このブログでは珍しく、相場全体のお話を少々。
私も定期購読している日経ビジネス誌では、購読者専用のサイトがありまして、
記事の速報や専門家によるコラムが充実しておりまして、時々閲覧しております。
その中に、6月21日付でみずほコーポレート銀行で欧州為替を担当されている
本田氏が書かれた、
「世界的なバブル崩壊か サウジアラビア株急落に見る方程式」というレポートが
非常に興味深い内容でしたので、それをご紹介します。
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(あらっぽい要約)
・2004年3月31日から2006年6月15日までのサウジアラビア全株指数と、
1983年12月26日から1990年12月13日までの日経平均株価の値動きが
ほぼ類似している(→チェートの形がほぼ同じ)。
・両者のチャートの特徴的な共通点として、次の3点がある。
①上昇局面にあって、株価が最高値の半値から4分の3の水準に達する過程で、
本格的調整売りを挟んで揉み合いを見ている、
②高値から急反落した株価が4分の1戻しの水準で一旦底打ちし、
調整買い局面を見ている、
③再び株価は下降貴重をたどるが、半値戻しの水準で再び踊り場を見つけ、
揉み合いに突入している。
・これほどまでの類似を説明するのは何があるのか。
昨今の株価指数の急反落はサウジアラビアだけの現象ではなく、
そこには「今」の実情を掴むための、普遍的なヒントが隠されているかも。
・バブルという現象の定義を、
「信用を担保に信用が信用を生み、実体経済の何倍もの資金が文字通り
“あぶく銭”を求めて資産価格を膨張させる現象]とすると、
サウジのバブルはどう説明できるか。
サウジでは、あの日本でのバブルのような信用が信用を生む現象が国内だけで
展開したとは考えにくい。
筆者の推測だが、国内の現物株を購入できなかった非居住者=外国人投資家の
投資資金が大量に流入した結果だったのではないか。
しかもその主役がヘッジファンドなどの投機筋で、資金の元手が日本のゼロ
金利を背景としたキャリートレードによって生み出された資金だとしたら・・・・・。
・中東産油国の株式市場が、日銀による量的緩和解除が急速に現実味を帯びた
今年2月から崩壊を始めた事実は、余りに偶然の一致。
「ボーダーレスバブル」ともいうべき現象が世界を席捲しているととすれば、
この先、バブルの元の蛇口を締めるだけでは、現代版「失われた10年」
を繰り返すだけ。
・サウジのバブルは原油を担保に資金を調達したわけではないので日本のバブル
と決定的に異なる。
しかし、世界中の中央銀行が示し合わせたように、一斉に金融引き締めに向かう
現状は余りに危険な環境。
バブルが国境を越えてボーダーレス化した現代、バブルは列のタネは
ありとあらゆる国の、ありとあらゆる資産(株、債券、商品、不動産など)に
潜むことから、延々と続く破裂の連鎖に陥る危険性が現実に考えられるのである。
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(超簡単なコメント)
・マクロの話は私は苦手ですが、わたしの思いを代弁していたので紹介しました。
皆さんからのご意見をお寄せ下さると助かります。
・昨日の記事でも触れましたように、
日本においても今年下期はウォーターフロント開発や高級車発売などバブル期
を髣髴とさせるイベントが控えていることに、一抹の危うさを感じております。
日本の株式相場。引き続きまだ強気派が多いのでしたら、
私はベア(弱気)継続ですね。
私も定期購読している日経ビジネス誌では、購読者専用のサイトがありまして、
記事の速報や専門家によるコラムが充実しておりまして、時々閲覧しております。
その中に、6月21日付でみずほコーポレート銀行で欧州為替を担当されている
本田氏が書かれた、
「世界的なバブル崩壊か サウジアラビア株急落に見る方程式」というレポートが
非常に興味深い内容でしたので、それをご紹介します。
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(あらっぽい要約)
・2004年3月31日から2006年6月15日までのサウジアラビア全株指数と、
1983年12月26日から1990年12月13日までの日経平均株価の値動きが
ほぼ類似している(→チェートの形がほぼ同じ)。
・両者のチャートの特徴的な共通点として、次の3点がある。
①上昇局面にあって、株価が最高値の半値から4分の3の水準に達する過程で、
本格的調整売りを挟んで揉み合いを見ている、
②高値から急反落した株価が4分の1戻しの水準で一旦底打ちし、
調整買い局面を見ている、
③再び株価は下降貴重をたどるが、半値戻しの水準で再び踊り場を見つけ、
揉み合いに突入している。
・これほどまでの類似を説明するのは何があるのか。
昨今の株価指数の急反落はサウジアラビアだけの現象ではなく、
そこには「今」の実情を掴むための、普遍的なヒントが隠されているかも。
・バブルという現象の定義を、
「信用を担保に信用が信用を生み、実体経済の何倍もの資金が文字通り
“あぶく銭”を求めて資産価格を膨張させる現象]とすると、
サウジのバブルはどう説明できるか。
サウジでは、あの日本でのバブルのような信用が信用を生む現象が国内だけで
展開したとは考えにくい。
筆者の推測だが、国内の現物株を購入できなかった非居住者=外国人投資家の
投資資金が大量に流入した結果だったのではないか。
しかもその主役がヘッジファンドなどの投機筋で、資金の元手が日本のゼロ
金利を背景としたキャリートレードによって生み出された資金だとしたら・・・・・。
・中東産油国の株式市場が、日銀による量的緩和解除が急速に現実味を帯びた
今年2月から崩壊を始めた事実は、余りに偶然の一致。
「ボーダーレスバブル」ともいうべき現象が世界を席捲しているととすれば、
この先、バブルの元の蛇口を締めるだけでは、現代版「失われた10年」
を繰り返すだけ。
・サウジのバブルは原油を担保に資金を調達したわけではないので日本のバブル
と決定的に異なる。
しかし、世界中の中央銀行が示し合わせたように、一斉に金融引き締めに向かう
現状は余りに危険な環境。
バブルが国境を越えてボーダーレス化した現代、バブルは列のタネは
ありとあらゆる国の、ありとあらゆる資産(株、債券、商品、不動産など)に
潜むことから、延々と続く破裂の連鎖に陥る危険性が現実に考えられるのである。
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(超簡単なコメント)
・マクロの話は私は苦手ですが、わたしの思いを代弁していたので紹介しました。
皆さんからのご意見をお寄せ下さると助かります。
・昨日の記事でも触れましたように、
日本においても今年下期はウォーターフロント開発や高級車発売などバブル期
を髣髴とさせるイベントが控えていることに、一抹の危うさを感じております。
日本の株式相場。引き続きまだ強気派が多いのでしたら、
私はベア(弱気)継続ですね。
さて、日本のゼロ金利マネーが世界同時好況を演出していたという考え方には、全く違和感はなさそうですね。毎度終わってみて気付くもんですけど。。
個人的には加えて石油高から生まれたオイルマネーも加担してたと思っています。こちらは原油が高止まりしている以上健在なんだと思います。このオイルマネーが安全資産を求めて米国債へ流れているとするならば、より円安が進んで良いような気もしています。
以上、個人的な意見でした。失礼しました。