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看護師国家試験対策 すらすらわかる解説集

看護師国家試験 既出問題解説集だよ~ん♪

94回 (2004年度) 午後 問題28(追加解説)

2008-01-28 09:25:25 | 国試問題解説
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【問題】
子宮頸癌に比べて子宮体癌の特徴はどれか。
1.好発年齢が低い  
2.分娩回数の多い人が罹患しやすい  
3.早期発見率が低い  
4.放射線療法が有効である  
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【正解】
3.早期発見率が低い

【解説】
子宮に発生する主な癌についての比較を要求する問題.

2者の癌は好対照であるのが特徴.

子宮体癌頸癌では,組織形が異なる.
子宮体癌は,内膜から発生する腺癌.一方子宮頸癌は大部分が,扁平上皮癌でわずか数%程度腺癌が含まれている.

頸癌はヒト乳頭腫ウイルス(HPV)により誘発されることがわかっており,HPV感染のリスクの高い人が要注意.

すなわち,性活動が活発な人,年代に多い.また,多産の人もリスクになる.日本では,近年子宮癌検診の普及で,異形成上皮内癌といった早期の病変で対応ができるようになり,予後改善に一役買っていると思う.

現時点では,予防方法としては,細胞診の検査を受けるしかないが,HPVに対するワクチンが英国などではすでに,実用化されており,近い将来わが国でも導入されることになるであろう.

頸癌の治療方法として,まず,間質浸潤のない上皮内癌であれば,子宮頸部のみを切除する円錐切除が適応になる.これは,妊娠可能である.進行癌に対しての治療は,子宮摘出術,化学療法,放射線療法の組み合わせである.

一方,体部癌,すなわち内膜癌は,奥にあるだけに早期の病変をとらえるのが,頸癌に比較すると遅れる傾向がある.

難易度 ★★  重要度 ★★

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