東京都 脳腫瘍・頭痛・偏頭痛・腰痛・下肢痛・神経ブロックのペインクリニックの山本クリニック 世田谷 

このブログでは山本クリニック脳神経外科・神経内科相談掲示板から御参考になる過去の御相談と御回答を掲載致します。

一日中頭がボーとしくらくらした状態で仕事をしています。1 

2006年03月09日 17時08分45秒 | Weblog
++++++++++++++++++++
御相談者の御相談内容要旨御記載を熟読ささせて頂きました。

典型的な
「「緊張型頭痛」或は「「緊張型」及び「緊張型に伴う複合病態」」
による
「緊張型めまい感」(あだ名です)の「症状・症候」です。

合わせて
「知覚異常性大腿神経神経痛」(本当は神経痛ではないのですが)
の成分を御持ちである。

「知覚異常性大腿神経神経痛」(本当は神経痛ではないのですが)

「緊張型頭痛」或は「「緊張型」及び「緊張型に伴う複合病態」」
の「延長線上あるいは同一線上にある病態」です。

あくまでも
「緊張型頭痛」或は「「緊張型」及び「緊張型に伴う複合病態」」
を御持ちであり
「ふわふわ感」「くらくら感」でくる
「緊張型めまい感」(あだ名です)の「症状・症候」は
主体です。

「一番困る「脊椎の疾患」と間違われる」ことです。
この点御相談者の御相談内容要旨御記載からは
間違われず「「異常所見」無し」で本当に宜しかったです。


正診断率の大変低い「疼痛系の「症状・症候」」でございます。

第30回日本頭痛学会総会での
山根清美先生(太田熱海病院 脳神経センター神経内科)
による
「緊張型頭痛におけるめまいの臨床的検討」の論文によれば

「緊張型頭痛と診断した114症例。
男性39例、女性75例、年齢平均61.2歳(16~86)

めまいが存在したのは69/114例(60.5%)
回転性めまい(verigo)が43例(62.3%)
浮動性めまい(dizziness)が26例(37.7%)
[結論]
臨床的にめまいの原因の鑑別として
緊張型頭痛を念頭に置くことが重要と考える。 」
との事です。
=>
臨床医は「めまい」の鑑別診断として
「緊張型頭痛を念頭に置くことが重要と考えた。 」
と結論されています。


下記に順を追って御回答致します。
++++++++++++++++++++






#1
##1

はじめまして。私は27歳、男性です。

自分の病気のことで色々検索していて山元クリニック様への
相談者様が多いので自分も相談に参りました。

一ヶ月前の仕事中、急にのぼせたように意識が遠のき目眩がし、
顔色が悪くなりその日は仕事を早退しました。

医療センターの神経内科でMRIや首のレントゲンも撮りましたが、
異常は見当たりませんでした。

一ヶ月経った現在も
一日頭がボーッとしていて、クラクラした状態の中、仕事をしています。
たまに意識が若干遠のきそうになります。

頭痛や吐き気などはないんですが、
めまいのせいか肩こりが出ています。

この症状になる前に腰痛があったんですが、
めまいが出てきてから腰痛が少し和らいだ気がいたします。
なにか関係があるんでしょうか?

私の病気は何が考えられるでしょうか?
ご返答よろしくお願いいたします。」
との事です。







#2
##1
御相談者の御相談内容要旨御記載を熟読ささせて頂きました。

##2
「頭痛や吐き気などはないんですが、めまいのせいか肩こりが出ています。」
とのことで
「ふわふわ感」「くらくら感」+「肩こり」がおありである。

##3
「一ヶ月経った現在も一日頭がボーッとしていて、
クラクラした状態の中、仕事をしています。
たまに意識が若干遠のきそうになります。」
との事です。

##4
##3に合致する
「中枢神経系の器質的疾患由来の巣症状(そうしょうじょう)」
はなく=>##5

##5
よって
脊髄も含めた「中枢神経系の「器質的疾患」
(脳腫瘍・脊髄腫瘍や脳・脊髄血管障害等)」
は否定され
「医療センターの神経内科でMRIや首のレントゲンも撮りましたが、
異常は見当たりませんでした。」
との「画像診断」かたも「「異常所見」無し」で
本当に宜しかったです。





#3
##1
この「ふわふわ感」+「くらくら感」と「肩こり」そして
「この症状になる前に腰痛があったんですが、
めまいが出てきてから腰痛が少し和らいだ気がいたします。」
と「腰痛」からは。

##2
「緊張型頭痛」或は「「緊張型」及び「緊張型に伴う複合病態」」
及び
「延長線上あるいは同一線上にある病態」である
「知覚異常性大腿神経神経痛」(本当は神経痛ではないのですが)
の「症状・症候」です。

##3
大変に正診断率の大変低い「頭痛系の「病態」」でございます。

##4
2月・6-7月、9月・11月に症状が悪化・発症
(feb/june/7fal crisis)することが多いです。

##5
早朝に「症状・症候」が発作的に出現する事も特徴です。

##6
(月)(木)に症候悪化がくることが多いものです。
「月木おち」(saturday-sunday-monday fall)]

##7
また「休日」が「窮日」となり休息を取れなくなり
「不安と悪循環の輪」に入られるという特徴が
御座います。

##8
入浴にて「症状・症候」は軽減することが多いものです。





#4
##1
「緊張型頭痛」或は「「緊張型」及び「緊張型に伴う複合病態」」
の「病態」は。

##2
「耳鼻科疾患」「自律神経失調症」「メニエル症候群」
「更年期障害」「頚椎の疾患」「うつ状態・うつ病」・「心療内科の疾患」
等ととよく間違えられます。

##3
意味も無く
「疲労ですね」或いは「ストレスですね」等と医師より
図らずともいわれてしまう病態で御座います。

##4
ストレスには弱くなります。
「因果関係」を逆転すればストレスから「発生」するようにみえるが
間違いなのです。






#5
##1
「緊張型頭痛」或は「「緊張型」及び「緊張型に伴う複合病態」」

一番困るのは「頚椎の疾患」と間違われることです。
この点御相談者の御相談内容要旨御記載からは
MRI・頚椎X線撮影で「「異常所見」無し」で
本当に本当に宜しかったです。

##2
「絵に書いた餅のようにまたは何かの一つ覚えのように
第5第6頚椎椎間板がすりへっていて
「頚椎の弯曲」がおかしい或は
「逆弯曲」だと言われてしまいます。
或はまっすぐ=「直線頚」だと言われます。

##3
「臨床神経学的」にMRIで或いは頚椎X線撮影の画像診断の
「症状・症候」が「臨床症候」と合致すれば何も問題もないのですが。

##4
99%ほぼ100%の患者さんで「頚椎X線撮影所見」或い
「はCT・MRI」は「臨床神経診断学」と合致致しません。

##5
「頚椎症:cervical spondylosis」 とか
「「頚椎の病気(「頚椎症」とか頚椎椎間板ヘルニア)」・
「脊椎の病気(脊椎症」とか脊椎椎間板ヘルニア)」と
間違われなくて本当に宜しかったです。




#6
##1
「知覚異常性大腿神経神経痛」(本当は神経痛ではないのですが)
の「病態」の成分もお持ちの様です。。

##2
この「症状・症候」は
「知覚異常性大腿神経神経痛」(本当は神経痛ではないのですが)
のように考えます。

##3
1895年Rothにより「meralgia paraesthetica」
と命名され
Bernhardtにより「外側大腿皮神経パレステジア」
と記載されました。

##4
「知覚異常性大腿神経神経痛」
或はmeralgia paraesthetica(メラルギア・パレステチカ),
 Roth-Bernhartd症候群などと呼称されますが。

##5
本邦ではまず通じません。

##6
「緊張型頭痛」或は「「緊張型」及び「緊張型に伴う複合病態」」

「延長線上あるいは同一線上にある病態」であり「治療戦略」も
「神経ブロック」の「部位」が異なる以外は同様です。






#7
##1
御相談者の御相談内容要旨御記載からは
「緊張型頭痛」或は「「緊張型」及び「緊張型に伴う複合病態」」+
「知覚異常性大腿神経神経痛」(本当は神経痛ではないのですが)
の「病態」。

##2
そして「ふわふわ感」「くらくら感」=「仮性眩暈(ふわふわ感)症候群」

「緊張型頭痛」或は「「緊張型」及び「緊張型に伴う複合病態」」の
典型的な
「症状・症候」です。

##3
「緊張型頭痛」或は「「緊張型」及び「緊張型に伴う複合病態」」
といっても
「頭痛系の「症状・症候」」よりも
「ふわふわ感」「くらくら感」そして「肩こり・頸こり・背中こり」」
でくることが圧倒的に多いものです。

##4
第30回日本頭痛学会総会での
山根清美先生(太田熱海病院 脳神経センター神経内科)
による
「緊張型頭痛におけるめまいの臨床的検討」の論文によれば

「緊張型頭痛と診断した114症例。
男性39例、女性75例、年齢平均61.2歳(16~86)

めまいが存在したのは69/114例(60.5%)
回転性めまい(verigo)が43例(62.3%)
浮動性めまい(dizziness)が26例(37.7%)
[結論]
臨床的にめまいの原因の鑑別として
緊張型頭痛を念頭に置くことが重要と考える。 」
との事です。

##5
臨床医は「めまい」の鑑別診断として
「緊張型頭痛を念頭に置くことが重要と考えた。 」
と結論されています。


##6
しっかり治されるためには「頭痛」「機能性末梢神経障害」にお強い
「脳神経外科専門医先生」「ペインクリニック専門医先生」
を御受診されるのが宜しいと考えます。

##7
「緊張型頭痛」或は「「緊張型」及び「緊張型に伴う複合病態」」
の特徴につき「補足1」に。
「緊張型頭痛」或は「「緊張型」及び「緊張型に伴う複合病態」」
の「症状・症候」発生の時間依存性につき「補足2」に。
「緊張型頭痛」或は「「緊張型」及び「緊張型に伴う複合病態」」
の「緊張型めまい」(あだ名です)につき「補足3」に。
「知覚異常性大腿神経神経痛」(本当は神経痛ではないのですが)
の特徴につき「補足4」に。
=>##8

##8
御記載致します。御参考になれば何よりです。





#8結論:
##1
御相談者の御相談内容要旨御記載を熟読ささせて頂きました。

##2
典型的な
「「緊張型頭痛」或は「「緊張型」及び「緊張型に伴う複合病態」」
を御持ちであり
「緊張型めまい感」(あだ名です)の「症状・症候」です。

##4
正診断率の大変低い「疼痛系の「症状・症候」」でございます。

##5
合わせて
「知覚異常性大腿神経神経痛」(本当は神経痛ではないのですが)
の「症状・症候」の成分ももたれていらっしゃる。
これは
「緊張型頭痛」或は「「緊張型」及び「緊張型に伴う複合病態」」
と「延長線上あるいは同一線上にある病態」で
御座います。

##6
「緊張型頭痛」或は「「緊張型」及び「緊張型に伴う複合病態」」+
「知覚異常性大腿神経神経痛」(本当は神経痛ではないのですが)

治療法ですが筋肉を柔らかくする即効性・持続性のお薬を内服、
外用薬も用いて場合により神経ブロックを施行いたします。
(「神経ブロック」といっても
「星状神経節ブロック(SGB)」は全く「効果」がありません)

##7
しっかり治されるためには「頭痛」「機能性末梢神経障害」にお強い
「脳神経外科専門医先生」「ペインクリニック専門医先生」
を御受診されるのが宜しいと考えます。

##8
但し「脳神経外科専門医先生」或は「ペインクリニック専門医先生」でも
「頭痛」「機能性末梢神経障害」に苦手な先生もいらっいます。
このことは肝に銘じて何卒に御銘記下さいませ。

##9
一刻も早く御相談者の「症状・症候」が寛解される日の来られる事を・
一刻も早いご回復を心より御祈り申し上げます。

##10
何卒にお大事にお健やかにされてくださいませ。





取り急ぎのお返事ゆえ不適切な表現や間違いや、
誤りもあろうかと存じますがご了解、お許しください。








上記あくまでもご参考にまでお留めおき
ご無事にされて下さいませ。






何卒にお大事にお健やかにされてくださいませ。






何卒にお大事にお健やかにされてくださいませ。



山本クリニック 山本博昭
電話03-3300-1126 FAX03-3300-3388
住所 〒157-0062 東京都 世田谷区 南烏山 3-23-1
hiroakiyamamoto@mtg.biglobe.ne.jp
http://www5b.biglobe.ne.jp/~mddmsci