
ウィンザーチェアの歴史とその背景を訪ねる旅。
最後に訪れたのは、ロンドンから西へ2時間ほど行ったところにあるWhorkshop。『The Edward Barnsley Workshop』。
いわゆる家具作りの工房。しかし、ただの工房ではありません。
ここは1980年に設立された家具職人養成学校兼工房。
設立者のEdward Barnshley(1900-1987)は20世紀を代表するもっとも偉大なイギリス人家具職人で、William Morris(ウィリアムモリス)の思想を強く受け、家具作りにその思想を反映させたArt&Craftsの流れをイギリスに継続させた人物。
アメリカのArt&Craftsの祖『グスタフ・スティックレー』の家具・スティックレー家具を扱う私としては大変興味深い工房であることは言うまでもありません。
彼は、1923年に自分の工房をRural Hampshireに立ち上げました。
その後、彼は7000種類にもわたるArt&Craftsの家具を製作します。
そして、そこで培った技術を伝承し、高い技術を持った家具職人集団を育成しようと設立したのが先に述べたThe Edward Barnsley Workshop。
まさに、『家具の学校』なのです。


ここは、森に囲まれた大変静かな工房です。

幾棟にも分かれて立ち並ぶ工房はそれぞれ部門別に分かれています。

まずは、入口から。

一番入口にある棟は、大木をスライスし桟積みされて、自然乾燥させていました。
ここで、びっくりしたのはその几帳面な木材の保管方法。
よく見る光景としては、樹種の種類に分けて乱雑にまたは、サイズ別に並べ桟積みさているのが一般的な残積み方法なのだが、
ここは写真で見てお分かりいただけるように、なんと、各板に裂いた木材にナンバリングを付け、一本の木材がスライスされた状態で桟積みさている。
しかも、その厚さ、長さ、質、どれをとっても一級品。

ウォールナットやナラ、樹種も数知れず豊富にそろう。この状態で約5-6年自然乾燥させてから、モノ造りをスタートするのこと。
また、生産計画をきちんとして、同じ製品を作る時の材料は極力ほかの木材を混ぜず、一本の大木から出る材料ですべて製作することを心掛けているとか。
家具作りしている者からすると、そのこだわり方に圧倒されてしまいます。
マホガニーのキレな木目を見せてくれようと、今日の案内人、デザイナーのJames Ryanが、ちょっと変わったカンナで、ウォールナットを削ってくれました。

出てきた木目は実に綺麗で色がまた良い。

でも、それ以上に気になったのは、使っていた道具。
とても面白いカタチをしたカンナでした。

私は今まで見たことないカンナ。これで表面の皮を剥いで、木目を確認。
こんな道具や木材を見せられると、ますます期待が高まります。
さて、中ではどのような作業がされているのでしょうか?
また、家具の製作技術を学ぶ学校とは、いったいどのようなモノなのでしょうか?
<次回に続く>
最後に訪れたのは、ロンドンから西へ2時間ほど行ったところにあるWhorkshop。『The Edward Barnsley Workshop』。
いわゆる家具作りの工房。しかし、ただの工房ではありません。
ここは1980年に設立された家具職人養成学校兼工房。
設立者のEdward Barnshley(1900-1987)は20世紀を代表するもっとも偉大なイギリス人家具職人で、William Morris(ウィリアムモリス)の思想を強く受け、家具作りにその思想を反映させたArt&Craftsの流れをイギリスに継続させた人物。
アメリカのArt&Craftsの祖『グスタフ・スティックレー』の家具・スティックレー家具を扱う私としては大変興味深い工房であることは言うまでもありません。
彼は、1923年に自分の工房をRural Hampshireに立ち上げました。
その後、彼は7000種類にもわたるArt&Craftsの家具を製作します。
そして、そこで培った技術を伝承し、高い技術を持った家具職人集団を育成しようと設立したのが先に述べたThe Edward Barnsley Workshop。
まさに、『家具の学校』なのです。


ここは、森に囲まれた大変静かな工房です。

幾棟にも分かれて立ち並ぶ工房はそれぞれ部門別に分かれています。

まずは、入口から。

一番入口にある棟は、大木をスライスし桟積みされて、自然乾燥させていました。
ここで、びっくりしたのはその几帳面な木材の保管方法。
よく見る光景としては、樹種の種類に分けて乱雑にまたは、サイズ別に並べ桟積みさているのが一般的な残積み方法なのだが、
ここは写真で見てお分かりいただけるように、なんと、各板に裂いた木材にナンバリングを付け、一本の木材がスライスされた状態で桟積みさている。
しかも、その厚さ、長さ、質、どれをとっても一級品。


ウォールナットやナラ、樹種も数知れず豊富にそろう。この状態で約5-6年自然乾燥させてから、モノ造りをスタートするのこと。
また、生産計画をきちんとして、同じ製品を作る時の材料は極力ほかの木材を混ぜず、一本の大木から出る材料ですべて製作することを心掛けているとか。
家具作りしている者からすると、そのこだわり方に圧倒されてしまいます。
マホガニーのキレな木目を見せてくれようと、今日の案内人、デザイナーのJames Ryanが、ちょっと変わったカンナで、ウォールナットを削ってくれました。


出てきた木目は実に綺麗で色がまた良い。

でも、それ以上に気になったのは、使っていた道具。
とても面白いカタチをしたカンナでした。


私は今まで見たことないカンナ。これで表面の皮を剥いで、木目を確認。
こんな道具や木材を見せられると、ますます期待が高まります。
さて、中ではどのような作業がされているのでしょうか?
また、家具の製作技術を学ぶ学校とは、いったいどのようなモノなのでしょうか?
<次回に続く>
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