福島県猪苗代町小川医院

福島県猪苗代町にある小川医院です。

長寿の謎を解く

2010-07-20 11:00:06 | Weblog

家森幸男 京都大学名誉教授は、

世界各地の長寿地域・知名地域を調査研究し、

長寿は、遺伝子ではなく 食生活によってもたらされることを確信しました。

 ここに、そのエッセンスを紹介致します。

 

長寿の秘訣は、食生活にあり

食事と健康には、密接な関係がある。

長寿になるための 6つの法則、お教えします。

 

法則1.「大豆や大豆加工品をとる」

      大豆に含まれるイソフラボンは、血圧やコレステロールを

      下げる作用があります。

      納豆、豆腐、豆乳をはじめ、きなこ、厚揚げ、

      油揚げなどなど。

      一日に豆腐なら三分の一丁、納豆なら

      一パックを目標にしましょう。

 

法則2.「過剰な塩分をとらない」

      人は血管とともに老いるもの。

      塩分のとりすぎは、高血圧や動脈硬化の

      大きな要因となります。

      代わりに香辛料を使用するなどして、

      徐々に薄味に慣れていきたいものです。

 

法則3.「魚はたくさん、肉はバランスよく」

      必ずしも、肉食がいけないというわけではありません。

       問題なのは脂肪で、「ゆでこぼし」するなど、

       ちょっとした工夫を心がけたいものです。

       魚も肉も、タウリンを多く含む

       内臓ごと食べるのが理想です。

法則4.「牛乳や乳製品をとる」

      牛乳や乳製品には、カリウム、カルシウム、

      マグネシウムなどのミネラルが豊富。

      ながでも、ヨーグルトには免疫力を強化する

      作用があるといわれます。

       牛乳、チーズ、ヨーグルトは、

      長寿地域の共通項です。

法則5.「野菜や果物を欠かさない」

      野菜と果物には、カリウムと食物繊維が

      多量に含まれています。

      これらは塩分(ナトリウム)を体から追い出し、

      腸をきれいにしてくれます。

      毎食たっぷりととりたいものです。

法則6.「食卓は明るく、楽しいものに」

      一人で食べる食事は、インスタント食品

       などの利用にもつながります。

       家族や友人とにぎやかに食卓を囲んで食べるのが一番。

       これに勝る長寿の秘訣はありません。

 

 

 「NHK知るを楽しむこの人この世界・長寿の謎を解く」家森幸男.日本放送出版協会.2007


帯津良一先生

2010-07-17 14:18:41 | Weblog
帯津先生の統合医学に対する考え方が載っていましたので紹介致します。

統合医学

統合医学が単なる足し算ではなく積分だとしますと、

これを一気に成就するなどということはとても無理な話です。

臨床の現場でできることを一つひとつ地道に積み重ねていくことに尽きます。

前述しましたように、まずは患者さんと西洋医学と

代替療法のつながりの構築をはかることが最大重要事でありますが、

それとともに次のようなさまざま統合を当事者の一人ひとりが

意欲的に果たしていかなければならないと考えています。


1.からだ、こころ、いのちの統合

すべての当事者が自らをこの三者の統合体として意識するとともに

他者をこの統合体として敬う。


2.要素還元論と全体論の統合

分析する心と全体を見失わない心を併せ持つ。


3.治したと癒しの統合

からだに生じた故障を修理する治しといのちのエネルギーを

回復させる癒しを統合する。


4.病因論(PATHOGENESIS)と健康生成論(SALUTOGENESIS)の統合

西洋医学の基本概念である病因論と人間を日々向上する

存在としてとらえる健康生成論を統合する。


5.エビデンスと直観の統合

常にエビデンスを求め続ける心と、

ベルクソンのいう哲学的直観を統合する。


6.医療者と患者の統合

両者のつながりを強固にしながら、

果ては両者が一心同体になる。


以上のような統合をどこからでもいい、

できるところから着手していこうではありませんか。

遠い遠いと思っていた統合医学への道が意外と

近いものに思えてくるような気がします。




帯津良一:がんと統合医療.Modern Physidian 2008;28:1601~1603

星野 仁彦さん

2010-07-10 09:42:36 | Weblog
星野式修正型(簡略版)ゲルソン療法の原則について


① 無塩食:調味料は国産レモン、酢、ニンニク、ハーブ、
  ハチミツ、黒砂糖などをうまく組み合わせた味付けを工夫する。
  筆者の場合、はじめは完全な無塩食であったが、2~3年経過した後は
  少量の減塩醤油を玄米黒酢で割って使用している。


② 油脂類と動物性タンパク質の制限:摂取できる油は、
  生での使用は亜麻仁油、エゴマ油などのω3脂肪酸のみ、
  加熱する場合はオリーブ油などの単価不飽和脂肪酸のみ。


③ 大量・多糖類の野菜ジュース:ニンジン、季節の青菜、
  国産レモン、りんごなどのミックスジュースを
  一日計1,000~3,000mL数回に分けて飲む。


④ アルコール、タバコ、カフェイン、精白された米・小麦・砂糖、
  食品添加物などの禁止。


⑤ 積極的に摂取するものは芋類、未精白の穀類、豆類、新鮮な野菜・
  果物、堅果物(胡桃、栗など)、海藻を中心とした食事。

ゲルソンの原法と大きく異なる点は前述のように豆類などの
植物性タンパク質と未精白の穀類を許可していることと、
ジュースの摂取量は同量だが回数をライフスタイルに応じて
少なくしたこである。
厳格なゲルソン療法と比べてかなり緩やかな方法であるが、
厳格すぎて1~2カ月断念するより7~8割に緩めても
長期間継続するほうがよいと考えている。



星野仁彦:食事療法と自然療法-ゲルソン療法-.日本統合医療学会誌.第3巻第1号.P90~P98.2010

星野仁彦さん

2010-07-10 09:37:05 | Weblog

ゲルソン療法の原法と星野式修正型(簡略版)療法


ゲルソン療法の最も重要なポイントは、

人間の自然治癒力を向上させるため、

身体に必要な物質を合成し、

かつ有害物質を排除する働きをもつ肝臓を強化することを主眼とする。

ゲルソンによればがん患者では多かれ少なかれ

この機能が低下しているという。


ゲルソン療法は主要なポイントは

次の6点である。


A.ナトリウム(塩分)制限とカリウム補給による
  塩分と水分の摂取管理

B.大量の未精製オーガニック果物と野菜ジュース
  の定期飲用による栄養素の多種摂取(栄養補給)

C.厳密な脂肪摂取制限

D.タンパク質の制限

E.甲状腺サプリメント(ヨードなど)の補給

F.コーヒー浣腸

 以上のうちA~Dは直接食物に関与するため、
次の1~4の食事管理を行う。




星野仁彦:食事療法と自然療法-ゲルソン療法-.日本統合医療学会誌.第3巻第1号.P90~P98.2010