ファティマ同人抱き枕カバー小説

彼女は慌てた様子を見せ、肩に置かれていた手でオレの口を塞いだ。むぐっ、と変な声が出てしまう。オレは眉に力を込めながら、彼女の細い手首を掴んで離した。

「別に恥ずかしがることじゃねぇだろ。自然になるもんなんだから」

「ほら、立て」と促すも、彼女はすぐに立たなかった。いや、立てなかった。お腹を押さえて顔を歪ませているところから、痛みというのは相当なものらしい。手のかかるマスターだな、と胸中で悪態を吐きながらも、オレは彼女の脇の下に手を回し、支えながら立たせる。

「行き先は自室でいいか？」
「う、うん」

　彼女の返事と共にオレは彼女を担いだ。肩と太腿を抱え、ひょいと持ち上げる。驚くほどに軽い。

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