ユングフラウ登山

2007年09月27日 | Weblog
やっと自宅のインターネット回線が復帰しました!!
突然の出来事だったのですが、朝起きていつもどおりパソコンの電源を入れても毎日使っているネットワークに接続できなくなり、今朝まで専門用語と戦い、長い暗証番号を何度も入力しながら、山を登っている時以上に悪戦苦闘していました

それにしても今日のシャモニは朝から天気が悪くて街では小雨だったのですが、標高2000m以上では雪が降っていましたよ
あぁ寒かった・・・。

さて今回はユングフラウ登山を紹介したいと思います!
この山は登るのに技術はそれほど必要ではないのですが、体力と高度に慣れている事が需要なポイントですね。
体力に自信がある人なら日帰りで登ってこれる山なのですが、グリンデルワルトorクライネシャイデックから始発のユングフラウ鉄道で山頂駅のユングフラウヨッホまで上がってきて、ここから雪山装備を身に付けて登り始めると早くても登山出発が9時20分頃。
この時間から登り始めるとどうしても山頂に到着するのが13時頃になってしまい、登りは良いのですが帰りの下りは雪が解け始めて急な斜面で足元が滑りやすく、何と言っても氷河の上を歩いて行きますので硬い氷河も緩んできてクレバスに落ちたり、氷河の塊が崩れてくる危険性もあるのでなるべく朝早くに出発をして、遅くても13時頃までには安全な場所まで下りていたいですね。

実際に自分が経験をして言えるのが、前日の午後にでもユングフラウヨッホ/3454mまで登山電車で上ってきて、そこからのんびり歩いて約1時間でメンヒ・ヨッホヒュッテ/3650mまで行けますので、体を高度に慣らすためにも山小屋で1泊をする。
山小屋の朝食が6:30分からですので遅くても7:30分までには小屋を出発してユングフラウ/4158mを登り始めれば、雪や氷河が解け始める前までに危険な場所を通過できますので、ユングフラウ登山は日帰りではなく山小屋を利用して1泊2日で登る事をオススメします

今回の写真はユングフラウの山頂から撮影したヨーロッパ最長の氷河 【アレッチ氷河】 です!!
アレッチ氷河は全長約22km、氷の厚さは1000mもある巨大な氷河!!
この日は天気が良くって遥か遠くにあるツェルマットの山々や、シャモニにあるモンブランまで綺麗に見ることが出来たんですよ


次回はメンヒ登山を紹介します!

クライネ・シャイデック

2007年09月22日 | Weblog
皆様こんにちは
最近の私は日本の友人とパソコンのSkypeを利用して映像通話を楽しんでいるのですが、今年の日本は9月後半になっても気温が30℃を越す日が珍しくも無く、いまだに残暑が厳しいみたいですね!?
皆様は体調を崩したりしていませんでしょうか?

今回はグリンデルワルト初日に滞在した【クライネ・シャイデック】を紹介したいと思います!
グリンデルワルトはご存知の方も多いと思いますが世界三大北壁の一つである『アイガー』の北壁の麓、標高1034mにあるドイツ語圏の小さな村です。
ここから有名なユングフラウ鉄道に乗って頂上の『ユングフラウヨッホ/3454m』まで上がる事が出来るのですが、中間にある乗換駅が標高2061mにあるクライネ・シャイデックなのです
右上の写真の場所がそうですよ!!
そして写真に写っている三角形の形をして、日陰になっている黒くて大きな壁がアイガーの北壁です。

クライネ・シャイデックはドイツ語で「小さな峠」という意味で、この駅の線路を渡った丘の上には、『孤高の人』や『栄光の岩壁』の著者で有名な小説家、新田次郎さんの記念碑もあるんですよ。
普段は中間駅として通り過ぎるだけの駅ですが、自分はクライネ・シャイデックで1泊する事をオススメします
ここからの眺めは訪れる全ての観光客を魅了するのですが、特に夕焼けで真っ赤に染まったアイガーの北壁を夕食を食べながら間近で見ることが出来るのです
そしてグリンデルワルトの街からは見ることが出来なかった、ユングフラウ鉄道の頂上駅であるユングフラウヨッホ(3454m)や、ユングフラウ(4158m)の山頂も天気が良ければ見ることが出来ますよ


次回はユングフラウ登山を紹介します!

帰ってきました

2007年09月20日 | Weblog
スイス・グリンデルワルトの山旅より、フランス・シャモニへ無事に帰って来ました!!

予定通り目標だったユングフラウ&メンヒへ単独で登る事ができて、今は充実感と長年の想いを達成できた喜びでこの日記を書いています。

そしていつも応援してくださる皆様と山の神様には本当に感謝で、ありがとうの気持ちでいっぱいです。

近いうちに写真と一緒に詳しい登山報告をしたいと思います♪

次なる目標へ

2007年09月14日 | Weblog
9月も中旬になって夏から秋へと季節代わりをしてきたシャモニですが、ここ最近は晴天続きで毎日シャモニの街からモンブランが見えるんですよ
日本より一足早い秋を感じています♪

『この晴天続きに山へ登らないのはもったいない!』

最近知り合ったクライミング仲間が以前はスイスのグリンデルワルトで働いていたのですが、話しを聞けば聞くほど自分もグリンデルワルトで有名な4000m級の山へ登りたくなってきましたので、思い立ったら即行動!!
先ほどシャモニの駅へ行って「シャモニ~グリンデルワルト」までの片道チケットを買ってきましたので、天気の良い日を見計らってスイスの中央(ベルーナ・オーバーラント山群)にある小さな村【グリンデルワルト】へ行って来ます

今回計画している山は!

・ユングフラウ 4158m
・メンヒ     4107m

メンヒ・ヨッホヒュッテ(3650mにある山小屋)に泊り込んで、2つの山を単独で登ってきます
スイス中央にある山岳地帯の天気は分かりませんが、今回の目標である2つの山を登るまでは山小屋から下りてこないつもりですので、1週間後くらいにはシャモニへ帰ってくる予定です。

10年以上前に【いつかはスイスの山へ一人で登りに行きたい!】と思って買った本に、ベルーナ・オーバーラント山群の山々が紹介されていて「ユングフラウ」「メンヒ」「アイガー」と言った名峰の写真を見ては、いつか必ず自分もこの山へ登りに行くぞ!! と思っていたのですが、あれから10年以上が経ってようやく夢が実現できそうです。

今は期待と不安でドキドキしていますが、必ず夢を叶えてきます



初めての北壁登攀 (後半)

2007年09月12日 | Weblog
難しい岩場を乗り越えてきて
「そろそろ限界だ・・・」
そう思い始めた頃、これ以上は上に登れないような岩場でしたのでルートを探して絶壁にしがみつきながら左へ移動してみると、ちょっとした岩場のテラスがあってそこからは岩場ではなく、氷河の壁を登って行くようになっていました。

ここで少し休憩をして行動食で持ってきていたドライフルーツ(パイン)と、残っていた水を全部飲み干して氷河を登るための準備をしていたのですが、時計を見たらすでに19時50分・・・。

「ヤバイ!? そろそろ日が沈む

急いでアイゼンを装着して、両手にはアイスアックスを持って氷河を登り始めたのですが、意外と簡単じゃないか!
これなら後2時間くらいで登れるんじゃない♪
そんな事を思いながら30分も登ったら日が沈み始めて、安全そうな場所でヘッドライトを装着
その時にこの写真を撮影しました!!

写真に写っている手前の日陰の部分を登っていたのですが、ここから傾斜が急に厳しくなり始めて気が付けば暗闇の中、自分のヘッドライトの灯りだけを頼りに氷壁を登る事に・・・。
この時の素直な感想は 【恐怖&不安】 でしたね。
それでも気持ちで負けてしまっては登れる壁でも登れなくなってしまうので、なんとか気持ちを切り換えて最後まで諦める事無く、登頂が何時になってもかまわないので慎重に氷壁を登り続ける事だけを考えるようにしました。

予定時間を大幅に過ぎて体力も限界でしたが、少しでもミスをしたら今まで登ってきた1000mの絶壁を滑り落ちる事になるので、力を振り絞ってアイスアックスを氷壁に打ち込んで、力いっぱいアイゼンの前歯を氷に蹴り込む。ひたすらこの連続です。
悲しい事に登れば登るほど氷壁の傾斜が垂直に近くなってくるのです・・・。
そして最後にはフランス語のルート図に書いてあった通り85度の氷壁

さすがにこの氷壁を暗闇の中(深夜の12時頃)見たときには言葉を失いましたね。自分の登ってきたルートが間違っているんじゃないか?
そう考えたのですが、この壁以外は垂直な岩と氷しかありません・・・。

「やっぱりこの氷壁を登るしかないのか

ヘッドライトで上を照らしたら、85度のこの氷壁が稜線にでる最後の壁になっているみたいでしたので、側にあった垂直の岩にスリング(ザイルの輪)を固定して、もし自分が落ちた場合に備えて自分と岩場に固定したスリングとを結び最後の力を振り絞って登り始めました。

人間本気をだしたら何とかなるもんですね!
85度の氷壁を落ちる事無く無事に登りきって、ミディの稜線に出たときは本当に嬉しかったです。
「これで家に帰れるぞ~!!」 と安心しましたね♪
そしてここから稜線沿いにミディの山頂までフラフラになりながらナイフリッヂを登り、頂上の駅に辿り着いたのは深夜の1時30分です。
朝の9時から登り始めて、合計16時間30分かかってミディの北壁を単独で登りきりました

この日の夜はミディの山頂駅でビバーク(野宿)をしたのですが、北壁を登るために最小限の荷物しか持ってこなかったので、シュラフ(寝袋)やツェルト(簡易テント)、それに着替えもないので北壁を登ってきた姿のまま横になったのですが、深夜のミディ頂上駅の気温が5℃で体も疲れて冷えていたので、朝まで一睡も眠る事ができないまま震えていました・・・。

そして朝一番のゴンドラに乗ってシャモニの街へ下山。

今まで何度もミディのゴンドラに乗って北壁を見てきましたが、このとき見た北壁は忘れられません。
いつも応援してくださる皆さん、本当にありがとうございました。
これからも満足する事なく、次なる山へ挑戦し続けていきます。

初めての北壁登攀 (前半)

2007年09月12日 | Weblog
9月8~9日まで、シャモニの有名な観光名所である
【Aiguille du Midi / エギュイ・デュ・ミディ】
↑の北壁を単独で登りに行っていました!
写真に写っている日の当たっていない黒い壁がミディの北壁です。

ミディの山頂は3842mもあるのですが、一般の観光客の方でもロープウェイを乗り継いで簡単に頂上まで登る事ができる人気のある山です。
しかし今回自分は中間駅の【Plan de l'Aiguille / プラン・デュ・エギュイ】 2317mからロープウェイを使わないで、ゴンドラの下に広がるミディの北壁を自分だけの力で登るために挑んできました!
高低差で1525m。そのうち厳しい壁が1200mも続く長いルートで、岩場も氷もあるMIXルートです。

家を朝の7時40分に出発して、シャモニの街からミディのゴンドラに乗ったのが8時20分。
そしてミディの中間駅から北壁を登り始めたのが9時です。

朝のうちは雲があって中間駅のプラン・デュ・エギュイ(2317m)からシャモニの街を見ることが出来なかったのですが、壁へ向かって歩き始めて氷河を登るためにアイゼンを着ける頃(10時過ぎ)には、雲も無くなってきて辺りも明るくなってきました
しかし自分が登るのは北壁のため太陽が当たる事はありません・・・。

ミディの北壁は前半の7割が岩壁で、最後の3割が氷河の壁(氷壁)になっているのですが、登り初めから苦戦するほど厳しい岩場の連続。
そんなに簡単には登らせてはくれない厳しい壁です。
大きな北壁ですので途中でルートを間違えてしまうと大変な事になってしまうので慎重に登っていたのですが、それでも何度かおかしな岩場を登ってしまい行き止まりの状態に・・・。
そんな時は上へは登らずに左や右へ移動して自分の登るルートを修正!

岩場の前半はまだ体力もあって、余裕があるわけではないのですが黙々と壁を登っていられたのですが、岩場の後半は想像以上に難しい岩場ばかりで途中で休む事も出来ないような絶壁なのです。
自分は単独なのでパートナーとザイルでつながれているわけではありませんので、少しの失敗も許されない緊張の連続です。
最小限の荷物しか持って行かなかったのですが、それでも全部で10kg近くはありましたのであまりにも難しい岩場(オーバーハング)ではザックを下ろして持っていったザイルを結び、最初に自分が登ってからザイルを引っ張って荷物を上げる。
こんな事をして難しい岩場を乗り越えていました。

※後半へ続く!

登ってます!

2007年09月06日 | Weblog
今日で連続して7日間も休まずにクライミングをしに行っているのですが、久しぶりにフランス人の友人と一緒に写真を撮りながら登ってきました!
今日は天気も良くってモンブランを眺めながらクライミングが楽しめて、本当に気持ちよかったですよ

後姿で分かりづらいのですが、登っているのが私です♪

ちょっと難しいルートを登っている時に、確保してくれている友人がこの写真を撮ってくれたのですが、友人は 「写真を撮るからこっち向いて~!」 と叫んではいたのですが、私は振り返る余裕も無くひたすらオーバーハング(垂直以上の壁)と戦っていました

9月に入って少しずつ秋を感じるようになってきたシャモニですが、これからは暑くもなくて体を動かすには最高の時期ですね

久しぶりに♪

2007年09月01日 | Weblog
ここ最近は天気が悪く 室内のクライミングジムしか行ってなかったのですが、今日は久しぶりに晴れて岩も乾いていたので 【EURO SPORTS】 の社長、斉藤さんと一緒にシャモニでも人気の岩場 『ガイアン』 へクライミングをしに行ってきました~!!

斉藤さんは久しぶりのクライミングにもかかわらず、恐怖心もなく身軽に岩場を登って頂上から見えるシャモニの絶景を楽しんでいましたよ

明日からシャモニの天気は良くなるみたいなので、また斉藤さんと一緒にクライミングを楽しみに行ってきます♪