今日の確認テストはどうでしたか?
ところで、これからいろいろな試験を受けると思いますが、参考になるようなページがありましたので、読んでみてください!
出典は、旺文社のパスナビからです。
みなさんセンター試験はどうだった? 予想外のトラブルがあったりして、満足な結果を残せなかった人もきっといるだろう。でも、落ち込んでいても何も解決しない。そこで今回は、逆境や危機をどう乗り越えるかについてアドバイスしよう。
Q:和田秀樹先生へ
センター試験が終わりました。が、暗記したはずのことが思い出せなかったり、つまらないところでミスしたり、挙げ句の果てには、最後にマークを記入する時間が足りなくなって、かなりのピンチ状態。ちょっとした“まさか”の連続に、次の試験に向けての自信も失いました。いま振り返ると、頭では落ち着いていこうと念じていたのに、結局、かなりの緊張感から抜け出すことができなかったのだと思います。想定していた得点を大きく下回ったのも、そんなところに一因があるのでしょう。次の試験でピンチに陥らないためには、どんな対策をすればいいのでしょうか。今回の結果からどうやってプラスに転じていけばいいのか、アドバイスをお願いします。
A:受験生の君へ
■センターの経験を検証する
まずは第一段階のセンター試験が終わったけど、多くの人は希望的観測を抱いて受験するから、実際の得点は予想を下回ってしまった人も多いと思う。でも、センター試験で結果が出せなかったという局面をどう乗り切って、次につなげるかということは、人生をトータルで考えたときに、実は非常に役立つ能力なんだ。つまり、失敗から立ち直り経験から学び取る、そしてそのことによって危機を回避できるタイプと、失敗をそのまま引きずって泥沼状態に陥ってしまうタイプとでは、生き方そのものが違ってくる。失敗からのリカバリーの術(すべ)を持っている人は有望だといえるんだ。
さて、今回、センター試験を受けてみて、時間配分がうまくいかなかった、覚えたハズの知識がまったく思い出せなかった、細かいミスが目立ったなど、いくつか反省点が出てくるだろう。君はいま「また自分は同じようなミスを犯してしまうのではないだろうか」なんて気の弱いことを考えているようだね。しかし、それではこの経験をプラスにすることはできないよ。計算ミスが多かったと気づいたなら、計算練習を入念にしておくとか、記憶がおぼつかなかったのなら、記憶の甘さを補強するなど、今後に備えての対策課題が見えてくるはず。また、マークを最後に書き写そうとして時間が足りなくなってしまったということなら、そのやり方は非常に危険だということがわかったということ。まずはこんなふうに自分自身のセンター経験について、しっかり検証してみてほしい。
今回浮上した反省点は、本来的には模試の段階で気づいて克服しておくべきポイントだけど、本番ならではの緊張感が引き起こしているものもあるし、予想もしなかったトラブルに見舞われることもある。だから、本番で自分が陥りやすいパターンをここで把握しておくことには大きな意味があるんだ。トラブルも含め、今回、何が起こったのかを的確に知り、それに対して今後どのように対処していくのかを考えること。このような経験から学び取る能力を身につけることが、すなわち危機回避能力を高めることにつながる。受験によって賢くなるというのはそういうことなんだ。
■緊張感とパフォーマンス
本番ならではといえば、切っても切れないのが特有の緊張感。これにも実は善し悪しがあって、緊張感によってテンションが上がり、ふだん以上の能力を発揮できる場合と、逆にそれによってつぶれてしまう場合とふたつあるんだ。
ストレスがまったくない状態では、人間は頑張る気力が湧かずにパフォーマンスが低くなってしまう。しかし、適度なストレスがかかっている場合には、こなせる仕事量が増えてパフォーマンスも上がってくる。だから試験本番でもその緊張感が適度なストレスとして働けば、良好な状態を生み出すことができるというわけだ。でもストレスがある一定以上の線を越えるとパフォーマンスは低下してしまう。つまり過度に意識しすぎて緊張感を高めてしまうことは損なことなんだね。こうした事態を避けるには、プレッシャーを感じすぎないようにするのがいちばんなんだけれど、緊張しやすい人というのは、プレッシャーをゼロにしようとして焦るからさらなす緊張感に襲われる。だから本番に際しては、緊張感をゼロにしようと躍起になるのではなく、“緩める”“減らす”。こうした発想を持つことが大切なんだ。
■次なる手立て・選択肢を見出す能力
君がいまいちばん頭を悩ましているのが、センターの得点が目標に及ばなかったということなんだね。でもひとついえるのは、だからといって、今後、君が取り得る選択肢が何もないわけではないということ。予想より結果が良かったのなら少し上のレベルの大学を、悪かったのなら確実なところ、あるいは二次重視のところを狙って出願するとか、見切りをつけて私立専願でいくとか、いろいろと考え方はあるんだね。たとえ結果が悪かったときでも、次に何を考えられるかが重要ということだ。うまくいかなかったときにヘロヘロになってしまって、もうダメだと思いこみ、先のことが考えられなくなってしまうのは最悪だ。しかも士気が上がらずズルズルと落ちていってしまう。受験においても社会においても、ピンチに弱い人というのは、こういう悪循環に陥りやすい人をいうんだ。
逆境に弱い人は逆境に立たされたときに、いくつもある選択肢が何ひとつ見えなくなってしまう。勤め先の会社がリストラ策を打ち出したとき、自分はダメだ、切られるしかないと落ち込んで何もできなくなってしまうようでは、リストラから逃れることは難しいかもしれない。でも、その会社に残れる方法を考えるなり、ひと足早く転職先を探し始めるなり、何らかの前向きな方法論を見出していけるかどうか、そこが勝負なんだとぼくは思う。
自信喪失だとぼやいていても話にならない。いま必要なのは、どのような選択肢があるのかを探り、いま何ができるのかを真剣に考えることなんだよ。とにかく今できそうなものの中からベストの選択をし、できるところから手堅く対処していく。これは受験のみならず人生における大原則であることをぜひ覚えておいてほしい。君の健闘を祈っているよ。