カップのクイーン

ここは海沿いの国「カップの王国」

風光明媚で海も穏やかで、たま～にイルカも顔を出したりしてます
そんなカップの王国の海辺にたたずむ一人の女性が・・

カップのクイーン：う～みは広いな大きぃなぁ～月がのぼるし日が沈むぅ～
なんたらかんたら・・
行ってみたいな　よその国

ああ、ほんまに行ってみたいわぁ、よその国に。
だって、今ダーリンはよその国に行ってて、アタシ寂しいのよね
早く帰って来ないかなグッスン。


と、その時ワンドの女王とリス達とクロ猫が向こうからやって来ました。


ワンドのクイーン：何、うるうるしてんの？
アンタはいっつもめそめそしてるもんな～

カップのクイーン：あら、アタシはワンドの女王さんと違って情緒豊かやから、海をみても涙が出るのよ。
愛情豊かで感受性が豊か、尚且つ繊細なアタシの事は分からへんわな～。

だってワンドの女王さんは情緒のかけらもないし
男勝りやもんね。ふふふ。

ワンドのクイーン：あら、現実離れして夢見がちな人に言われたないわ。
一国の女王たるもの、流されたらあかんのよ、分かってる？

カップのクイーン：あら、恋に身を焦がしたことも無い人に言われたないわ。
女に生まれたからには、恋が全てよ。私はダーリン一筋なのよ。

今も海を見て、ダーリンは無事かしらと胸を痛めてるのよ。
アタシ一人ではこの国を背負っていくのは無理なの。
この細い肩には重すぎるわね、分かる？
ま、逞しいワンドの女王には分からないと思うけどね。

ワンドのクイーン：むきっ！イリ丸、言い返しなさいよ！女王の命令よっ

イリ丸：え～やです。
折角カップの女王様と会っているんだから仲良くして下さいよ。

リス子：じゃ、代わりに私が・・
カップの女王様って優しいのに、結構言うんですね。
か弱い女性だと思ってました。
女性の中の女性じゃないんですか？

カップのクイーン：それはほんまです。
ダリーンが浮気をしても許しちゃうし、尽くすタイプなのよん。
でもでも、涙が出ちゃう女の子だもん

この世の終わりのように感じて、自分の感情がコントロールできなくなるねん。
ウジウジが過ぎて暗～い女になってしまうねん。
今もワンドの女王に言われて、アタシえらい傷ついてんねん。

リス子：うるうる分かるわその気持ち。浮気されたら辛いもん。
カップの女王様、逆バージョンになっちゃたのね。

ワンドのクイーン：アンタは尽くすっていうても重いだけやねんで。
「あなたがいないと生きていけないの」って昔から男に依存してるやん。

今も旦那がおれへんから、寂しいとかなんとか言ってるけど、
カップのナイトと良い仲なんじゃないの？

アンタは誰か支えてくれる人がいないと駄目やもんな

カップのクイーン：酷いわ
アタシがそんなことするわけ・・・あるかも

イリ丸：えっそんなこと、あるんかい
不倫だ不倫だ！人妻が～～

ワンドのクイーン：イリ丸、うるさい！な、クロ

クロ：そだにゃーひまだにゃー出番少ないしにゃー

ワンドのクイーン：ま、兎に角や、このままではアカン。
ソードの女王に会って説教してもらおか。
でないとほんまに浮気に走るかもよアンタ。

カップのクイーン：え～、ソードの女王は苦手なのよアタシ。
小うるさいし。容赦ないし・・一緒に行かなあかん？

ワンドのクイーン：あたりまえだのクラッカーやん。
さ、皆行くで


と、またまた行動力のあるワンドのクイーンが皆を引き連れて、隣国ソードへ出向いて行きました。

さてはてどうなることやら。

イリ丸：やだな
つかれたよ～


早く来なさいよと、リス子がイリ丸を引っ張って、
とぼとぼと女王達の後をついてきます。

続きは次回のお楽しみであります。



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ワンドのクイーン

紳士淑女の皆様、クイーン劇場の始まりでぇ～す

ここはワンドの王国です。
情熱の国、やる気まんまんの国、ワンド国であります。
ワンドの王国は王様と女王様が国を治めておりました。

おや、どこからか歌声が聞こえて来ました・・・

ワンドのクイーン：アタシはこの国で一番、仕事が出来ると言われた女
今も国民の為に頑張ってるのよ～～

リス子：あ、ワンドのクイーン様、こんにちは

ワンドのクイーン：おや、ドングリ屋イリスのリス子じゃないの。
おまえは働きものだね。

イリ丸：違います！働き者は僕の方です
リス子はくっちゃべってるだけです！


と、リス2匹達はワンドのクイーンから声をかけられて嬉しくて仕方がない様子です。
なんやかんやと仲良く喧嘩しています。


リス子：あ、ところでワンドクイーン様はお歳はいくつなんですか？

ワンドのクイーン：そうねぇ、歳の頃は・・にじゅう・・おっとと、女性に歳を聞くのは失礼ってなもんよ。
どうせ言うなら、大人な雰囲気漂ういいオンナ


と言いながら明るく去って行きました。


リス子：ワンドのクイーン様は素敵よね。
女の私からみても惚れ惚れしちゃう
キング様の片腕となって、テキパキと働いてるし、明るくて陽気で
頼れる女性、女社長ってな感じよね。


イリ丸：だよね。情熱的だし、エネルギッシュだ。
多少の困難にもくよくよしない強さがあるよね。


などとべた褒めのリス子達ですが・・


ワンドのクイーン：ああ、しんど。国を治めるのも楽ちゃうわ。

国民はやりたい事多すぎやし、働き者が多いから公共事業奮発しまくりやし、
それを治める旦那と私・・いくらエネルギッシュな私でもしんどわな。


などと愚痴は続きます。


ワンドのクイーン：旦那は働き者でええけど、留守を守る私の身にもなって欲しいわ
何事も一人で決めなあかんねんで。
常に正しい判断を任せれて、それはそれは頼りにされちゃって
ある意味モチベーションあがりまくりになるわね。
な、クロちゃん


リス子：あ、あの黒猫はワンドのクイーン様の愛猫なのね。
クロと言うのね。クロに向かって独り言をぶつぶつとキモい・・

ワンドのクイーン：ちっ、なんか良いことないかな。
だってさ、なんで私一人が頑張らなあかんの？
な、クロ

クロ：にゃーそうかもにゃー

イリ丸：れれれ？雲行きが怪しいよ。
ひゃっとして逆バージョンになっちゃったのかな？


と、イリ丸達は家政婦は見た状態のようになって、
木の陰からこっそりと女王の様子を見ています。
見られてることを知らない女王は愚痴愚痴とつぶやいてます。


ワンドのクイーン：一生懸命頑張ってもこれ以上偉くなられへんやん。
だって、クイーンだもんね～国でいっちゃん偉いしさ
もう、やる気ないもんねぇ～。旦那に上手言うてさぼらしてもらおうっと。

あ、なんなん！立ち聞きしてたん！
趣味悪いわリス子達

リス子：すすす、、すいませんクイーン様。
そんなつもりじゃなかったんですぅ～
たまたまです・・・ぐっすん。


逆バージョンになった女王は気がすみません。
ねちねちとイリ丸達に愚痴ります。


ワンドのクイーン：あんたらね、私がどんな思いで国を統治してるか分かる？
大変なんよ。
隣のカップの王国のクイーンと比べても分かると思うわ。
あの、カップのクイーンときた日にゃ、ああた

と何かひらめいたご様子の女王です。

ワンドのクイーン：そや、あんたらもついてき。
一緒にカップの王国に行くよ。ほんで、カップのクイーンの化けの皮を剥がしたるのよ

イリ丸：ええ～っ！！せせ戦争ですか僕、嫌です！皮を剥がさたりするのも
リスの皮なんて誰も買いませんよ・・猫なら三味線の皮になるけど・・

クロ：フーシャー

ワンドのクイーン：ちゃうわよ、早がってんしないの。
とにかく行くでぇ～～


と、有無を言わさぬ調子で、イリ丸達と猫のクロを引き連れて
隣国カップの王国へと旅立ったのであります。

さて、どうなることやら続きはまたのお楽しみ


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