◆「財務アナリストの雑感」 2024◆

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レッドソックス ワールドシリーズ出場に思う

2013-10-20 | 会計・株式・財務
先日、プロ野球セ・リーグ クライマックスシリーズ最終ステージ、巨人対広島を観戦しました。広島ファンには大変申し訳ないですが、年間勝率5割未満のチームは日本シリーズに出ては困るという思いがあったこと、そして、第1ステージで敗れた阪神のファンがチケットを元値同然の価格で金券ショップに売り出してくれたことが、観戦を後押ししてくれました。

結局、巨人の3連勝で取り越し苦労に終わりけれど反面、彼我の戦力差は明白であり、プレーオフとしてはもうちょっと盛り上がって欲しいとも思いました。


その点、大リーグのプレーオフ、アメリカンリーグのリーグ優勝決定シリーズは僅差の息詰まる試合が多い上に劇的な逆転試合もあり大いに見応えがありました。

そして、レッドソックスの優勝、そしてクローザー・上原浩治投手がMVP受賞!。
小気味よくストライク先行で圧巻のピッチング。格好良かった。
日本の野球ファンの多くが、レッドソックスファンになった歴史的な1日かも知れません。


ところで、ネットで検索しておりましたら、上原投手の凄さを測る指標があることに(遅まきながら)気がつきました。

K/BB(奪三振と与四球の比率)という指標。
野球においてデータを統計学的見地から客観的に分析し、選手の評価や戦略を考える分析手法「セイバーメトリックス」に基づいた一指標だ。

上原の2013レギュラーシーズンは74.1回を投げて101三振を奪った一方で、与四球は9(うち2四球は敬遠)。K/BB11.22は20イニング以上を投げた両リーグ493投手のなかでベストだったということ。
三振を奪えばゴロなどを打たせた時のようなエラーの心配はないし、制球が良ければ四球によって走者を出すことも少ない。なるほど、理にかなった指標だ。
レッドソックスがこの指標の良さにも着目して獲得したのであろう。年俸も5億円程度なので実に良い買物をしたと思う。

埋もれた名選手をユニークな指標で浮かび上がらせる。
このようなユニークな視点を盛り込んだ指標を開発して株式投資の銘柄選択でもできないものか。


これで終わったら芸がない。
財務アナリストの私としては、問題のありそうな企業を炙り出すという視点から次のような指標をオススメしたい。

昨年の3月に紹介したQ1Q4売上高倍率だ。

Q1Q4売上高倍数=第4Q売上高(前年度)÷第1Q売上高

これが3倍以上だとマズいとのこと(季節性の大きい業種では当てはまらないのでしょうが)。
年度末に売上高を水増しした場合などでは、年間の売上高では目立たなくても、当該四半期の売上高が大きく膨らむので、粉飾を発見できる可能性が大きくなる。
また、年度末に、翌年度の売上高の先行計上を行なった場合、第4四半期(4Q)の売上高が増えるが、翌年度の第1四半期(1Q)の売上高が激減することが多いので、第4Qに発見できなくても、次の1Qで発見できる可能性がある。ここにこの指標をチェックする意味がある。

まぁ、これに引っかかる会社が1社も出てこないことを祈るばかりですけど。



なかのひと

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