断片集

一言 多い

遊び相手

2004年12月27日 01時31分30秒 | Words
遊びの相手が、本気でないと面白くない。

遊びとは能動態と受動態の関係であるべきであり、
どちらかが遊ぶなら、どちらかは遊ばれることで
関係が成立する。
どちらも能動的に遊ぶつもりの関係は成立しがたい。

「遊びじゃないのよ!」
と頬を叩いてくるようじゃないと燃えない。

遊びのつもりでこられては困りものである。

いい意味で

2004年12月27日 01時24分36秒 | Words
「いい意味で」
と語られることの大半は、いい意味として捉えることができない。

「いい意味で」
と語る奴はほとんど信用できない。

「いい意味で」
をまさにその通りに受け取る人間の気が知れない。


…まぁ、いい意味で。


言語 思考

2004年12月27日 00時53分03秒 | Words
思考する際には、
言葉でもってものを考える以上、
使用言語の差異と、思考傾向の差異とを少なからず
関連づけることができる。

また、言葉の内在的な量、または質によって
思考のレベルや範囲が決定してしまう。

屁理屈

2004年12月27日 00時45分15秒 | Words
「…でもそれって、考え方一つ変えてみれば
結局、無駄ってことになるのでは?」

―その質問に答える必要があるとは思わない。
なぜなら、その問いの中に既に答えが含まれているからだ。
君は『考え方一つ変えてみれば』と言った。
だから、
<考え方を変えてみなければ>
あるいは
<考え方を二つ変えてみれば>
無駄にはならない、無駄とは思わない
と言うことができるのだ。

「屁理屈ですね」

―屁も一つの理屈です。

自・信

2004年12月27日 00時35分30秒 | Words
自分の夢なり可能性を、
つまり、自分自身を信じ続けることは難しい。
しかも、信じ続けた誰しもが必ずしも
報われるわけではない。

Dreams comes true
などという言葉から、信じるものは報われる
といった安易な解釈に陥りがちだが、
信じるだけで報われるなら、誰も疑うことすらしないだろう。

しかし夢を現実に変えることができた者はすべて、
自分自身を信じ続けた者だけだ。

写真

2004年12月19日 14時47分33秒 | Words
ある人は、写真を始めることによって
視野が広がったと言うかもしれない。
ただ私が思うに、それは“視野”というよりむしろ
“視力”の問題ではないだろうか。

視野の内部にありながら、それまで曖昧に沈澱していたものに対して
それこそまさにピントを合わせるという行為を通じて、焦点を合わせる。

ただ通り過ぎるだけであった場所にも、何の変哲もない日常生活の中にも、
ありきたりな人間関係の隙間にも、目を凝らせば浮かび上がってくる
なんらかの対象が存在しているものだ。

そのような対象に静かにピントを合わせ、シャッターを切る。
その瞬間、私は不思議な幸福感の中にいる。

あるいは幸福と呼ばれるものも、そんな風に沈んでいるだけなのかもしれない。
ただ、気付いていないだけなのかもしれない。

一貫性

2004年12月12日 03時06分13秒 | Words
私が色々な語り口を持っていることは
私のその意味における一貫性の欠如を示すものではない。

内容を表現するのに、
更には、第三者に伝達するのに
最も自然な、最も効果的な
語り口を選択しているに過ぎない。

「何となく」というような曖昧な表現が
最も効果的な意味をなす
場面や対象が、確かに存在している。

放物線

2004年12月12日 03時02分53秒 | Words
ほんの束の間の夢であった
燃え上がるような情熱は
まるで弧を描くかのように
急激に熱を失い
冷えきってしまった

ただ、その放物線の頂点で
一瞬だけ垣間見えた風景
その刹那に胸を締めていた感情は
まぎれもなく本物であった

後悔などしていない

幻滅

2004年12月12日 03時00分26秒 | Words
「幻滅…」という言葉を突然投げかけられて
僕はショックを受けると同時に
強い憤りを感じた。

僕が幻を抱かせるような意図を持っていた、
もしくはそのようなそぶりを思わせぶりに
見せていたならまだしも(決してそんなことはない)

幻想を勝手に描いた挙げ句
それを自分で壊しておいて
しかも文句を言われては
僕には立つ瀬がない


自己中心

2004年12月12日 02時56分22秒 | Words
「自己中心」という言葉には否定的な印象が強いが
私には甚だ疑問だ。

他人の顔色ばかりを伺い、
他人の判断にのみ流される
人間のなんと多いことか

自己の中心に好き嫌い以外には
確たる判断基準もない人間の
なんと多いことか

そもそも自己をお持ちでおいでですか?