端と底を行き来するRPG

そのとき、きっと誰かの中心blog。
アーカイブにある作品は人事を尽くした盛者必衰の入れ替え制。

道標

2009-07-03 22:43:45 | BASARA
みちにまよったとき。
わたくしは、かならずここへくる。
わたくしが「わたくし」になれるばしょ。

謙信双子説を勝手に唱えてみるテスト

「だれかあるか」
「ははっ」
「とうりょうをよんでくれるか」
「ただいま」

上杉には忍軍がいる。
何部隊かに分かれ、それぞれに隊長がおり。
頭領というのは、その隊長を束ねる。
簡単にいうと、上杉忍軍の総大将のことである。

「お待たせしました」
「いや、こちらこそきゅうにすまない。
 じかんは?」
「問題ありません。 奥へどうぞ」

出てきた頭領に言われるまま、謙信は歩を進めた。
通された部屋は鑞で明かりが取られ。
真ん中に机と二客のいす。
それしかなかった。

「まぁ、ここまで来て敬語も何ですし。
 もうよいですかな?」
「ああ、そっちのほうがわたくしもはなしやすい」
「・・・疲れたか?」
「しょうしょう」
「・・・あの日の決断を間違ったとは思っていない。
 だが、お前をイタズラに傷つけているだけなのか?」
「そのようなことは・・・」
「本当に?
 お前は恨んでいるのではないか?」
「なにを!?」

「俺をだ、『謙信』」

男の目が揺らめく。
言葉に詰まり、言を紡げない。
膝に置かれた手が震え、目線が上げられない。

「お前の真の名を奪い、自由を奪い、『女』を奪った。
 そこまでされても、お前は俺を恨んでいないと?」
「・・・それは」
「否定できまい?
 もし、俺が同じ立場ならば恨むぞ、間違いなくな」
「しっていますから」
「何を?」

「あなたがわたくしをまもってくれたことをです。
 あにさま」

『謙信』の目が見つめる。
きょとんとして、言を紡げない。
顔に張り付いた口元が震え、表情が保てない。
男は吹き出した。

「はっはっはっは!そう言えば聞こえはいいな」
「おんなであったわたくしが、
 うえすぎにいばしょができたのは、あにさまのおかげ。
 うらんだのは・・・」
「うん、恨んだのは?」
「『おんな』にうまれたことです」
「利口な奴だな」
「おそれいります」

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書いたそのままを載っけてみる。
兄貴の男前度がかなり高め。
そして かすが ゼロ。
だから考え直して、やり直しました。
やり直してよかった。
これ、暗すぎるもの。

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