小さな音楽家のブログ

考えたことをぼんやり書いていくだけのブログ。音楽のことが多いかも。

吉野家 牛丼Aセットのすすめ

2019年06月27日 14時35分17秒 | グルメ
仕事の昼休憩。さあ何を食おうか、と街に出る。と、横の吉野家のオレンジ色の看板が目に入る。迷わずに自動ドアをくぐった。
「牛丼屋があればそこに入る。なければ他を探す」ーーーそれが僕らのライフスタイルを作り上げている、ポリシーだ。
穏やかな街の午後から一変、店内はサラリーマンでごった返している。注文を繰り返す店員の叫び声。昼時の牛丼屋、1人でテーブル席を占領するのは、禁忌だ。僕はカウンターに座る。となりの中年サラリーマンが、「チッ、なんで俺の隣に来るんだよ」と言いたげに、視線を流してくる。僕も負けじと睨み返す。ああ、吉野家だ。

「向かいに座った奴といつ喧嘩が始まってもおかしくない、そんな雰囲気がいいんじゃねーか。」
とは、古人の言葉である。

ぶっきらぼうにドン、と水を置きにきた店員に注文を告げる。わざわざメニューを見る必要はない。
「並、Aセットで」

【牛丼(並)+Aセット】
※Aセットとは、サラダと味噌汁のセットである。

余程のことが無い限り、これを頼んでおけばまず間違いない。
それはなぜか。牛丼だけでは、一食には少々物足りないのだ。そしてまた日頃の野菜不足の解消を兼ねて、サラダはまさに適役だ。
吉野家のサラダは、そこらへんの洒落たカフェのそれの倍量はある。味は求めない。食物繊維、そしてビタミンを摂取する、いや、摂取した気になることが大事なのだ。
140円、このサラダに払ってやろうじゃないか。
(時にAセットでないとき、僕は並のつゆだくを頼む。これにもワケがある)

商品を待つ必要はない。あっという間に出てくる。
サラダのドレッシングはゴマと和風から選べる。ゴマがオススメだ。

さあ、いよいよ食事の時間だ。ここからが肝心。きちんと順序を守らなければ、美味いものも腐るというものだ。

まずはサラダを3/4ほど、ガーッと掻き込む。牛丼が冷めてしまうから、急がなければいけない。
一緒に食えば良いじゃないかって?しかしよく考えて欲しい。
「サラダと牛丼は合わない」のだ。
この残酷な真実が、僕たちの前に冷たく立ちはだかったいる。一緒に食べてみると良いだろう。なんか、、違う、と誰もが思うだろう。
(Bセットのお新香は、牛丼によく合う。それはもうよく合う。しかしお新香は量が足りないし、塩分過多でビタミン不足だし、漬物はカウンターの紅生姜でじゅうぶん、事足りるのだ)
だから、サラダをまず先に食べる。しかし4/1は残しておく。
味噌汁には手をつけない。

さあ、そして牛丼である。
まず紅生姜を乗せる。大量に乗せる。山のように乗せる。コレなのだ。
牛丼というのは、それだけではコッテリし過ぎているので、紅生姜でサッパリさせる。シャキシャキとした食感も良い。
旧来「ネギダク」がその役目を担っていたが、ネギダクサービスが行われなくなった現在、紅生姜の存在価値はますます高まっている。

いよいよ牛丼を食す。ここで気をつけるのはケチケチしないこと。肉を勿体無がって白米ばかり食べる勿れ。贅沢に食え。肉を食え。あとのことは気にするな。安心して食え。

どんぶりが半分ほど減ったところで一息つく。水を飲み、ここで残っていたサラダを食べるのだ。ちょうど良い口直しになる。
そして牛丼の後半戦だ。ここでさらに一工夫、七味唐辛子をかける。これも怖がらず、4振り、5振りかけて良い。さほど辛くない。
しかし紅生姜と七味…同じく辛味をもたらす者同士でありながら、この完璧な均衡。まさに神の御業と呼ぶべきであろう。
七味によって飽きることなく食べ続けるが、突如、ピタッと箸が止まる。あれ?
「おい、言ったとおり遠慮せず肉を食ったぞ、そしたらどうだ、こんなにご飯が残っちゃったじゃないか!」
まあまあ、そう怒らないで。落ち着いて。ゆっくり盆の上を眺めてごらんなさい。そう。そうです。そこにあるでしょう。

味噌汁が。

残ったご飯はこの味噌汁で頂くのだ。このために味噌汁には手をつけずにとっておいた。
味噌が下に沈殿しているので、箸でサッとかき混ぜる。
あとはバランスよく食べ、汁を啜るだけ。

松屋然り、すき家然り、何も考えずに食べていると、間違いなく飯が残るのだ。
それを防ぐために「アタマの大盛り」があるが、これは庶民的ではない。
並盛を、テーブルのトッピングを活用して工夫して食べる。それが、僕らの昼飯なのだ。

また既述の「つゆだく」もこのためのもの。味噌汁がないときでも、つゆだくにしておけば、残った飯もタレが染みていて美味い。(味噌汁があるときは、タレが染みていては味噌汁とぶつかるので、良くない。なので僕は松屋ではつゆだくを頼まない。)

食べ終わったら、水で口を潤して、サッと席を立つ。それが牛丼屋のマナーだ。
冬場にはお腹がポカポカになる。ワンコインの幸せ。
安すぎるよな、、と複雑な思いを抱えつつ、また明日も来るだろうな、と思うのであった。

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (とおりすがり)
2019-06-27 23:57:47
久しぶりに読ませていただきました。
普段牛丼を食べない私ですが(女性には多いと思います。)とても食べたくなりました。
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Unknown (chiisanaongakuka)
2019-07-02 22:12:12
とおりすがりさん。
ありがとうございます。
女性の方は、「行ったことない!」なんで方も多いですね〜。
ぜひ食べに行ってみてください!
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