都合のいい解釈

知り合いの三十路手前のフリーター。
東京生活を諦め、故郷に帰りました。


シンガーソングライターになりたい。
イラストレーターになりたい。
ものづくりを生業にしたい。


夢はたくさんありましたが、どれも成就せず。
レストランバイトが主な収入源でしたが、生活が苦しくて苦しくて

1年と決めて、リセットのために実家に帰る決意をしたのでした。

税金もずいぶん滞納していたのだそうです。


この話しを聞く前に、新しくデジカメを買ったという話しを
喜々としていた彼女。


これからどうすんの？とわたしが聞いたら
油絵を習うんだとか、ニューヨークに行きたいんだとか


わたしは思わず声を荒げてしまいました。


「なんだそれ？」


まずは滞納している税金をなんとかする。
経済を立て直す。

そのためのリセットなんじゃないの？と。


彼女は税金を払えないことを”節税”という
なんとも都合のいい言葉を使って言い訳をしました。

税金なんて払いたくない、と。


…この後完膚なきまでに
こてんぱんに説教してやったのは
言うまでもありません。


世も末です。



写真は。
説教しながら飲んでいた「雪男」。

パッケージのキモカワさとは裏腹に
非常にクリーンで洗練された味わいでした。


好みのお味で美味しかったです。

今度は穏やかに味わうべく
再度リベンジしようと思っています。