シネモンド 金沢唯一のミニシアター。香林坊109、4階にあります。

金沢の映画館「シネモンド」代表、土肥悦子のブログです。
2004年から金沢21世紀美術館で「こども映画教室」も開催。

伝説の映画「カリフォルニア・ドールズ」を35ミリフィルムで観る、ということ。

2013-03-21 10:41:54 | 映画
おはようございます。
金沢のKOHRINBO109 4階にある、映画館シネモンドの土肥悦子です。

春の嵐。南風が駆け巡っています。


今週末からシネモンドで始まる「カリフォルニア・ドールズ」。
1981年のアメリカ映画が今観ても、何も色褪せず、胸が熱く熱くなるのはなぜなのでしょう。

公開に向けた黒沢清監督のコメントがまた、熱い!

「今、こうやって思いだしただけでも涙腺がゆるみ、胸がじんと熱くなる。
ひょっとすると映画史上最も、観客ひとりあたまから大量の涙を搾りとった作品がこれかもしれない。
西海岸を舞台にした大らかなスポーツ活劇がどうしてこのようなウェットな感受性に訴えかけてくるのか全然わからないのだが、80年代初頭、アルドリッチという才能はもはや男性アクションとかアメリカ映画とかいった範疇を遥かに超えたところに存在していたのだろう。
黒沢清(映画監督」





この作品、昨年東京で11月に公開されて以来、ゆっくりと全国の劇場を回って上映されています。
というのも、今回はニュープリント(デジタルではなく、光にかざせばひとコマひとコマに映像が見える、35ミリフィルムを、新たに現像した、プリント、という意味です)での上映だからです。

大好評だった「午前10時の映画祭」も往年の名作の数々を35ミリニュープリントで上映するところに大きな意味がありました。
すでにDVD化されている作品が多く、500円でDVDが買える作品ばかりで、本当にお客さんが入るのか危ぶまれたものでしたが、あけてみれば、「プリントで観たい」「大スクリーン、大音響で観たい」というお客様でどこの劇場も盛況だったのです。今年は作品数と公開劇場数が減り、デジタル上映となりましたが、「映画館」で観ることの醍醐味は失われてはいないでしょう。

「カリフォルニア・ドールズ」はDVD化が困難と言われている、巨匠アルドリッチの傑作をぜひ劇場でごらんください。
3/23-29 14:35から
3/30-4/5 17:55から
一日1回のみの上映となります。

シネモンド 〒920-0981 石川県金沢市香林坊2-1-1 KOHRINBO 109.4F TEL.076-220-5007

女子高生はアート系ミニシアターに通うのか?

2013-03-21 02:04:26 | 映画

おはようございます。

金沢の映画館シネモンドの土肥悦子です。

庭のユスラウメが可憐な花をつけ、道を歩いていると沈丁花の香りが漂ってきます。

一気に春がやってきたようです。

 

今、上映中の「ひとつの歌」、高校生は500円で鑑賞できます。

これは「高校生のための映画館」という企画で、高校生たちにもっとアート系、ミニシアター系の映画を観てもらいたいが、なかなか足を運んでもらえない。では、どうすればいいだろうというところから出てきました。

『ひとつの歌』の杉田協士監督がもともと映画ワークショップを長年やっていらしたので、ただ映画を上映するだけではなく、なにかやってもらおう、ということになり、監督と出演者の歌人、枡野浩一さんとのトークショウをしていただきました。

500円にしても、なかなかシネモンドには高校生が来ません。テレビで話題になっているシネコンでかかるような映画ならば、たまに友だちと一緒に出かけるのかもしれません。

とはいえ、少数ではありますが、たとえば、高校生の時シネモンドに通っていた、とか、シネモンドで観た映画に触発されて映画関係の会社に就職した、などという人がいるのです。

そういうことを知るととても嬉しくなります。シネモンドで映画を観たことが、その人の何かを変えてしまったのかもしれないのですから、大変なことですが、そんなときは映画の持つ魔力を再確認し、映画館をやっていて良かった、と心底思うのです。

 金沢シネモンド cinemonde

香林坊109の4階にある映画館シネモンドのホームページです。世界の映画をお届けします。