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昔も今も,地図が好きだ

1999年07月18日 | 日々のアブク
 地図が好きである。年端もないガキの頃から草臥れた中年の現在に至るまでずっと好きである。

 自らの過去を一寸振り返るに,国土地理院の地形図が手元に数葉ありさえすれば半日でも一日でも時間を過ごせる時期があった。五百沢智也氏の自由な生き方に強く憧れた時期があった。堀淳一氏の地図道楽をヤッカミ半分で傍観している時期があった。スイスやドイツなどヨーロッパ各国の地形図を苦労して入手し,それらをニヤニヤ眺めては悦に入っていた時期があった。渋谷・大盛堂の地図売り場のメガネのオニイサンの鮮やか手捌きに魅了された時期もあった(今はどうしているのだろう?)。いずれも10代後半から20代前半にかけての話である。

 その後,時とともに流行り病のような“地図狂い”は何とか収まってきたけれども,それでも,地図に対してはいつも特別の思いをもって接してきたことに変わりはない。

 今から5年半ほど前,神奈川県西部,丹沢山塊南麓に位置するこの土地に転居してきてまず第一にしたことは,さまざまな地図を入手することだった。本屋に行って神奈川県都市地図(国際地学協会)と市街地図(昭文社)と2万5千分の1地形図(国土地理院)を購入した。さらに,市役所の都市計画課?に出向いて自宅近傍の5千分の1地図((株)パスコ調整)を入手した。かてて加えて,ゼンリンの住宅地図(1軒1軒の家が名前入りで出ているヤツ)なんてものまで購入してしまった。

 最後のゼンリン住宅地図は,一般の個人で買う人なぞまずおらないでしょうね(大体が会社の営業関係御用達の地図だろう)。しかるに,その後も2~3年ごとにその住宅地図を買い換えたりしているワタクシは「モノ好きここに極まれり!」と誰彼から後ろ指を差されても何とも返す言葉すらない(だって好きなんだモン)。下表に最近5年間に購入したゼンリン住宅地図の内容を示す。


  名称            発行年    ページ数      価格
  ---------------------------------------------------------------
  住宅地図'96 秦野    1994年2月  143p+68p    15,000
  住宅地図'98 秦野    1996年3月  116p+16p    13,000
  住宅地図2000 秦野    1999年6月  116p+16p    13,000


 最新の「住宅地図2000」を購入したのは先月末のことであった。ところが昨日,近所の本屋に行ってみると,なななんと,全く同じ「住宅地図2000」のサイズを小さくした版(B4→A4に縮小)が,4,000円で販売されているではないか! 一瞬メマイがしましたね。約2週間前に購入した商品(それも新商品)とほぼ同じモノが,3分の1以下の価格で新たに発売されたわけだ。しかも,従来の馬鹿でかいサイズからややコンパクトになり,携帯性・使い勝手が一層良好になって。 そうかそうか,御社もやっと消費者のニーズを正しく反映できるようになりましたか。そして,いよいよ一般人にまでターゲットを広げるようになりましたか。商品の付加価値を高めること,少ない投資で多くの収益,この困難な時代に生き残りをかけた絶えざる努力,ってやつですかね。商道徳なんてクソクラエ,ってか? ゼンリンの営業関係者,見てるかい? そうだよね?(見てるわけないか)。

 昨今,4~5年前に購入したマンションが当時の価格の半分近くに値下げされて改めて販売されることに青筋たてて抗議するオジサンオバサン達の小集団があちこちにおられるようだが,君ら方の考えはアマイな。こちとら2週間で3分の1に下落なんだから(エヘン!)。さよう,これが資本主義社会におけるマーケティングの常道ってもんですぜ。

 それにしても13,000-4,000=9,000円。ああ,9,000円があれば,幼い子供らに美味しい御馳走をタラフク食わせてあげられたのになぁ。
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