ニューヨーク・パブリックライブラリー・フォー・ザ・パフォーミング・アーツとその利用法
檀原照和
本年の11月9日、笠井 叡の"Gate for initiation (1975)"という作品を視聴するためニューヨーク・パブリックライブラリー・フォー・ザ・パフォーミング・アーツ(NYPLPA)を利用した。大勢のダンサーがニューヨークを訪れているにもかかわらず、このライブラリーに関する情報を目にすることがないのはどうしてだろう? 日本の舞台アーカイブ保存に関するモデルにもなりえるであろうNYPLPAに訪れるのは、絶対によい体験になるはずだ。ここに簡単な利用ガイドを記す。
・ロケーション
NYPLPAは「世界最大の複合文化施設」といわれるリンカーン・センター(http://www.lincolncenter.org/index2.asp)内の一施設である。リンカーン・センターはメトロポリタン・オペラ・ハウスやニューヨーク・バレエ・シアターなど名だたる劇場の他に、ジュリアード音楽院なども擁している。巨大なので、予備知識がないと図書館までたどり着くのに難儀する。ややこしいことに10th Ave側にもニューヨーク・パブリックライブラリーの分館があるので間違えやすい。目指すNYPLPAは地上階からではなく、2階から入らないと行けない。
・館内
1階(リンカーンセンター全体から見ると2階)の受付とずらっと並んだ検索用PCを通り過ぎ、突き当たりを右に折れると館外貸し出し用のビデオやCDを陳列した棚が待ちかまえている。貸し出しには当然カード(Access Card有料)が必要。しかし旅行者にもカードが作れるかどうかは不明だ。ビデオはレアなダンスや演劇からヨガや太極拳、娯楽ものまでいろいろ揃っている。もしあなたが留学生だったら絶対に利用するべきだ。この施設内には館外貸し出し用のビデオやCDを視聴するためのOA機器は存在しないので、自宅に持ち帰らないと一階の映像・音楽資料を楽しむことができない。
2階に上がると膨大な資料が書架に収まっている。ここで資料に見入っているとあっという間に時間が過ぎてしまうだろう。このフロアにはロバート・ウィルソンの名を冠した音楽資料のコレクションもある。
3階には広々としたビデオブース室(正式名称は Research Collection Reading Room/Jerome Robbins Dance Division, Music Division, Billy Rose Theatre Collection, Rodgers & Hammerstein Archives of Recorded Sound)がある。ここに入る前に係員に手荷物を預けよう。
室内の検索機、あるいは自宅のPCからネット経由でNYPLPAの資料検索をしてプリントアウトしたものをカードと一緒に受付に持って行くと、ビデオを視聴することができる。ビデオはモニターの隣にあるコントロール画面で遠隔操作する。ビデオテープ自体はオペレーションルームにあるので私たちが直接触ることはない。
ざっと書いただけだが、どうだろう。まずはNYPLPAのサイトから資料検索して、資料の充実ぶりを確かめてみることをお薦めする。
NYPLPA公式URL:http://www.nypl.org/research/lpa/lpa.html
リンカーンセンターの全体図 http://www.lincolncenter.org/visitor/map.asp?session=F73752B2-0C75-43F0-B116-C1DCD034DD4A&version=&ws=&bc=2
リンカーンセンター内の図書館周辺図:添付画像
檀原照和
本年の11月9日、笠井 叡の"Gate for initiation (1975)"という作品を視聴するためニューヨーク・パブリックライブラリー・フォー・ザ・パフォーミング・アーツ(NYPLPA)を利用した。大勢のダンサーがニューヨークを訪れているにもかかわらず、このライブラリーに関する情報を目にすることがないのはどうしてだろう? 日本の舞台アーカイブ保存に関するモデルにもなりえるであろうNYPLPAに訪れるのは、絶対によい体験になるはずだ。ここに簡単な利用ガイドを記す。
・ロケーション
NYPLPAは「世界最大の複合文化施設」といわれるリンカーン・センター(http://www.lincolncenter.org/index2.asp)内の一施設である。リンカーン・センターはメトロポリタン・オペラ・ハウスやニューヨーク・バレエ・シアターなど名だたる劇場の他に、ジュリアード音楽院なども擁している。巨大なので、予備知識がないと図書館までたどり着くのに難儀する。ややこしいことに10th Ave側にもニューヨーク・パブリックライブラリーの分館があるので間違えやすい。目指すNYPLPAは地上階からではなく、2階から入らないと行けない。
・館内
1階(リンカーンセンター全体から見ると2階)の受付とずらっと並んだ検索用PCを通り過ぎ、突き当たりを右に折れると館外貸し出し用のビデオやCDを陳列した棚が待ちかまえている。貸し出しには当然カード(Access Card有料)が必要。しかし旅行者にもカードが作れるかどうかは不明だ。ビデオはレアなダンスや演劇からヨガや太極拳、娯楽ものまでいろいろ揃っている。もしあなたが留学生だったら絶対に利用するべきだ。この施設内には館外貸し出し用のビデオやCDを視聴するためのOA機器は存在しないので、自宅に持ち帰らないと一階の映像・音楽資料を楽しむことができない。
2階に上がると膨大な資料が書架に収まっている。ここで資料に見入っているとあっという間に時間が過ぎてしまうだろう。このフロアにはロバート・ウィルソンの名を冠した音楽資料のコレクションもある。
3階には広々としたビデオブース室(正式名称は Research Collection Reading Room/Jerome Robbins Dance Division, Music Division, Billy Rose Theatre Collection, Rodgers & Hammerstein Archives of Recorded Sound)がある。ここに入る前に係員に手荷物を預けよう。
室内の検索機、あるいは自宅のPCからネット経由でNYPLPAの資料検索をしてプリントアウトしたものをカードと一緒に受付に持って行くと、ビデオを視聴することができる。ビデオはモニターの隣にあるコントロール画面で遠隔操作する。ビデオテープ自体はオペレーションルームにあるので私たちが直接触ることはない。
ざっと書いただけだが、どうだろう。まずはNYPLPAのサイトから資料検索して、資料の充実ぶりを確かめてみることをお薦めする。
NYPLPA公式URL:http://www.nypl.org/research/lpa/lpa.html
リンカーンセンターの全体図 http://www.lincolncenter.org/visitor/map.asp?session=F73752B2-0C75-43F0-B116-C1DCD034DD4A&version=&ws=&bc=2
リンカーンセンター内の図書館周辺図:添付画像