、手紙を…と注意されたかすがは。
早くも20枚目の便箋に綴っていた。
「ということで。
自分の力を最大限出してうまいものを食おう。
勝った後の飯も格別だがな」
気合い十分、待ったなし。
ここに飢えたクラスが誕生した。(いい匂いがするため)
目指すは弁当、得るものは満足感。
いざ、合戦。
***********
台所筆頭が書きたかっただけ。
名前呼ばれたら返事なー」
教諭は、うきうきと出席簿を広げた。
反して生徒たちは重い空気を漂わせていた。
仲が悪いわけではないのだが。
なかなかに複雑な人間関係を構成しているのである。
「慶次!」
「ほーい」
「政宗!」
「Here!」
「日本語喋れ。 小十郎!」
「あぁ…」
「元気ないな。 幸村!」
「うおおお!」
「いい気合いだぞ! 佐助!」
「へいへい」
「かすが!」
「どうしてだ、なぜだ」
「いい加減諦めろ、小学3年生だろー? 謙信!」
「はい」
「うん、いい返事。 次…」
次の人の名前を呼ばれると。
クラスは一部を除き、途端に凍り付く。
「武田くん」
「おう」
(((やっぱ、納得いかねぇー)))
そのいかつい顔は小学生じゃないだろうとか。
何で幸村泣いてんだよとか。
そういうことを言う時期はとっくに終わっていたが。
それでも納得がいかないものはいかない。
担任の利家教諭はその間も出欠をとり続けており。
最後の生徒の名を呼び終えると副担任のまつに向き直る。
「以上! 何名出席だ?」
「全員出席にございます」
「健康で何より!」
にかっと笑うと出席簿をぱたんと閉じる。
それに印付けてないのかと言う時期も過ぎていた。
「今日は運動会だが、怪我などせぬように!
うまい飯を食えるように運動すると思えばいい」
「犬千代様にはもうお弁当は作ってあります」
そう言うが早いか、重箱をうず高く積み上げた。
わっはっはっはと笑う教諭に。
苦笑いの生徒が半分。
残りは様々な思惑あって真剣な顔。
「政宗様、この小十郎も用意してございます」
「~♪ さすがだぜ、小十郎」
隣の席同士でひそひそ話。
ひそひそと話せないのならば、手紙を…と注意されたかすがは。
早くも20枚目の便箋に綴っていた。
「ということで。
自分の力を最大限出してうまいものを食おう。
勝った後の飯も格別だがな」
気合い十分、待ったなし。
ここに飢えたクラスが誕生した。(いい匂いがするため)
目指すは弁当、得るものは満足感。
いざ、合戦。
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台所筆頭が書きたかっただけ。
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