小さな音楽家のブログ

考えたことをぼんやり書いていくだけのブログ。音楽のことが多いかも。

ぼくは麻里のなか 漫画 感想など

2018年01月18日 01時20分01秒 | 本・漫画
※ネタバレたくさんあります。


自分で自分を見つけようとする話と言えるのかな。

入れ替わりをSF的に謎解きさせようとするところが、まず面白いよね。
仕掛けは多重人格つまり「解離性同一性障害の話」だったわけだけど。

それをうまく、ホラーっぽくオカルトっぽくSFっぽく描くのが面白い。
まあ多重人格オチは予想しやすかった。
序盤から「小森in麻里(※以下『コモリ』と表記します)」は、決定的なことを言えなかったし(子供の頃の思い出とかさ)、リアル小森が麻里を認識していなかった時点で、あ、これは多分SFじゃないな、と。
それを裏付けるように、麻里が心に抱えていた闇も少しずつ明かされていったし。

でも麻里からの電話?!のとこは、ドキドキした。結局がっくりするようなオチだったけど笑


作劇上の都合とは言え特に不自然だったのは、
「麻里の親や先生は、なぜおかしくなった麻里を精神科に受診させないかのか」
と、
「なぜコモリ自身も依も、コモリが麻里の別人格だという一番自然なアイデアを追及しないのか」

の2点。
いや、ふつーーに考えて、身近な人が「俺、入れ替わった!」とか言いだしたら、あ、精神疾患かな、と思うのが自然ですよ。

うーんまあ、登場人物がみな合理的な行動をするわけじゃないから、良いんだけど、依ちゃんもあんなに麻里探しを頑張ってる割に、ズレすぎでしょうよ。

でもやっぱりクオリティの高い素晴らしい漫画と思った。

コモリがオナニーするところとか引き込まれたわ。
そして「ふみこちゃん」。
さすがにそこまでは予想はできない。
ネタバレ知らずに読んで本当に良かった。
すごく楽しめた。
読者の前に現れたのはコモリばかりで、麻里は殆ど見なかったにも関わらず、僕は麻里の幸せをこんなにも願うのだ。
そして言うまでもないけど、コモリも麻里自身なのだ。
麻里という、1人の女の子を見つめて、もう一度読みたいと思った。
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