現在の宇宙は, 限定的?( 副題 マルチバース, 宇宙を一つの表にまとめると‥。 )
私達は, ブラックホールの中にいる?, 最近の学説では, われわれは, 別の古い宇宙の産物なのかも知れない?
ビッグバンは, 138億年前の出来事, しかし, その前は?, 「何もなかった」? ということに疑問の声があります。
宇宙のすべての質量とエネルギーが信じ難いほど高密度だが, 有限な大きさを持つ1つの粒の中に押し込められていたという, この粒を「新宇宙の種」と呼びます。
それは, ブラックホールの内部で作られたというものという説は, ニューヘイブン大学のニコデム, ポプラウスキー(Nikodem Poplawski)氏の説です。
マルチバースという説, 多くの理論物理学者が, 宇宙は, われわれが暮らす宇宙1つだけではない, 無数の別々の宇宙からなる「マルチバース(多宇宙)」の中の1つかもしれないということ。
ブラックホールでは, 重力があまりにも大きく, 光でさえ逃げ出すことができない, ブラックホールの内側と外側を分けるその境界を事象の地平線と呼びます。
アインシュタインの理論は, ブラックホールの内部や宇宙の誕生の瞬間に存在したような力には, 不調和です。
ブラックホールは, 2つの宇宙の間の導管「1方通行のドア」である可能性。
われわれの宇宙は, ブラックホールの事象の地平線の裏に隠れて存在しているのかも知れない。
また, ダークマターは, 膨大な質量を持つ存在であり, その候補として早くから注目されていたのがブラックホールです。
ブラックホールは, 高密度で大きな質量を持ち, 強い重力により光さえも出られない天体ですが, 特に宇宙の創成期に作られた大質量の原始ブラックホールは, ダークマターの正体として常に候補に挙げられてきました。
そんな宇宙に存在するあらゆる「もの」をその半径と質量をもとにまとめて比較できる一つの表が公開されました。
その表は単純ではあるものの「宇宙自体がブラックホールかもしれない」「ブラックホールの特異点は大きさがあるかもしれない」など宇宙の本質に迫るような興味深い洞察を得られます。
そして縦軸が「もの」の質量で、単位は左が「グラム(g)」と「太陽質量(M〇)」右はエネルギー換算です。
E=mc^2という有名な公式により「もの」が持つ質量はエネルギーでも表記が可能です。
ブラックホールは右肩上がりの直線上に並んでいます。
ただしブラックホールが並ぶ直線は, 同程度の密度の「もの」が並ぶ直線よりも傾きが小さい点に注意です。
つまり, 大きいブラックホールほど事象の地平面以内は低密度になっていくことを示しています。
実際に巨大なブラックホールほど生きたまま事象の地平面内部に入ることができる可能性があると言われています。
観測可能な宇宙自体がブラックホールが並ぶ直線状に重なってしまうのです。
素直に解釈すると「観測可能な宇宙自体がブラックホールである」ということになります。
また, インスタントンより左側の領域は, 一般相対性理論と量子力学の両方に違反しています。
そのためこの領域を理解するためには, これらの理論を統合させた「量子重力理論(Quantum Gravity theory, QG)」が必要とされています。
そのような宇宙が, 現在の宇宙を創造したのでは?と考えられています。
量子と重力を結び付ける超ひも理論によれば, この世界は, ホログラムのような量子的な宇宙と考えられています。
Credit: Lineweaver et al.,American Journal of Physics, 2023.