13-5「エイムス対コバッチュ」(Ames v. Kovac)
今回は分量が多すぎて、10000文字以内という条件を超えてしまったので、記事を“13-5「エイムス対コバッチュ」【エピソード詳細版②】”と2つに分けています。まずこちらからご覧下さい。
後半を見たい方は、13-5「エイムス対コバッチュ」【エピソード詳細版②】へどうぞ。
【エピソード詳細(前半)】
プラットがサウスサイドの床屋で散髪をしながらバスケ談議に花を咲かせている。顔なじみの客からは医者の立場を冷やかされている。
「おや、プラット大先生。ゴールドコーストにマンションを買ったと聞いたぞ」「車は高級外車ってかい?」
1人の客の手の震えに気づいたプラット。
「手の震えはいつから?」
「覚えてないな」
「病院へ行きました?」
「誰が行くか!ルーのかみさんが頭痛を見てもらったら、2万ドル取られて『アスピリンを飲め』だと」「腹痛で入院したラリーはな、次の日霊安室から退院さ」
「誰も病院へ行かないんですか?」
「(口々に)お断りだね」
「行かなきゃ!」
「そうだよ。先生は車のローン代を稼がなきゃ(笑)」
「血圧の検査ぐらいしないと」
「ドラッグストアでやってくれる」
「血糖値に前立腺」
「尻に指を突っ込まれるのは御免だよ。ハリウッド女優にでもよ(笑)」
店を出たプラットは友達と待ち合わせをしていた義弟チャズと会う。イリノイ大学で「けっこう」(チャズ)楽しい授業を受けているのだそう。
「たまに会おうぜ」(チャズ)
「いつでも来てくれ」(プラット)
医療裁判を迎えたルカと復帰初日のアビーのあわただしい朝。
「(ベビーシッターの)ミリアムは6時に帰らなきゃならないから、間に合うようにね」(アビー)
産休のブランクが心配なアビーはPEAの復習をしている。
「血液量減少を含む治療可能な状態。緊張性気胸、心タンポナーデ、心筋梗塞に・・・PEAの原因はほかに何?」
「重度の肺塞栓」(ルカ)
「ばかね、忘れてるわ」
「大丈夫」
「自信ないわ。頭が鈍って・・・」
荷物を詰めていたリュックがコップに当たり、コーヒーがルカの見ていた裁判の書類にこぼれる。ルカは裁判に備えて以前の記録を見返していた。
「1年前の証言と今度の証言が食い違ったら、立場が悪くなる」
「あなたは正しいんだから、事実を言えばいいのよ」
アビーを車でERに送るルカ。
「忘れたことはスタッフに聞けばいいんだけど、それじゃ医学生みたいに足手まといになって迷惑掛けるでしょう?」とまだ復帰に不安のあるアビー。ルカは空耳状態で、裁判のことで頭がいっぱいのよう。
「大丈夫?」(アビー)
「ああ・・・彼はきっと陪審員の同情を買うよ」(ルカ)
「彼が勝つわけないわ。無茶な訴訟よ」
「もし僕が負けたら、データバンクに記録されて、一生履歴について回るんだ。それが原因で不採用にもなるだろうし、給料も・・・」
「一緒にいきましょうか?」
「いや、仕事だろ?」
「でも、私がいなくてもみんなでうまくやってたんだから」
「いや、仕事が大事だよ。今の君には」
「じゃあ、頑張って」と言ってアビーは仕事へ。
裁判所で注意点の説明を受けるルカ
「原告の弁護士は君を挑発して怒らせようとするだろう」(被告側弁護士のウオルトン)
「それに乗っちゃだめよ。感情的になると陪審員の反感を買うから。それに、話は出来るだけ簡潔に済ませること」(アンジェラ)
「付け加えたいことがあれば私が後で質問するから、心配ない」(ウォルトン)
ルカがトイレに行くと、原告のエイムスがいた。ルカはエイムスに声をかける。
「エイムスさん。こんな形で法廷で争うことになってしまって、本当に残念です」
「咳を治しに行ったら、こんな身体にされたんだ」
トイレを出ていくエイムス。
~オープニング~
プラットから必要事項の伝達を受けているアビー。話の途中に「あら、新人さん?お帰り。写真見せてね」(サム)と声をかけられたり、レイからベビー服を貰ったりと歓迎ムード。
ゲイツとは初仕事のアビー。
「確か救急・・・」(アビー)
「インターンになったんだ」(ゲイツ)
「来週はカウボーイだそうだ」とからかうプラットに「宇宙飛行士」と返すゲイツ。そこへうるさすぎて奥さんに舌を切られた患者が警官に連れられる。切れた舌は瓶の中。プラットとレイが診察に当たる。アビーはゲイツと組むことになり、さっそく腹部膨満の患者を診ると「腹部に拍動するマス」(アビー)があったため、患者を外傷1号へ移して原因を探る。
「何だろう。腹部大動脈瑠かな?」(ゲイツ)
「その典型的症状ね」(アビー)
「破れたの?」(サム)
「だったら死んでるわ。漏れてるのよ」(アビー)
超音波で診断しようとしたアビーだったが、ERの超音波が修理に出ているため「放射線科を呼ぶ」(ゲイツ)ことに。
「戻った早々これよ」とぼやくアビーはゲイツに「デカブツは今日は子守か」聞かれて「いいえ、裁判所よ」と答える。
裁判所ではエイムスに対する原告側からの質問が始まっている。
「2004年2月13日に何故ERに行ったんですか?」(原告側弁護士のケラーマン)
「咳が出るので、社長に連れられて・・・軽く考えてたら、診てもらうまでは仕事に来るなって」(エイムス)
2年半前のERの回想シーンに。ERに診察してもらいに来ているエイムスがチュニーのトリアージを受けている。
「何時間待つんだ?」(エイムス)
「どうでしょう。(待合室の込み具合を見て)12時間ぐらいですかね」(チュニー)
「12時間!?」
「まだラッキーな方ですよ」
「大丈夫だよ。誰かに代りをさせるから」(社長のリッツオ)
「いやいや、(仕事に)出ますよ。サインだけしておいて夜に来るのは?」
「予約はできません」
「ここで12時間も待てと言うのか?」
「ルールですから。すみません」と言ってチュニーはその場を離れる。
「ばかげてますよ。明日出直します」
「うつらないという診断が欲しい。保険の規約があるので」(リッツオ)
「席は空けといてください。明日必ず出社します」
その様子をルカは受付から見ていた。
<法廷でのルカの証言>
「待たされて怒る人は大勢いますが、看護師のマーケイズは大事になる前に上手に処理してました」(ルカ)
<ER>
先ほどの腹部大動脈瑠が疑われる患者に挿管をしたアビー。先に「子宮外妊娠を調べてる」(ゲイツ)放射線科の超音波も、2回呼んだ外科もまだ来ない。ルカの裁判が心配なアビーは、昨日ルカの裁判で証言したらしいサムに様子を聞く。
「昨日はどんな様子だった?」(アビー)
「心配ないわよ。手技とかいろいろ聞かれたけど、相手に勝ち目はない」(サム)
やっと外科から、クレンショーとニーラとケイティがくる。「低血圧」で「腹部に拍動するマス」(アビー)という症状を聞いたクレンショーは、患者をすぐに手術室へ運ぼうとする。
「超音波を待ってます」(ゲイツ)
「いらない」「ニーラ、動脈瘤破裂のテストを待っていたら患者はどうなる?」(クレンショー)
「症状の安定は望めず、検査は治療を遅らせ、出血のリスクが増すだけです」(ニーラ)
「死亡率は90%」(ケイティ)
「ヘマトは32」(サム)
「意味のない数字だ」(クレンショー)
「動脈瘤じゃなかったら?」(アビー)
「いずれにしろオペが必要だ」(クレンショー)
「放射線が超音波を持ってくるって」(ゲイツ)
「それまで持たないかも」(ニーラ)
「すぐ終わるよ」(ゲイツ)
「ガキは黙れ」「外科で引き取る」(クレンショー)と言ってクレンショー達は患者を連れていく。バッグしていたアビーもそのまま外科へ。
「私がバッグするの?」(アビー)
「そうだ。口は閉めてろ」(クレンショー)
バッグしながら初対面の外科新チーフレジデントに自己紹介するアビー。
<法廷>
「エイムスさんの治療を始めたのはいつですか?」(ウオルトン)
「酸素レベルを心配した看護師が私に報告したときです」(ルカ)
<回想>
「肺炎のようですね。入院が必要ですよ」(ルカ)
「入院?」(エイムス)
「ええ、ほんの2、3日」
「だめだよ。(注文家具の)大きな仕事が入ってるんだ」
「体温が(3)9度近くあって、酸素飽和度が90に落ちて、右肺の中葉全体に感染が見られます。直すには抗生物質の点滴が必要です」
<法廷>
「彼は診察した後どうしましたか?」(ケラーマン)
「点滴もできない看護師に任せました」(エイムス)
<回想>
チュニーはエイムスに点滴の針を入れようとするが入らない。
「『静脈がでない』と言われたことあります?」(チュニー)
「尻に注射してくれよ」(エイムス)
「抗生剤の点滴という指示なので」
「先生を呼んでくれ」
「外傷患者の治療中です」
「終わってからでいい」
「遅くなります」
チュニーは4度目のチャレンジ。エイムスが振り返るとルカが受付にいる。
<法廷>
「Dr.コバッチュが来てくれたのはいつですか?」(ケラーマン)
「1時間以上後です。彼はパソコンをいじって、看護師たちと談笑して、そしてベーグルを食べてました。確かあれはケシ粒の入った・・・」(エイムス)
「それを見てどう思いました?」
ウオルトンが質問に対する異議を申し立てるが却下され、エイムスが答える。
「寂しい思いでした。『私のことなど誰も気遣ってくれないのか』と」
<ER>
先に超音波で確認するべきだとアビーとゲイツはオペ室で粘る。
「患者は高齢でまず検査してはっきりとした診断を下す必要があります」(アビー)
「彼はもうERではなく外科の患者なんだから、君は口を出すな。下へ戻って誰かの耳でも掃除してろ」(クレンショー)
「患者は不安定だわ」(ニーラ)
クレンショーに「警備を呼ぶ」とまで言われて渋々諦めるが、ボビー(電気メス)を使おうとしたところ突然発火。生食をかけたりしてなんとか鎮火させる。
~~~~~~~~
<法廷>
「Dr.コバッチュ。看護師が点滴を入れられなかった時、あなたはどう対処しました?」(ウオルトン)
「もっと中心の静脈に入れるしかなかったんです」(ルカ)
<回想>
結局、腕に点滴の針は入らなかったため、「鎖骨下静脈にセントラルラインを入れ」ることを提案したルカ。「抗生物質を点滴投与しないと、肺炎の有効な治療はできません」と必要性を説明する。エイムスはその治療に否定的だったが、来ていた妻がエイムスを説き伏せてサインをさせる。
<法廷>
「彼は早く帰りたがっていて医者嫌いだったので、積極的な治療を選ぼうと思いました」(ルカ)
「それしかないと言ったんです」(エイムス)
「そのまま帰したら病状は悪化して戻って来なかった」(ルカ)
「合併症の出るケースは滅多にないし、いつもやってる治療法だから心配ないって」(エイムス)
「奥さんは仕事で目が届かないし」(ルカ)
「私の意見を無視して」(エイムス)
「内服薬では悪化して、自宅で死亡したでしょう」(ルカ)
「それしか方法はないと女房に押し付けて・・・怖くて心細かったです」(エイムス)
休廷になって、ルカはアビーに連絡を取ろうとするがオペ中だったため話せない。
<ER>
腹部大動脈瘤かと思われていた患者は、実は三尖弁逆流だったことが判明する。
「そうか、心臓の弁の故障か」(ゲイツ)
「だから右心不全で肝臓が大きく拍動してたの」(アビー)
「マスは肝臓だったのか」
「そう。あの火事のおかげで、余計なオペをせずに済んだ」と、してやったりの2人。
アビーは近くにあった電話の受話器を取ったり置いたりして、電話を掛けるか悩んでいるよう。
「使い方忘れた?」(ゲイツ)
「じゃなくて・・・しょっちゅう子供を心配する、ばかげた母親になりたくないの」(アビー)
<法廷>
エイムスの証言に回想シーンがかぶる。
「1回目の抗生物質の投与の後、どのくらいERにいたんですか?」(ケラーマン)
「長かったです。3日以上かな」「他にベッドが空いてないと言われたんです」「夜は眠れるように、部屋には入れてくれました。すぐに病室に移すと言われたんですが、待てど暮らせどで・・・」(エイムス)
「12時間毎に担当のレジデントが責任を持ってエイムスさんの治療に当たって、病状の改善を確認しました」(ルカ)
「直接治療に当たったのは看護師ですね」(ケラーマン)
「そうです」
「州当局の勧告では、ERの看護師の数は患者4人に1人ですが、エイムスさんが入院した時は8人に1人でしたね。看護師1人で8人の患者を診るんです。酷すぎませんか?」
「来る患者の数は制限できません」
「これは患者の安全を考えての標準値なんです。患者が多くてその標準値が全く無視されるような忙しい日には、善処するように管理部に報告するんですか?」
「いいえ」
「看護部長と相談は?」
「いえ、そういうことはめったに・・・」
「じゃあ看護師長とは?」
「人手不足は慢性的です」
「それを改善するために窮状を誰かに訴えるとか何か努力をしましたか?」
「・・・しても無駄です」
<ER>
吐血をしているクローン病の患者を診察するプラットとアビー。サムは家族(オレゴンにいる大学2年生の息子)に知らせることを勧めるが、「しょっちゅう入院してるので」いらないと言う。
「でもかなり重症ですよ」(アビー)
「いつもそう言われます」
消化器科のドクターが診察に来るが、患者の治療に内視鏡を使えないと言う。
「消化管に炎症を起こして、血管にびらんを起こす可能性がある」(消化器科医デレジン)
「でも病変を見つけないと」(プラット)
「内視鏡では奥まで見られない。試験開腹が必要だ」(デレジン)
ティミーがプラットに弟から、そしてアビーにルカから電話があったことを知らせる。
<法廷>
「入院して3日目の午後に、エイムスさんは左手のしびれを訴えました」(ルカ)
「その時の印象は?」(ウオルトン)
<回想>
10分ほど左手がしびれていたと話すエイムスに、ルカは手の機能を確認して、「横になってて、たぶん神経を圧迫した」のだと結論する。
「このベッドより床に寝た方がよっぽど楽だよ」と話すエイムスに、ルカはベッドを1台用意するように内線電話で依頼する。
<法廷>
「3時間ほどして」またしびれが始まったと証言するエイムス。
「前の症状と何か違いましたか?」(ケラーマン)
<回想>
チュニーに「30分ほど感覚が無かった」と訴えるエイムス。
「もっとひどくなったよ。コバッチュ先生は?」
「大丈夫だと言ってましたよ」
「大丈夫じゃない。呼んでくれ」
「今はだめ」
「なんで?どこにいる?」
「心臓発作の患者を診てます」
「俺も診てくれ」
「終わったらね」
「今だ。すぐに!」
「ERにはあなたより重い病気の患者さんが大勢いるんです」
興奮したエイムスはベッドから立って、外傷1号にいるルカに診てもらおうするが途中で倒れてしまう。
→この続きは、13-5「エイムス対コバッチュ」【エピソード詳細版②】へ!
13-5「エイムス対コバッチュ」【あらすじ要約&感想版】もどうぞ。
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【エピソード詳細(前半)】
プラットがサウスサイドの床屋で散髪をしながらバスケ談議に花を咲かせている。顔なじみの客からは医者の立場を冷やかされている。
「おや、プラット大先生。ゴールドコーストにマンションを買ったと聞いたぞ」「車は高級外車ってかい?」
1人の客の手の震えに気づいたプラット。
「手の震えはいつから?」
「覚えてないな」
「病院へ行きました?」
「誰が行くか!ルーのかみさんが頭痛を見てもらったら、2万ドル取られて『アスピリンを飲め』だと」「腹痛で入院したラリーはな、次の日霊安室から退院さ」
「誰も病院へ行かないんですか?」
「(口々に)お断りだね」
「行かなきゃ!」
「そうだよ。先生は車のローン代を稼がなきゃ(笑)」
「血圧の検査ぐらいしないと」
「ドラッグストアでやってくれる」
「血糖値に前立腺」
「尻に指を突っ込まれるのは御免だよ。ハリウッド女優にでもよ(笑)」
店を出たプラットは友達と待ち合わせをしていた義弟チャズと会う。イリノイ大学で「けっこう」(チャズ)楽しい授業を受けているのだそう。
「たまに会おうぜ」(チャズ)
「いつでも来てくれ」(プラット)
医療裁判を迎えたルカと復帰初日のアビーのあわただしい朝。
「(ベビーシッターの)ミリアムは6時に帰らなきゃならないから、間に合うようにね」(アビー)
産休のブランクが心配なアビーはPEAの復習をしている。
「血液量減少を含む治療可能な状態。緊張性気胸、心タンポナーデ、心筋梗塞に・・・PEAの原因はほかに何?」
「重度の肺塞栓」(ルカ)
「ばかね、忘れてるわ」
「大丈夫」
「自信ないわ。頭が鈍って・・・」
荷物を詰めていたリュックがコップに当たり、コーヒーがルカの見ていた裁判の書類にこぼれる。ルカは裁判に備えて以前の記録を見返していた。
「1年前の証言と今度の証言が食い違ったら、立場が悪くなる」
「あなたは正しいんだから、事実を言えばいいのよ」
アビーを車でERに送るルカ。
「忘れたことはスタッフに聞けばいいんだけど、それじゃ医学生みたいに足手まといになって迷惑掛けるでしょう?」とまだ復帰に不安のあるアビー。ルカは空耳状態で、裁判のことで頭がいっぱいのよう。
「大丈夫?」(アビー)
「ああ・・・彼はきっと陪審員の同情を買うよ」(ルカ)
「彼が勝つわけないわ。無茶な訴訟よ」
「もし僕が負けたら、データバンクに記録されて、一生履歴について回るんだ。それが原因で不採用にもなるだろうし、給料も・・・」
「一緒にいきましょうか?」
「いや、仕事だろ?」
「でも、私がいなくてもみんなでうまくやってたんだから」
「いや、仕事が大事だよ。今の君には」
「じゃあ、頑張って」と言ってアビーは仕事へ。
裁判所で注意点の説明を受けるルカ
「原告の弁護士は君を挑発して怒らせようとするだろう」(被告側弁護士のウオルトン)
「それに乗っちゃだめよ。感情的になると陪審員の反感を買うから。それに、話は出来るだけ簡潔に済ませること」(アンジェラ)
「付け加えたいことがあれば私が後で質問するから、心配ない」(ウォルトン)
ルカがトイレに行くと、原告のエイムスがいた。ルカはエイムスに声をかける。
「エイムスさん。こんな形で法廷で争うことになってしまって、本当に残念です」
「咳を治しに行ったら、こんな身体にされたんだ」
トイレを出ていくエイムス。
~オープニング~
プラットから必要事項の伝達を受けているアビー。話の途中に「あら、新人さん?お帰り。写真見せてね」(サム)と声をかけられたり、レイからベビー服を貰ったりと歓迎ムード。
ゲイツとは初仕事のアビー。
「確か救急・・・」(アビー)
「インターンになったんだ」(ゲイツ)
「来週はカウボーイだそうだ」とからかうプラットに「宇宙飛行士」と返すゲイツ。そこへうるさすぎて奥さんに舌を切られた患者が警官に連れられる。切れた舌は瓶の中。プラットとレイが診察に当たる。アビーはゲイツと組むことになり、さっそく腹部膨満の患者を診ると「腹部に拍動するマス」(アビー)があったため、患者を外傷1号へ移して原因を探る。
「何だろう。腹部大動脈瑠かな?」(ゲイツ)
「その典型的症状ね」(アビー)
「破れたの?」(サム)
「だったら死んでるわ。漏れてるのよ」(アビー)
超音波で診断しようとしたアビーだったが、ERの超音波が修理に出ているため「放射線科を呼ぶ」(ゲイツ)ことに。
「戻った早々これよ」とぼやくアビーはゲイツに「デカブツは今日は子守か」聞かれて「いいえ、裁判所よ」と答える。
裁判所ではエイムスに対する原告側からの質問が始まっている。
「2004年2月13日に何故ERに行ったんですか?」(原告側弁護士のケラーマン)
「咳が出るので、社長に連れられて・・・軽く考えてたら、診てもらうまでは仕事に来るなって」(エイムス)
2年半前のERの回想シーンに。ERに診察してもらいに来ているエイムスがチュニーのトリアージを受けている。
「何時間待つんだ?」(エイムス)
「どうでしょう。(待合室の込み具合を見て)12時間ぐらいですかね」(チュニー)
「12時間!?」
「まだラッキーな方ですよ」
「大丈夫だよ。誰かに代りをさせるから」(社長のリッツオ)
「いやいや、(仕事に)出ますよ。サインだけしておいて夜に来るのは?」
「予約はできません」
「ここで12時間も待てと言うのか?」
「ルールですから。すみません」と言ってチュニーはその場を離れる。
「ばかげてますよ。明日出直します」
「うつらないという診断が欲しい。保険の規約があるので」(リッツオ)
「席は空けといてください。明日必ず出社します」
その様子をルカは受付から見ていた。
<法廷でのルカの証言>
「待たされて怒る人は大勢いますが、看護師のマーケイズは大事になる前に上手に処理してました」(ルカ)
<ER>
先ほどの腹部大動脈瑠が疑われる患者に挿管をしたアビー。先に「子宮外妊娠を調べてる」(ゲイツ)放射線科の超音波も、2回呼んだ外科もまだ来ない。ルカの裁判が心配なアビーは、昨日ルカの裁判で証言したらしいサムに様子を聞く。
「昨日はどんな様子だった?」(アビー)
「心配ないわよ。手技とかいろいろ聞かれたけど、相手に勝ち目はない」(サム)
やっと外科から、クレンショーとニーラとケイティがくる。「低血圧」で「腹部に拍動するマス」(アビー)という症状を聞いたクレンショーは、患者をすぐに手術室へ運ぼうとする。
「超音波を待ってます」(ゲイツ)
「いらない」「ニーラ、動脈瘤破裂のテストを待っていたら患者はどうなる?」(クレンショー)
「症状の安定は望めず、検査は治療を遅らせ、出血のリスクが増すだけです」(ニーラ)
「死亡率は90%」(ケイティ)
「ヘマトは32」(サム)
「意味のない数字だ」(クレンショー)
「動脈瘤じゃなかったら?」(アビー)
「いずれにしろオペが必要だ」(クレンショー)
「放射線が超音波を持ってくるって」(ゲイツ)
「それまで持たないかも」(ニーラ)
「すぐ終わるよ」(ゲイツ)
「ガキは黙れ」「外科で引き取る」(クレンショー)と言ってクレンショー達は患者を連れていく。バッグしていたアビーもそのまま外科へ。
「私がバッグするの?」(アビー)
「そうだ。口は閉めてろ」(クレンショー)
バッグしながら初対面の外科新チーフレジデントに自己紹介するアビー。
<法廷>
「エイムスさんの治療を始めたのはいつですか?」(ウオルトン)
「酸素レベルを心配した看護師が私に報告したときです」(ルカ)
<回想>
「肺炎のようですね。入院が必要ですよ」(ルカ)
「入院?」(エイムス)
「ええ、ほんの2、3日」
「だめだよ。(注文家具の)大きな仕事が入ってるんだ」
「体温が(3)9度近くあって、酸素飽和度が90に落ちて、右肺の中葉全体に感染が見られます。直すには抗生物質の点滴が必要です」
<法廷>
「彼は診察した後どうしましたか?」(ケラーマン)
「点滴もできない看護師に任せました」(エイムス)
<回想>
チュニーはエイムスに点滴の針を入れようとするが入らない。
「『静脈がでない』と言われたことあります?」(チュニー)
「尻に注射してくれよ」(エイムス)
「抗生剤の点滴という指示なので」
「先生を呼んでくれ」
「外傷患者の治療中です」
「終わってからでいい」
「遅くなります」
チュニーは4度目のチャレンジ。エイムスが振り返るとルカが受付にいる。
<法廷>
「Dr.コバッチュが来てくれたのはいつですか?」(ケラーマン)
「1時間以上後です。彼はパソコンをいじって、看護師たちと談笑して、そしてベーグルを食べてました。確かあれはケシ粒の入った・・・」(エイムス)
「それを見てどう思いました?」
ウオルトンが質問に対する異議を申し立てるが却下され、エイムスが答える。
「寂しい思いでした。『私のことなど誰も気遣ってくれないのか』と」
<ER>
先に超音波で確認するべきだとアビーとゲイツはオペ室で粘る。
「患者は高齢でまず検査してはっきりとした診断を下す必要があります」(アビー)
「彼はもうERではなく外科の患者なんだから、君は口を出すな。下へ戻って誰かの耳でも掃除してろ」(クレンショー)
「患者は不安定だわ」(ニーラ)
クレンショーに「警備を呼ぶ」とまで言われて渋々諦めるが、ボビー(電気メス)を使おうとしたところ突然発火。生食をかけたりしてなんとか鎮火させる。
~~~~~~~~
<法廷>
「Dr.コバッチュ。看護師が点滴を入れられなかった時、あなたはどう対処しました?」(ウオルトン)
「もっと中心の静脈に入れるしかなかったんです」(ルカ)
<回想>
結局、腕に点滴の針は入らなかったため、「鎖骨下静脈にセントラルラインを入れ」ることを提案したルカ。「抗生物質を点滴投与しないと、肺炎の有効な治療はできません」と必要性を説明する。エイムスはその治療に否定的だったが、来ていた妻がエイムスを説き伏せてサインをさせる。
<法廷>
「彼は早く帰りたがっていて医者嫌いだったので、積極的な治療を選ぼうと思いました」(ルカ)
「それしかないと言ったんです」(エイムス)
「そのまま帰したら病状は悪化して戻って来なかった」(ルカ)
「合併症の出るケースは滅多にないし、いつもやってる治療法だから心配ないって」(エイムス)
「奥さんは仕事で目が届かないし」(ルカ)
「私の意見を無視して」(エイムス)
「内服薬では悪化して、自宅で死亡したでしょう」(ルカ)
「それしか方法はないと女房に押し付けて・・・怖くて心細かったです」(エイムス)
休廷になって、ルカはアビーに連絡を取ろうとするがオペ中だったため話せない。
<ER>
腹部大動脈瘤かと思われていた患者は、実は三尖弁逆流だったことが判明する。
「そうか、心臓の弁の故障か」(ゲイツ)
「だから右心不全で肝臓が大きく拍動してたの」(アビー)
「マスは肝臓だったのか」
「そう。あの火事のおかげで、余計なオペをせずに済んだ」と、してやったりの2人。
アビーは近くにあった電話の受話器を取ったり置いたりして、電話を掛けるか悩んでいるよう。
「使い方忘れた?」(ゲイツ)
「じゃなくて・・・しょっちゅう子供を心配する、ばかげた母親になりたくないの」(アビー)
<法廷>
エイムスの証言に回想シーンがかぶる。
「1回目の抗生物質の投与の後、どのくらいERにいたんですか?」(ケラーマン)
「長かったです。3日以上かな」「他にベッドが空いてないと言われたんです」「夜は眠れるように、部屋には入れてくれました。すぐに病室に移すと言われたんですが、待てど暮らせどで・・・」(エイムス)
「12時間毎に担当のレジデントが責任を持ってエイムスさんの治療に当たって、病状の改善を確認しました」(ルカ)
「直接治療に当たったのは看護師ですね」(ケラーマン)
「そうです」
「州当局の勧告では、ERの看護師の数は患者4人に1人ですが、エイムスさんが入院した時は8人に1人でしたね。看護師1人で8人の患者を診るんです。酷すぎませんか?」
「来る患者の数は制限できません」
「これは患者の安全を考えての標準値なんです。患者が多くてその標準値が全く無視されるような忙しい日には、善処するように管理部に報告するんですか?」
「いいえ」
「看護部長と相談は?」
「いえ、そういうことはめったに・・・」
「じゃあ看護師長とは?」
「人手不足は慢性的です」
「それを改善するために窮状を誰かに訴えるとか何か努力をしましたか?」
「・・・しても無駄です」
<ER>
吐血をしているクローン病の患者を診察するプラットとアビー。サムは家族(オレゴンにいる大学2年生の息子)に知らせることを勧めるが、「しょっちゅう入院してるので」いらないと言う。
「でもかなり重症ですよ」(アビー)
「いつもそう言われます」
消化器科のドクターが診察に来るが、患者の治療に内視鏡を使えないと言う。
「消化管に炎症を起こして、血管にびらんを起こす可能性がある」(消化器科医デレジン)
「でも病変を見つけないと」(プラット)
「内視鏡では奥まで見られない。試験開腹が必要だ」(デレジン)
ティミーがプラットに弟から、そしてアビーにルカから電話があったことを知らせる。
<法廷>
「入院して3日目の午後に、エイムスさんは左手のしびれを訴えました」(ルカ)
「その時の印象は?」(ウオルトン)
<回想>
10分ほど左手がしびれていたと話すエイムスに、ルカは手の機能を確認して、「横になってて、たぶん神経を圧迫した」のだと結論する。
「このベッドより床に寝た方がよっぽど楽だよ」と話すエイムスに、ルカはベッドを1台用意するように内線電話で依頼する。
<法廷>
「3時間ほどして」またしびれが始まったと証言するエイムス。
「前の症状と何か違いましたか?」(ケラーマン)
<回想>
チュニーに「30分ほど感覚が無かった」と訴えるエイムス。
「もっとひどくなったよ。コバッチュ先生は?」
「大丈夫だと言ってましたよ」
「大丈夫じゃない。呼んでくれ」
「今はだめ」
「なんで?どこにいる?」
「心臓発作の患者を診てます」
「俺も診てくれ」
「終わったらね」
「今だ。すぐに!」
「ERにはあなたより重い病気の患者さんが大勢いるんです」
興奮したエイムスはベッドから立って、外傷1号にいるルカに診てもらおうするが途中で倒れてしまう。
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13-5「エイムス対コバッチュ」【あらすじ要約&感想版】もどうぞ。
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