鞦韆院落

北京で過ごすインディペンデント映画な日常

第五回BiFF その2

2010-10-29 09:37:48 | 映画祭報告
国際学生短片節でいう“学生”とは、必ずしも大学などの正規の教育機関に限らず、ワークショップをしているトレーニング・スクールも含みます。
なにしろ、うちの学校の作品を上映することが目的のひとつですから。
当初コンペ部門を設ける予定だったのですが、応募作品が思ったほど多くなかったのと、さほど良い作品がなかったので、上映のみにとどめることとなりました。
ちなみに選考したのは王我と応亮。応募総数は40本ほどでした。
こうして公募作品から選んだ8本(香港と台湾を含む)に加え、日本の学生作品4本、香港演芸学院から4本、台北芸術大学から4本、そして栗憲庭電影学校の卒業制作10本、また短編ではないものの出来が良いので特別上映することになった『不要撮像機』の合計31本が上映されました。



日本の学生作品は『中村三郎上等兵』を上映することを以前から決めていて、その作家の中村のり子さんに吉川諒さんの『タナトス』、磯部真也さんの『dance』、高野徹さんの『濡れるのは恋人たちだけではない』を紹介してもらい、選びました。
やや安易な選考方法ではあります。
でもドキュメンタリーあり、実験映画あり、過激な劇映画ありとバラエティにとんでいるうえ、中国の作家たちにとっても新鮮で興味を惹かれるプログラムだったようです。
幸運にも4本のうち3本の作家が映画祭に来てくれたおかげで、日中の交流もできて、非常に盛り上がりました。



香港演芸学院はうちの学校の第五期で協力した関係から、昨年の卒業制作のなかから4本を紹介してもらい、上映することとなったものです。
台湾芸術大学は応亮が先生を知っていたために、交渉して上映につながりました。
いずれも非常にレベルの高い学校で、学生作品と言われなければそうは見えないプロ顔負けの作品ばかりです。
それに比べると、わずか1ヶ月あまりの授業と数日の撮影日数で作ったうちの学校の作品はだいぶ見劣りします。
正直、並べて上映するのはやや酷な気がします。

この国際学生短片節はBiFFと日程や会場を分けることなく、混合した形で開催しましたが、次回からは単独で開催するのか、それとも今回限りなのか、まだわかりません。
面白い作品が多数応募してくれば、発展する可能性はあると思うのだけど。