日本グルーヴチューン振興会

2012年のJ-POP:インディーズの価値、メジャーの意味

さて、2週間ぶりですが(苦笑)
今年の総括第2弾です。



まぁ、毎年思うコトですが・・・・・・年々、メジャーレーベルの音楽がつまんなくなってきてる様な気がするんです。
毎年100枚以上自分で買いますし、買わないまでも耳にするモノを含めて、比率で考えれば圧倒的にメジャーレーベルの作品が多いのは確か。
それでも、段々とインディーズの方が面白いと思ってしまう自分がいる。



メジャーにいても、ハイクオリティな作品をクリエイトし、世に送り出す方々には尊敬の念を惜しみませんが、世に溢れる大多数の音楽はどうも音楽と呼ぶには雑念が混じり過ぎている様な・・・・・・・・(苦笑)
当然、商業音楽ですからペイしないことには意味がありませんし、マジョリティに受け入れられ大ヒットをするコトが求められるのは充分に理解しています。それを否定するつもりもありません。
私の趣味が、世の中と乖離していることも承知の上(笑)



それでも、今思うのはインディーズであることに価値がある音楽が沢山あって、そして面白いという事実。




UNCHAINは、インディーズ時代に英語詞で名曲をいくつか残した後、メジャーデヴュー。その時に日本語詞を導入し賛否両論あったが、音楽的には多少の停滞期に入ったかもしれない。自主レーベルを立ち上げ、インディーズに活動の場を移してからは基本的に日本語詞になったのだが、その完成型と言っていい名盤が今年リリースされた『Eat The Moon』だ。
極上のメロディラインとクールでグルーヴィな演奏が見事に絡み合う楽曲群に驚愕の1枚。




メジャーからインディーズといえば、空気公団もそう。
トイズファクトリーの時も大好きだけど、自主レーベルに移ってからのクオリティはアルバムの度に進化していく。11月にリリースされた『夜はそのまなざしの先に流れる』も素晴らしい出来でした。オープニングの「天空橋に」が流れた途端に満たされる“空気公団の世界”
山崎ゆかり嬢のヴォーカルが醸し出す雰囲気とオーラに酔わされます。
ラストの2曲「あなたはわたし」と「これきりのいま」で感じられるライトメロウなグルーヴが大好きです。



ずっと大好きな、つるうちはなちゃんも待望のフルアルバムをリリースしました。自分の名を冠した『つるうちはな』です。その気合いに恥じない渾身の作品でした。
本当に、歌を作って歌を歌うコトが天職の様なシンガーソングライターです。というか、それ以外はできない(笑)
メジャーにいるシンガーソングライターと呼ばれる方々と比べて遜色ない・・・・というか、この水準のメロディメイカーがどれくらいいるものかと思う(苦笑)



鍵盤シンガーソングライターという存在なら、日食なつこも忘れ難い。『異常透明』でみせた世界観と佇まいは、これからが楽しみな存在。ヴォーカルにも強いフックがあるので、一度引っ掛かったらなかなか離れがたい魅力の持ち主だと思います。





そして、謎の大学生バンドあっぷるぱい。シュガーベイブが大好きな彼らが、21世紀に“シュガーベイブ”が活動していたら・・・・・というコンセプトで作ったアルバムが『あっぷるぱい』。
そこには、リスペクトに溢れた上質なオマージュがいっぱい。遊び心満載の楽曲は、若い世代にこそ聴いて欲しい。シュガーベイブを知らない世代が聴いて、この音楽に惹かれてくれないと意味が無い。オリジナルに対するレトロスペクティヴな感情を呼び起こすだけでは、これからの音楽好きの為にならないと思う。




そんなこんなで、インディーの世界には面白い音楽が溢れている。
勿論、玉石混交で「石」の方が圧倒的なんだけど(苦笑)、少なくともメジャーで売れてて常に耳に入ってくる音楽、テレビでしょっちゅう見られる様な音楽に比べれば・・・・・・・
昔は、音楽に対する情報も乏しくて、メジャーレーベルからデヴューして初めて一人前、みたいな感じでしたが、ネットが普及し流通も変革した今、インディーズのデメリットは殆ど無くなってて、むしろ自由にできるイメージがあります。当然、それだけ責任やリスクを負う面もあるかもしれませんが、メジャーレーベルだけが音楽の世界ではないんだというコトを強く感じられる方が増えてきたんだとも思う訳で。



アンテナを常に張り巡らせ、いろんな選択肢から自分の好みに合う音楽を見つけ、そして広げていく。そんな聴き手が増える事を願います。


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