武蔵村山大魔人の部屋

糖尿病と統合失調症という厄介な病気を抱え、今人生の岐路の選択に苦悩している人間のブログです。

じぃじぃはだいくさん

2015年08月29日 13時37分51秒 | 執筆活動
わたしのなまえは「つむぎ」ちゃん。
むかしつむぎのむらは、かごしまのおおしまつむぎとおんなじおかいこさまのきいとをつかったおりものをおっていたの。
むらのおおくのおうちは2かいにおかいこさまのおうちがあって、とーってもあったかかったの。
でもね、ときどきおかいこさまがおこってかじをおこすんだ。
よなかにしゃりしゃりもぐもぐくわのはをたべているおかいこさまがおこっちゃうの。
なぜだかわからないけど、むらのひとたちはみんなこわがってた。
かじになるとたいへんなんだよ。
おとなからこどもまで、みんなでおみずをはこんでかけるの。
でもね、かけてもかけてもかじはきえないの。
そのうちに、かぞくみんなでたのしくくらしていたおうちがなくなっちゃうの。
おはなをつーんとつくわらぶきやねをこがしたにおい。みんなおおきなこえをだしてわんわんなくの。
おとうさんはただたちつくし、おかあさんはひざをおりまげつちのうえでてをつきなきつくす。
むらのひとたちもたすけにきてくれるけど、だれにもたすけることはできないの。
かじってね、いちどもえあがるとみずなんてぜんぜんきにならないの。
だからね、かじってとーってもおそろしいことなの。
みんなのおうちがなくなっちゃうと、おとうさんもおかあさんも、はたらいてもはたらいても、あたらしいおうちをつくるのにおいつかないの。
むらのひとのねがいはかじがおこらないこと。
つむぎのじぃじぃはせいねんのころ、だいくさんになりました。
なんねんもなんねんもしたづみをつんで、やっといちにんまえのだいくさんになったの。
じぃじぃのゆめはひゃくねんもなんびゃくねんもながもちするおうちをつくること。かじにならないがんじょうなおうちをつくるの。
こわいこわいほのおもつかないりっぱなもくざいをつかっておうちをつくるの。
じぃじぃがりっぱなだいくさんになったから、おうちはもえずにすんだんだ。

☆東京都武蔵村山市の伝統工芸には「村山大島紬」という鹿児島の「大島紬」と同様な織物文化がありました。しかしお蚕様を飼い育てる民家には火事がよく起きました。
私の姪っ子は「紬」という素晴らしい名前をつけてもらいました。
義父は腕の良い大工さんです。
そんなわけで、この物語を書こうと思いつきました。
リーフレットやちょっとした絵本になれば良いなぁと思います。


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