◆「財務アナリストの雑感」 2024◆

会計士兼アナリストによる屈指の歴史だけがウリの会計・財務・株式・金融ブログ。異常な経済金融環境を一刀両断!できるかな?

デニーズ、利益出ねーず。  ―セブン&アイ決算ナナメ読み

2008-04-11 | 会計・株式・財務

 小売の王者、セブン&アイ。

ここではその収益力の凄さからウルトラセブンとしておきましょう(安直です)。

しかし無敵のセブンも、“生活防衛群“の反撃にタジタジだったのでしょうか。


決算資料のセグメント情報をご覧下さい。

いろんなメディアなりが色んな報道すると思うので、
ここではサクッと印象を記しておきます。
短信 https://www.release.tdnet.info/inbs/440a0200_20080410.pdf
決算補足資料  https://www.release.tdnet.info/inbs/140a0210_20080410.pdf


まず気になったのは減損損失。
コンビニ事業からの損失が▲96億円と7割増。
少し店舗間格差が生じてきたのでしょうか。
一方、一番損失が出ておかしくないGMSを抱えるスーパーストア部門は
意外にも▲39億円と3割減と落ち着いています。
とはいえ、減損損失算定時の割引率が当社では最低3.1%と低いので手加減してるかも。



で、今回のリストラの目玉。デニーズを含む外食部門。営業損失▲42億円。
新聞報道では全店舗の2割強に当たる約130店を閉鎖する方針を固めたとのこと。
閉鎖は3年以内に順次実施。一部店舗の閉鎖跡にコンビニなどの出店も検討とか。

H21/2期の外食部門は▲3.5%減収で営業損失は▲15億円まで改善する計画。
店舗の2割を3年で減らすとなると、年平均▲7%の減収ピッチ。
閉鎖を年央で行うとすれば、確かに▲3.5%減収という想定は辻褄が合いそうだ。
しかし、既存店の劣化は引き続き進行しそうなので、思惑通りに行くのかどうか。
それでも、全体の収益力から見れば余裕で吸収できるのは大きな強み。


個人的な感想ですが、先日もデニーズに行きましたが、高い!
外食を再び「ハレ」の場にしたいのかいっ!といいたくなるような価格設定。
もしかすると社会的使命はもう終えているのかも知れませんよね・・・・。
そういう企業、ゴロゴロしているのかも。外食産業は・・・。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« これは便利かも・・・さなが... | トップ | 『ごはんがおいしくなるスー... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

会計・株式・財務」カテゴリの最新記事