第2回吟行(2/2)のご報告

今回は節分前日、立春目前とあって、赤城神社内の由緒ありげな赤城亭でミニ懐石をいただくという、新年会のような雅な句会となりました。

参加者１０名で、まずは赤城神社に全員集合

今回のお題を皆さんで「坂」とこの季節と決めて、一旦散開。

正午に赤城亭に再集合し、懐かしい日本家屋のお二階で、冷え切った手と身体を温めました。


ともあれ、先にお昼のミニ懐石を頂くことから。



丁寧な美しいお料理です。手前真ん中の胡麻豆腐に添えられているのは梅の花の小枝。



「新年会のようですネェ」



ご飯とお味噌汁を頂いたら、句会の開始です。

選句のシステムは前回同様としましたが、今回は一人最低４句提出となり、大慌て。
さて、その皆さんの力作は、
　１．早春や　新らしき絵馬に　幸いのる　
　２．ギャラリーの　ひなのほおえむ　謡まち
　３．梅の香に　誘われ登る　坂の道
　４．こうばいに　老い知らされつ　歩む坂
　５．神社には　願いの笑みに　春隣り
　６．春を待つ　梅の白さを　愛でながら
　７．神輿蔵　扉閉ざして　春を待ち
　８．梅の香と　サックスの音に　坂の上
　９．節分の　追われし鬼と　坂下る
　１０．丘に立ち　往古のながめに　思いはせ
　１１．大空へ　凛と向いて　冬木立
　１２．努力して　最後はやはり　神だのみ
　１３．幼子の　重着軽き　坂歩き
　１４．立春に　都市の数だけ　豆を食べ
　１５．ガラガラと　咲くを願いて　桜待つ
　１６．冬のよい　かくれんぼする　大人かな
　１７．赤城坂　そっと咲いてる　寒椿
　１８．白梅の　明日はお節句　赤城の灯
　１９．坂道を　歩けば聞える　江戸の音
　２０．くつ音に　ねこの子ふりむき　弦ひびく
　２１．福は内　声は明日か　毘沙門天
　２２．冬の夜も　しのびさざめく　神楽坂
　２３．うす日あび　緑に映える　朱(しゅ)の社(やしろ)
　２４．屋根上で　豆待つ鳩や　節分会
　２５．寒空に　そそりて高し　御神木(ごしんぼく)
　２６．袖摺坂　ここに集うも　ご縁なり
　２７．背(たけ)ひくく　寒さこらえる　シクラメン
　２８．恋すてふ　残り香も止めて　冬の坂
　２９．梅の花　寒さに震える　節分かな　
　３０．岡場所の　名残り香慕いて　寒椿
　３１．蛍雪を　逃げて生きこし　身や無残
　３２．神楽坂　路地にさまよう　楽しさよ
　３３．何処からか　三味の音聞こゆ　坂の路地
　３４．甘酒に　節分豆に　よもぎ餅
　３５．寒明けの　神楽待たるる　大明神
　３６．願いこめ　蛍雪絵馬に　さす薄日
　３７．風吹いて　春は名のみの　神楽坂
　３８．春待つや　坂急ぎ足　コート揺れ
　３９．ほほなでる　風つめたくも　春ほのか
　４０．受験生　最後の坂を　無事越えよ
　４１．境内や　片隅静かに　梅芽吹き
　４２．白梅の　蕾に紅(べに)の　赤城神社
　４３．路地わきで　身固く待ちおる　沈丁花　

一人３回挙手とした結果は次のようになりました。

　１．１
　３．２
　４．２
　６．１
　７．１
　８．１
　１０．１
　１１．１
　１７．３
　１８．１
　２１．１
　２３．１
　２４．３
　２５．２
　２６．１
　２７．１
　３３．１
　３４．１
　３６．３
　３７．１
　３９．２
　４１．１
アラ？数が合わないような。。。
その場で集計した時は合っていた筈なのですが、ともかく数が多かったので多少はご容赦下さいませ。

ちなみに、各句の作者は、このようになっています。（略称)
１(吉)、２（わ)、３(高)、４(山)、５(俣)、６(新)、７(山)、８(高)、９(高)、１０(吉)、１１(俣)、１２(星)、１３(俣)、１４(星)、１５(山)、１６(穴)、１７(田)、 １８(穴)、１９(星)、２０(わ)、２１(永)、２２(穴)、２３(吉)、２４(山)、２５(穴)、２６(新)、２７(わ)、２８(穴)、２９(星)、３０(穴)、３１(吉)、３２(新)、３３(吉)、３４(永)、３５(穴)、３６(田)、３７(永)、３８(俣)、３９(吉)、４０(高)、４１(俣)、４２(永)、４３(わ)

解散後、デザートを求めた有志で、山口様ご推薦の甘味処「花」へも出掛けています。
こちらの情報は別途掲載いたします。

担当世話人　渡辺