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COFブログ

100年後の人間作り!親子のアートセラピー「子ども未来研究所」の活動、アートセラピスト達の活躍を紹介します

グロース3日目-7

2013年09月09日 | グロースセミナー

夜7時半。

 

ヌプカの一階に集合です。

 

懐中電灯を持ち、レインウェアを着て集まります。

 

ナイトハイク。

 

樹齢800年のみずならの木までの、約3キロを歩きます。

 

無言で。

 

それも懐中電灯は、たった一本。

 

各グループごとに一本のロープを右手に持ちます。はぐれないように。

 

この森のなかに、熊がいます。

 

その他の森の動物たちも闇の中に潜んでいる。

 

この暗闇は、手を伸ばすと自分の手のひらが見えなくなるほど。

 

今年は新月に近かったせいもあって、とにかく暗い。

 

子どもたちは、この森の中を歩く実習の説明を耳を澄まして聞いています。

 

毎回、この時間は独特の緊張感が漂います。

 

全員の意識が一つにならないと、この実習はやれない。

 

「やるかやらないかをグループごとに決めてください。」

 

毎年、恐怖でなかなか「やる」と言えない子どもも出るほど。

 

ところが今年は、すんなり全員「やる!」

 

ところが・・・・・・

 

全員がやると決めたので、次は、並ぶ順番を決めて出発です。

 

先頭は道がわかっているリピーター。小学校4年以上で3回は歩いていること、が条件。

 

だいたいグループのリーダーが担当します。

 

4つのグループの内3つはすぐに「決まりました」

 

KZNのレインボースカイバードチームがなかなか決まらない。

 

10分待っても決まらない。

 

「何が起きてるんだ?」

 

「5番目が決まらない」と、KZN。

 

先頭も怖いけど、一番後ろを歩く5番目も怖い。

 

小4女子のRNAと男子YTAが、4番目を譲らない。

 

「KZNはどうしたいんだ?」

 

「RNAにやってもらいたい」

 

「じゃあ、KZNが、そう決めたら?」

 

RNAが首を振る。

 

歩く時間は一時間以上かかります。

 

出発が遅れれば遅れるほど帰りが遅くなる。

 

おまけにこの3日目は、子どもたちの疲労が蓄積している。

 

低学年は、もうすでにこの段階で眠そうになっています。

 

「今までに一番後ろを歩いたことがある人は?」

 

何人かが手をあげます。

 

「どんな体験だった?」

 

誰もが皆「怖かった」と言います。

 

そう、怖いんです。

 

後ろじゃなくても、大人のボクだって暗闇は怖い。

 

子どもたちのチャレンジは相当な覚悟。

 

「怖いけどチャレンジしていこうっていう事もできる。怖いからチャレンジしないっていう事も出来る。

 

RNA、YUT!お前たちは、どっちの自分に会いたいんだ?」

 

もう30分は経過しています。

 

しばらくしてRNAが

 

「5番目にする」

 

すると、すかさずYUTも

 

「5番目にする」

 

彼らのチャレンジ精神には頭が下がる、だけど・・・・・・・

 

「さあ、KZN!お前はどうしたいんだ?」

 

答えが返ってきません。決められないようです。

 

リーダーとして葛藤しているんでしょう。

 

こういった試行錯誤の時間は決して無駄ではありません。

 

すぐに決断させることよりも、この葛藤している間に、子どもたちの心が育っているのです。

 

でも、もうこれ以上時間をかけることはできません。

 

全員がやるといういい緊張が途切れてしまいます。

 

「よしっ!普段はしないけど、今回だけはしばしばが決める。YUT!お前が5番目だ。全員バスに乗って!」

 

この決断がよかったのかどうかはわかりません。

 

KZNにとっては、決められない事を。

 

RNAや、YUTにとっては、自分で決める事。

 

そして、その場にいた全員にとって、「~だからやめるのか、~けれどやるのか」という選択を学んだ

 

とは思うのですが・・・・。

 

8時40分。

 

ようやく出発です。

 

バスの中から無言です。

 


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