Kent Shiraishi Photo Blog

北海道美瑛町の大自然や身近な写真を、
海外へ配信するArtistの呟き。

ケント白石の科学的写真術講座vol.5 - クオリティの低い現像

2015年01月28日 | カメラ&写真
ケント白石の科学的写真術講座vol.5
クオリティの低い現像。

先日宿泊されたお客様が僕の「現像講義」を受けました。
ご本人は「Retina Photo」を学びたかったようですが…。
残念ながらとてもそのレベルに届いていないと言うか、
その次元に達していませんでした。

どうやらこれまで殆どJpeg撮影しかしておらず、
たまにRawで撮影しても殆ど現像と言えるほどの事はしていなかったようです。
そこでまず手始めに、
僕と一緒に同行撮影したRawデータをご自分で現像してもらいました。

やはり想像したように、
とても激しい調整でした!(笑)
何の根拠も理論も無く、ただ適当に我流でされているので、
色はもちろんですが、露出補正の仕方も酷く、
また彩度はバンバン上げて、コントラストも適当に調整。
結局出来上がった作品?は、見た眼がどうこう言うよりも、
何より画質が酷い事になっていました。

早速その作品を65インチの4KーTVで見ましたら、
ご本人でさえ…「これは酷い!」
思わずそう仰られていました。(笑)

結局その様に画質を落とす事になるなら、
Jpeg撮って出しの方がはるかに良いですね。
せっかくカメラとレンズが持っている素晴らしい能力を、
発揮するどころか台無しにしてしまう位ならその方が良いでしょう。

本当はその作品をここで取り上げ、
皆様の教材にしたいと思ったのですが、
ご本人が「それだけはご勘弁下さい。」
そう話されましたので、
残念ですがここにUpする事は出来ません。

そこで、今朝、
別なお客様と同行撮影した中から一枚を選び、
「悪い見本」として正しくないやり方で現像してみました。
ご覧下さい。


「画質のクオリティが低い写真」

実は当たり前ですが、
僕は現像方法が体に染み付くほど繰り返ししています。
そのせいで、逆に下手にするのが難しいのです。
実際だいぶ酷くなったと思いましたが、
上述したお客様の写真よりは相当良く出来てしまいました。(笑)
しかし画質のクオリティは普段の僕の作品とは比較にならないほど低いです。
特にそれが顕著に表れているのは、一本の木を含む影の部分です。

これほどまでに影の部分のクオリティが低いと、
大きくプリントする事はもちろん無理ですし、
また4KやiMac-5Kで鑑賞するなら直ぐに質の低さが分かってしまいます。
これは調整の主軸をホワイトバランスから色のスライダーに変え、
彩度と露光量も上述のお客様のやり方をマネして調整しました。
結果は一目瞭然でしょう。

比較のために先日よりUpしている作品と見比べて下さい。
同じ場所で撮っても、たとえ同じ元データでも、
現像が違えば別物になります。

昨日書いた様に、
下の作品はロシアの雑誌のWebで「週間Best 20 Photo」に選ばれました。
しかし上の写真のような現像をしたなら、
選ばれなかったでしょうきっと…。
(#^.^#)




ここでは具体的な現像方法は書きません。
僕の写真術講座でご指導させて頂きます。

またもしどなたかの現像に関する教本を読まれるなら、
その著者の作品を先にご覧頂いた方が良いと思います。
なぜなら、現像において今現在きちんとしたルールの様なものは無く、
殆どが全て我流で書かれたものです。
もちろんそれが悪いという事ではなく、
大切なのは著者が実際に現像された作品を見て判断すべきだと思います。
テキストに掲載されている写真が作品と言えるのか?
単にそのテキストのために、現像講義のために使用している写真ではないのか?
僕はこの業界の裏を知っていますので…。
皆さんはわざわざお金を払って本を買うのですから、
どうかよく吟味して下さい。

最後になりましたが、
今Webで世界15ヶ国以上に紹介されている写真集がありまして、
最近日本語に翻訳されました。僕の写真も有ります。
ご覧下さい。
自然ってすごい!海や湖や作り出す天然の雪氷アートが美しすぎる

また「青い池のライトアップ」も、
あちらこちらで取り上げて頂けるようになりました。
【北海道・美瑛】吹雪をも楽しめる「青い池ライトアップ」が絶景すぎる
嬉しいですね!
(#^.^#)
ケンと白石
北海道を世界に売り込む侍写真家
★ケント白石 写真家のCafe「てふてふ」
青い池ライトアップ期間中のOpen Time : 13時~22時 不定休 写真術講座開講中
Tel:0166-92-5137
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