自己責任論

最近良く聞かれる「自己責任」という言葉。とても良い言葉だと思います。しかし、政治家が国民に向かって使うのはどうかと思います。なぜなら「政府」というのは国民を守るために存在しているからです。それにもかかわらず総理はイラクでの拉致被害者に対して「自分たちの勝手な行動でどれほどの政府関係者に迷惑がかかったか考えてもらいたい」などという発言をしました。政府は国民から税金をとっているにもかかわらず、国民がトラブルを起こすと擁護よりも非難するのは言語道断ではないでしょうか？今回かかった費用の一部を被害者に払わせるのもとてもおかしな話です。確かに現在紛争中であり、避難勧告も出ているイラクに向かうことは無謀であり、とても迷惑なことでしょう。しかし、日本が法治国家であるかぎり、「かかった費用の一部を負担しなければいけない」などのような法の制定が必要になってくるはずです。それが無いにもかかわらずに請求するというのは成立できません。費用を請求したいのなら事前に法定していなかった政府の責任です。
　このまま政府が自己責任という言葉を使うのを国民が容認したらどうなるのでしょうか？
　「年金が破綻して退職後の生活ができない？老後の費用は自己責任で準備しておくべきものですよ」