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時計知識、技術

2020年4月 永続的なチクタク音をきく

2020-04-12 15:05:55 | コラム 小論文
2019年 10月 記述
INTRODUCTION―雑音とは
BODY―視覚的
CONCLUSION― 視覚的 相違

時刻の解説はいらない…とてもアナログな手法で聞く、見るを繰り返し行うのみである。
たっぷり時間をかけ、残り一周回り出す分針を眺めている。「チクタク…チクタク」という音が流れていれば、それに対して「からくりが来る」という音声は雑音である。歯車は実際見えない。見えないのは、何か力を失った状態ではなく、「視覚に頼らない」で想像力をもって見る。歯車が歯車を引き上げ、両歯車でしっかり次へ伝わる。きりきりと回されゆっくり伝わる…。針はこれから操られるのを待つかのよう…予測性とな意外性の境目である。針が振り切ったところで、一気にからくりを止めていた力を緩め視覚的時刻として起ち現われ、脳を一瞬に乱す。乱すと表現したが、実際はこの一瞬を待ち期待に答えたと言い換えれる。5分に満たない短い作品とも言える。日本でも鈴が落ちて美しい音が響き渡り時を知らせる常香盤があった。日本人に好まれる快いと感じる「ゆらぎ」が香であるから生まれたのではないか。香が定速で燃える性質を利用し目で追いながら経過した時間を知る事ができ、落語で使われていた。蒔絵や螺鈿の象嵌が入っており、時間をかけて作られたこだわりの外装を持つ時計である。一見すると古民具の「こたつやぐら」や「抽斗」のようにも見える。計測に使われた例は6世紀ごろの事、木枠、棒入れ、灰ならし棒、木のさじ、櫛形の慣らし板、平板等から構成され二~三段からなり、上部は格子状の蓋のようになっており、下部分の香箱の中に灰が入っている。香が燃え尽きると糸が切れ、鈴が落ちて音で時を知らせる仕掛けは日本的でからくりとしては美しい。時計とは「瞬間性」および「永遠性」を表現しているのではないか。「瞬間性」は分針が刻み丁度12時を指したとき、「永遠性」これは絵画で描かれた時計などは動き出すこともなくそこにあり続け、観客に問いかけてくる。視覚的な面では分かりやすく絵画で描かれたあるいは作品に登場している時計を取り上げてみた。絵画で時計に注目して鑑賞したことは無かった。絵画は、生活をする上で時間をどのように使うかということを鑑賞する人にじっくり時間をかけ熟考させる永続的な作品である。時間に色彩はない。これらを形にするという芸術的分野がある。

今日の話題…海と木
今日のお役立ち時計…EINBAND Meer 木製の腕時計でドイツ語で『海』という意味を持つ名前の時計である。Walnut & Mapleを使用したツートンモデルのウッドウォッチである。


あなたも“歴史を調べる“を習慣にしてみてはいかかでしょうか?
最後まで見ていただき、ありがとうございました!



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