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《グローリア,グローリア》と,キリスト教的精神がワタシに囁く

1997年12月17日 | 日々のアブク
 タカシの通う幼児園のクリスマス祝会に家族で出掛ける。小さな会場は満員の盛況でそれこそ立錐の余地もない。園長先生の御慈愛あふれるお話。祈りの言葉。賛美歌の斉唱などなど。それから,お楽しみのページェントだ。タカシの役どころは一年目は星,二年目はヒツジ,そして今年はめでたく合唱隊に昇格した。口をパクパク大きく開いて,みんなと一緒に精一杯歌っている。劇の終盤,毎年のことながら「グローリア,グローリア,誉めよ称えよ。グローリア,グローリア,天の父」のところにくると,ついつい涙腺が若干緩んでしまう。

 有体に言ってしまえば,ワタクシに基本的に欠けているのはこのようなキリスト教的精神そのものである。十代の後半,アルチュウル・ランボオなぞを摘み食いして,食中りに懲りもせず,ナサケナイことにその悪影響を未だ完全に拭いきれずに現在に至っている。『……慈愛はその鍵だ。こんな考えが閃いたところをみれば,俺は確かに夢をみていたのだ。お前はやっぱりハイエナでいるさ,などどいかにも可憐な芥子の花で俺を飾ってくれた悪魔が不服を言う。死を手に入れることだ。お前の欲念,利己心,七大罪の全てを抱えて……』恥かしながら今でも全て諳じることができる。恐らくこれから先も,多分出家でもしない限り,この特性は変わることはないだろう。ただ,世間(ないし社会ないし体制)に対する批判的・冷笑的・自虐的視点は別として,少なくとも子供らに対しては,出来るだけ素直で真摯な心で接してゆきたいと念じているのだが(祝会終了後の父の反省の弁であります)。
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