JR長野駅から北へ徒歩15分のところに長野市後町ホールがある。その裏手にD51-549号機が置かれている。
同SLを4方向より撮影。ここにはかつて「長野市立後町小学校」があったが、児童数減少や統廃合によって2013.3に 閉校、校舎は取り壊された。その後、土地とD51-549号機は譲渡、整備された。屋根がなかったり、線路に蔦(つた)が少し生えているが、状態はさほど悪くない。
デンター(炭水車)側の前照灯はシールドビームに変更されていた。また、安全のため、後部標識灯も設置していた。
側面から撮影したもの。静態保存ながらも活躍しているかのよう。
D51-549号機 説明板。同機は国鉄長野工場で1940(昭和15)年に8番目に設計・製作されたSLの1両である。
機関車側面のナンバープレートと製造銘板は健在。所属札はなし。製造銘板はオリジナルでなく「昭15・長工」とシンプルな戦時型タイプ。
キャブ(機関室)は備品盗難や器物破損防止の観点から鉄格子で頑丈に閉められていた。
上記は、D51-549号機の第3動輪であるが、注目するのは画像中央の「リターンクランク」の部位である。
これは、「リターンクランク」の部位を拡大したもの。ここは、本機の部品でなく「D51-207号機」の部品が使われている。画像が荒くて少々わかりにくいが、画像中央と左下にかすかに「207」の刻印がある。
左ビッグエンドの油壷とその受け皿(ブロンズカラーの部品)には「Ⅾ51549」としっかり刻印が確認できる。
小学校がなくなり、広い意識に置かれたD51-549号機。長野のシンボルとして、これからも末永く、市民に愛される機関車になると思う。なお、機関車周囲には柵で囲まれており、その中は立ち入り禁止になっているので、撮影時は要注意である。
2023(R5).10.14(土) 長野県長野市後町「後町ホール(中部公民館分室)」
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