地域思いビジネス研究室

NPO法人Mブリッジ内にある【地域思いビジネス研究室】が三重県内の地域思いビジネスについて情報発信します!

おるすばんハウスひまわり園に行ってきました!(^o^)/

2012年06月29日 16時41分41秒 | 「地域思いビジネス」紹介
こんにちは!ちびラボ研究員の水落です。
先週の木曜日、大雨が降る中、僕は原付で名張までいってきました。
片道2時間!(>_<)

何をしに行ったのかというと、去年の「地域思いビジネス発表会」での入賞企業、おるすばんハウスひまわり園の中村園長さんへのインタビューに行ってきました!
事前にホームページ(http://www.iganavi.com/detail/index_927.html)を見ただけでなんとなくオモシロそうな事業者さんだと思っていましたが、実際に行ってお話をお聴きしてきたらやっぱりオモシロい事業者さんでした!
雨の降る中、原付で行った甲斐がありました!(^-^)b

僕の感じた印象といたしましては、「民家を使って開園している認可外保育施設」という形態を見事に活かしてお母さんや児童の抱える課題を解決している、「まさに地域思いビジネス!!」と言えるような事例、という感じです。
詳細は以下のインタビュー内容をご覧ください。(^-^)/

Q,「おるすばんハウスひまわり園について、どんな事業をされているのかご説明ください。」
A,「そうですね、まずこの施設の説明からさせていただきますが、見ていただいてわかるとおり、ここは民家なんですよね。実際、僕たちは2階に住んでいます。だから【24時間365日保育】が可能です。後は【病児・病後児保育】ですね。契約形態は、月極め・週極め・一時保育・2重保育(保育園、幼稚園が終わった後、お母さんのお仕事が終わるまでの預かりなど)などバリエーションがあり、お母さん達の様々なニーズにお応えできます。年齢などにもよりますが、だいたい20名くらいの児童をお預かりできます。三重県知事から「認可外保育施設指導監督基準を満たす旨の証明書」をいただいており、認可保育園に準ずる施設としてのお墨付きもいただいています。」(中村園長)

Q,「おるすばんハウスひまわり園が提供している価値は何だと思いますか?」(水落)
A,「お母さん達には【認可保育園や学童保育が対応しきれていない部分のケア】、園児たちには【切れ目のない子ども支援】というのが提供できている価値だと思います。
【認可保育園や学童保育が対応しきれていない部分のケア】としては、先にあげた【24時間365日保育】や【病児・病後児保育】というのをさせていただいていますが、他にもたとえば育児休暇が開けて、もう働けるというお母さんの場合、認可園では生後6カ月からしか預かってもらえないのですが、うちは生後2カ月からお預かりしていますので、出産後も仕事を続けたいお母さん達のニーズにお応えすることができます。また今回みたいに台風の警報が発令された場合、認可園では「帰りなさい!」になりますが、うちの場合はお母さんから「(保育園・幼稚園に)迎えに行って!」となります。これはオンリーワンと言えるかもしれないですね。年に1回か2回くらいのことではありますが、これもお母さん達のお役に立てていると思っています。それから【出産時、兄姉の一時預かり】もけっこうニーズがあります。初めての出産の場合は問題ないですが、二児目、三児目になってくると、出産前・出産直後のしばらくの間、お兄ちゃん、お姉ちゃんたちの家庭内での居場所がなかったりします。だからひまわり園では産前産後の1ヶ月くらいの期間、お兄ちゃんお姉ちゃん達の一時預かりもさせていただいています。特に里帰り出産の場合、認可保育園だと市内の児童しか預かれないのですが、認可外保育園であるひまわり園では他市・他府県の児童も預かれるため、こういったニーズにお応えできます。他にも【病児・病後児保育】の場合、インフルエンザやおたふく風邪の様な法定感染病以外であればお預かりできるため、働くお母さん達のお困りごとを解決することができます。
【切れ目のない子ども支援】というのは児童達を保育園や幼稚園へ「良いカタチ」で送りだしてあげたいというものです。たとえば幼稚園なども「おむつが取れてから来てください」というところが多いので、ちゃんと自分で「おしっこ」と言えるようにトイレトレーニングに取り組んでいます。他にも親御さんたちから「ちゃんとご飯が食べられていないから食べれる様にしてほしい」、など個々の児童やご家庭が持つさまざまなお困りごとのご相談にも対応しています。これは小規模家庭的保育だからこそできるきめ細やかな対応です。また逆にいろいろなお困りごとに対応しているからこそ、ご家庭にも言いにくいことも言わないといけないことが多く、そこは正直にお伝えしています。ひまわり園で頑張ってご飯を食べるようにトレーニングしても、おうちでいつも通りの接し方だとなかなか成長しないですので、その辺はご家庭といっしょにああでもないこうでもないと悪戦苦闘しながらいっしょにお子さんを育てている感じです。そういった正直な姿勢が逆に信頼につながるのか、これまでに退会された児童というのは一人もいません。

Q,「集客はどのようにおこなっていらっしゃいますか?」(水落)
A,「宣伝広告費というのは、実はほとんど使っていません。私どもは不特定多数の人を集客するのではなく、本当に困っているお母さんだけに知ってほしいと考えています。困っているお母さんと言うのは行政の窓口にご相談に行かれるため、今は行政の窓口からのご紹介とあとはお母さん同士の口コミにより集客しています。」(中村園長)

Q,「今、何か新たに取り組まれていることはございますか?」(水落)
A,「実は言うと、去年の年末から年始あたりにかけて、インフルエンザが流行したのもあって病児・病後児保育のニーズが高まり、お問い合わせが殺到したことがありました。そのとき対応しきれないほどのお問い合わせがあり、一部お断りしたご家庭もあったのですが、もともと困って行政の窓口に相談しておるすばんハウスひまわり園を紹介され、うちを頼ってきてくれたお母さんをうちでもお断りしてしまったら、それは本当に【正真正銘の困った方】にしてしまうということになります。これはあまりに忍びない…。ただ課題というのは「満たされないニーズ」であり、そこには新たな事業チャンスも存在するはずです。そこで考えたのが名張市のファミリーサポート・緊急サポートの仕組みとの連携ですね。ファミリーサポート・緊急サポートというのは、子どもを預けたい人と預かることができる人がセンターの会員として事前登録をし、緊急時や宿泊、病児の預かりなどを仲介するというシステムです。たとえばひまわり園でも対応しきれないくらいの依頼が殺到したときに、ファミリーサポート・緊急サポートの預かり会員さんと連携して児童を預かっていただいたり、預かり会員さんに保育場所としてひまわり園を使っていただいたりすることを考えています。ひまわり園を保育場所として使っていただけば、預かり会員さんが保育の仕方について困った時にもすぐにご相談に乗らせていただくことができますし、親御さんもこれまで一度もお会いしたことのない方にお子さんを預けるのは心配だというお話もお聴きしますので、そういったご心配も解消することができると思っています。
去年、三重県の【地域思いビジネス発表会】で入賞した折に、名張市長にも報告にあがらせていただいていて、そのときにこの事業についてもお話をさせていただきました。現在はこの事業を実現するための支援者・協力者を探しながらネットワークづくりに取り組んでいるところです。」(中村園長)

Q,「では最後におるすばんハウスひまわり園に取り組んだ背景と言いますか、この事業に対する思いを教えてください。」(水落)
A,「そうですね... 実は、僕はもともと大手ファミリーレストランで店長の仕事をしていたんです。お昼時のランチタイム、パートの女性達が二人も休んでしまうと、ファミレスというのは壊滅的な状態になってしまう。だからもともとの僕と言うのはお母さんたちに『絶対に子どもに風邪をひかせるな!』って言っていた側だったんです。いっぽうで妻はもともと保育士をやっていました。つまりファミレスに電話をかけて『お母さん、○○ちゃんがお熱を出しちゃったので迎えに来てください!』って言う側でした。パートのお母さん達が子どもの風邪が原因で休んだりした日には、夜、夫婦でケンカになることもありました。でも、『こんなに困っているお母さん達がいるんだったら、このお困りごとを解決するような保育事業があれば、世の中のニーズもあるのではないか?』と考えるようになって、二人で相談しながら何年間もかけて事業の準備を進め、二人の地元でもある名張市で民家を借りて3年前におるすばんハウスひまわり園をオープンさせました。今は困っているお母さん達がいなくなるようにと保育主任を務めてくれている妻といっしょに奮闘しております。体が資本の事業ですので、日々保育の責任者として頑張ってくれている妻には感謝ですね!」(中村園長)

以上、インタビューでした!

お話をお聴きしていて思ったのですが、名張市と同様に近隣都市のベッドタウンとなっている地域には同様の課題を抱えているお母さん達が多いのではないかと思います。その地域に中村園長と同様にアツい思いをもった経営者さんがいらっしゃれば、おるすばんハウスひまわり園さんのノウハウを提供することで同様の課題解決が可能ではないか?と思いました。つまりノウハウ移管による他地域への事業展開も可能な素晴らしい事業モデルだと思いました。

また、これまでの生き方を180度転換して、困っているお母さんや子どもたちを助ける側へと変わられた中村園長のアツい志に感激しました!(T_T)
まさに社会変革者(チェンジ・メーカー)ですね!(>_<)

この中村園長のアツい思いが伝わり、【地域思いビジネス】に取り組もうという方がもっともっと三重県で増えていただけたら、幸いです!o(^▽^)o

流汗悟道塾の6月定例会に参加して来ました!

2012年06月15日 12時52分18秒 | セミナー・研修に参加して来ました!(^-
まいどお世話になっております!(^o^)/
梅雨のジメジメが苦手なちびラボ研究員の水落です!(^_^;)
(苗字が「雨」みたいな名前なのに、梅雨が苦手…。)

昨日はNPO法人サンライズ.魂さんが主宰する「流汗悟道塾」の6月定例会に参加して来ました!\(^o^)/
NPO法人サンライズ.魂の代表をされている下小薗さんとはすでにfacebookでつながらせていただいているのですが、とってもアツイ方で四日市を、三重を元気にする活動に取り組まれています!

下小薗さんの「流汗悟道塾」への熱い思いはコチラ。↓
http://www.tamasii.jp/ryukan/omoi.html
NPO法人サンライズ.魂さんのFacebookページはコチラ。↓
http://www.facebook.com/JapanTamasii

さて、昨日のセミナーですが、講師は早稲田大学大学院客員教授、日本能率協会マネジメントスクール専任講師であり、三重県でも経営品質普及に努められている岡本正耿先生。今回のテーマは「考える・話し合うために~自分の成長を目指して~」でした!

もしあなたが成長したければ…
1、「つくったものを売る」ではなく、「売れるものをつくる!(そして売る!)」
2、「どうする?」ばかりを考えているのではなく、「どうなっているのか?」を考える様にする。
 →学校の勉強には答えが用意してあるが、実際の世の中、答えなんて無い。「どうする?」は答え探しの態度。そうじゃなくて現場に飛び込んで状況をよく見て、「答えをつくる!」のが大事!
3、「時間がない、人が足りない」と言い訳しない。自分の価値観をよく考えよう。「何のためにとりくんでいるのか?」
4、目先最優先じゃなく、全体をあるいは長期を考えよう!

ということでした。
他にも、「ちゃんとやっている、という考え方をしない(目指すべきことを忘れると、自分の仕事のレベルを下げてしまう)」、「問題ない、と簡単に言ってはならない」、「たいしたことない、と思わない」、「できない、不向き、嫌い、苦手と決めつけない(本当はいや、面倒、大変そうの言いかえ)」、「無理です、と言わない(自分の能力を軽視しない)」などなど。

為になるお話をお聴きして来ました!

特に印象に残っているのが、「自分で考えて行動する」の前提に「真実性(integrity)」と「貢献(contribution)」があるということでした。
以前、万協製薬の松浦社長にお話をお聞きしたときに、リーダーとして人が成長する条件に自分の「正義」をもっていることが必要だとお聴きしました。
きっと岡本先生がおっしゃられていたこともこの「正義」に関連のあるお話なのだと思います。

そしてセミナー後に岡本先生とお話している中で出てきたのが、「自信」がないスタッフにこの「真実性」と「貢献」を身につけてもらうことの難しさ。岡本先生のお話では「自信」とは子ども時代の親(特に母親)との関係、よく褒められていたのかということによるということでした。
なので、もし自分の会社のスタッフとして「自信」のない子がやってきた場合、とにかく良いところを見つけて褒めて、褒めて褒めて褒めまくって、「自信」を身につけさせ、「真実性」と「貢献」の心をもってもらい、リーダーとして自分で考え、自分で行動できる経営者感覚のあるスタッフを社内で多く育てねばならない、とのことでした。

今回のセミナーも大変勉強になりました!(^-^)b
主催のNPO法人サンライズ.魂さん、ありがとうございました!
講師の岡本先生、どうもありがとうございました!(^-^)

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【チャレンジスクール三重】玉村理事長インタビュー ~学校化を目指して~

2012年06月15日 09時54分45秒 | 「地域思いビジネス」紹介
一昨日の万協製薬さんの記事の評判がよく、ご機嫌なちびラボ研究員・水落です。(^-^)
さて、万協製薬さんに続きまして、今度は松阪で活躍されるオルタナティブスクール、【チャレンジスクール三重】(http://www.chmie.jp/)さんのところに行ってきました!
玉村理事長から三重県のオルタナティブスクール(学校以外の選択肢としての学校、フリースクールなども含む)の抱える課題とともに、【チャレンジスクール三重】さんが今後目指されるビジョンについてもお聴きして来ましたので、皆さんぜひご覧ください!(^-^)/

Q,「【チャレンジスクール三重】さんとはどんなところですか?」(水落)
A,「【チャレンジスクール三重】は主に高校学齢にある不登校生や中退者、高校卒業資格を持たない若者を対象に学びの機会を提供する「ゆるやかなもう一つの学校」です。彼らに高校卒業資格を提供するために通信制高校と提携して授業を提供していますが、通信制高校のサポート校(分校)というのではなく、それぞれの生徒たちにあった独自の教育サービスを提供しています。うちの生徒たちも通信制高校の生徒というのではなく、「【チャレンジスクール三重】に通う、【チャレンジスクール三重】の生徒」という意識でいてくれている様です。
現在、若者の自立支援、学校生活に再チャレンジする上で、三重県の中には最適な場があまりなく、若者たちはチャンスを奪われている状況です。ニート、引きこもりと高校中退は因果関係があるというデータもあり、この課題を解決するために若者たちにチャレンジする場を与えているのが【チャレンジスクール三重】だと思います。」(玉村理事長)

Q,「【チャレンジスクール三重】さんのアピールポイントは何ですか?」(水落)
A,「高校並みの教育を提供できることですね。内の先生はすべて教員資格を持った先生ばかりです。それからふつうの通信制高校と違って通える環境があるということは重要だと思います。「人間関係がうまくできない…」などの課題を持つ生徒も増えてきており、そういった社会的能力を身につけるトレーニングも必要になってきていますので。この辺は通信制高校じゃできないところだと思います。通える環境があるけどふつうの高校ほど出席しなくても良いというところが「ゆるやかな学校」たる理由ですね。」(玉村理事長)

Q,「今【チャレンジスクール三重】さんが抱えている課題は何ですか?」(水落)
A,「正直、マーケットが小さいことです。名古屋や東京の様な都会ならオルタナティブスクールに通う生徒も多いのかもしれませんが、三重県ではそもそもそういった生徒が少ない。それは他府県と比べ不登校生の比率が低いということではなく、田舎が故にオルタナティブスクールに対する理解が低く、いわゆる「学校」に通わせたい、という親御さんが多いという理由があげられるかもしれません。つまりより小さいマーケットでかつオルタナティブスクールに対する理解が低いというところが課題です。」(玉村理事長)

Q,「この課題の解決にどのように取り組まれますか?」(水落)
A,「教育特区制度を活用して【チャレンジスクール三重】を学校化しようと思っています。【高校】じゃなかったら【専修学校】でも良いと思います。とにかく【チャレンジスクール三重】として高校卒業資格を与えられるようにしたい。すでにある自治体と協議をしており、ご担当者の方には去年の【地域思いビジネス発表会】も見に来ていただけました。
学校化することで、今の通信制高校よりも授業料を抑えることができますし、より一人ひとりの生徒にあった独自の教育を提供することが可能になります。公的支援も得られやすくなり、【チャレンジスクール三重】の経営も持続可能なものになります。また学校化することでここに通ってくる生徒たちにいわゆる【学校】に通っているというステータスも提供できるのも大事なことだと思います。」(玉村理事長)

Q,「最後に【地域思いビジネス】についてのご意見をください。」(水落)
A,「私たちが【ビジネス】というのは少しおこがましいかな、という気もします。実際にそんなに雇用も生み出せておりませんし。また教育は公共サービスであり、ビジネスというにはそぐわないようにも思います。ただ私たちの事業が「地域思い」であるということは確かです。それに学校化についても、今、通信制高校へ外注している部分を内に取り込むことで、生徒や親御さんに対してより低価格でより良いサービスを提供でき、かつ自社の収益構造を改善して持続可能な経営をしていくという点においてはビジネス的な側面もあると思います。三重県のオルタナティブスクールを取り巻く環境は厳しいものがありますが、生徒や親御さんやスタッフのためにも、教育特区を活用した【学校化】をすることで現状を打開していきたいですね。」(玉村理事長)

以上、玉村理事長に今後のアツイ思いをお伝えいただきました!
【チャレンジスクール三重】さんが教育特区制度を活用して学校化していけること、そして三重県にオルタナティブスクールに対する理解が広がり、いろんな個性の子ども達がみんな学びの機会を得られることを願っております!

玉村理事長、インタビューにおこたえいただき、誠にありがとうございました!m(_ _)m


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万協製薬・松浦信男社長インタビュー☆

2012年06月12日 18時47分05秒 | 「地域思いビジネス」紹介
ちびラボ研究員の水落です。(^-^)
日々、三重県に「地域思いビジネス」を広めるべく、活動しています。
今後は「地域思いビジネス」に関するセミナー、ワークショップなどのイベントも実施していきますので、乞うご期待!

さて、昨日は昨年三重県が主宰された地域思いビジネス発表会で【共感大賞】を受賞された万協製薬株式会社さんにうかがいました。
松浦社長の地域思いビジネスへの熱い思いをインタビューしてきましたので、皆さん要チェックですよ。(*ゝ∀・*)b

まず、万協製薬さんの地域思いビジネスへの取り組みをご紹介させていただきますね!

☆☆☆☆☆【万協製薬さんの地域思いビジネスへの取り組み~まごジェル~】☆☆☆☆☆
高校生レストラン「まごの店」で有名な多気町の相可高校。その生産経済科の生徒たちが主体となって設立された園芸福祉に取り組むNPO法人植える美INGと万協製薬さんがコラボして開発した化粧品が「まごころteaハンドジェル」、通称「まごジェル」です。高校生レストランで有名になった食物調理科の学生さんと同じように、生産経済科の学生も元気になってほしいとの思いで取り組まれ、地元で生産されている柿・みかん・お茶を使って作られている「まごジェル」は多気町のPRにもなり、活性化につながっています。「まごジェル」の売上の一部はNPO法人植える美INGの活動費用にあてられ、彼女たちが介護施設に訪問し、高齢者の方といっしょに植物を育てながら高齢者の方のいきがいづくり、共に環境の大切さについて学ぶ活動へとつながっています。
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地域思いビジネスに取り組む上で経営者さんが躊躇される理由の第一位に上がってきそう(だと僕が思っている…)なのが、「そんなことしてなんのメリットがあるの?(メリットなんて無いんじゃないの?)」ということだと思います。
松浦社長から地域思いビジネスに取り組むことのメリットもお聴きして来ましたので、これを読んでいただけたら経営者さんの皆さんにもご納得いただけるかもです。(^-^)/

―――――【まごジェルに取り組んだことのメリット】―――――
①宣伝効果「うん億円」
もともと万協製薬は清掃活動等のCSR活動には取り組んでいたが全然知られていなかった。まごジェルに取り組み、メディアにいっぱい取り上げてもらえたことで、自分達の考え方やサービス、仕組みを全国に発信できた。宣伝広告費に換算したら実に「うん億円」分くらいの効果があった。
②人材調達
上記①にある通り、万協製薬の地域貢献への考え方が伝わったことで、全国からこれまでには応募が無かったような優秀な学生さんが求人に応募してくるようになった。今の学生さんの就職への考え方は変わってきていて、これからは社会貢献する会社へ就職したいという学生は増えてくるのではないか?(実際、アメリカでは就職希望ランキング第一位の会社がNPO法人です。)
③お得意様との更なる信頼関係構築
万協製薬の一番のお得意先である近江兄弟社さんにこの「まごジェル」プロジェクトを認めてもらえ、実際に相可高校生産経済科と近江兄弟社さん、万協製薬のコラボにより、リップクリーム「まごころteaリップ」も開発された。このプロジェクトを通して一番のお得意先の経営者さんともさらに仲良くなれた!
④イノベーションが生まれた!
 高校生ならではの柔軟な発想により多くのイノベーションが生まれた。これまではティーンのための商品を大人が考えて作っていたが、「まごジェル」はおそらく日本で初のティーンがティーンのために作った化粧品である。「まごジェル」のキャラクター「かきみちゃん(柿とみかんとお茶からとった)」も彼女たちがデザインしたもの(プロがつくったものより良かった)。他にも6色フルカラーのチューブ(※通常化粧品は外側の箱はカラフルでも中身のチューブは単色あるいは多くて2色である)、日焼け止めクリームのキャップを黒くする、などこれまでの既成概念を打ち壊す様なアイデアがどんどん生まれてきて、実際それらのアイデアはお客さんの受けも良い。
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というのが、松浦社長が実際に感じられている「地域思いビジネス」に取り組むメリットです。
特に僕の印象に残っているのが、「最初は高校生達に教えてやろうという姿勢で取り組んでいたけど、途中から彼女たちの意見を取り入れていこうと立場が逆転していた」、「これまでも従業員の声に耳を傾けてきたつもりでいたが、それでもまだパワー(権力)でやっていたことが分かった。なぜなら彼女らはまったく僕の言うことを聴かなかったらから」というお話です。
日本経営品質賞を取られ、もともとイノベーティブだった万協製薬さんが、高校生とのコラボによりさらにイノベーティブになったということだと思います。
イノベーションに取り組む中小企業の経営者さんにはぜひ学生さんやNPOとの協働による地域思いビジネスへの挑戦をご検討いただければと思います。
最後に松浦社長からこれから地域思いビジネスへ取り組もうとされる皆さんへのアドバイスをお聴きして来ましたので、お伝えいたします。

―――――【松浦社長からのアドバイス~地域思いビジネスのススメ~】―――――
自分の会社が社会から必要とされているかを調べる指標があります。
それが「隣の家のひとから「良い会社!」と言ってもらえるか?」ということです。

企業は本当に地域の人に愛される必要はないのか?

高度経済成長期は「モノ」が足りない時代だった。
今は「モノ」があふれ、モノが売れるには「購入動機」が必要となる。
その時に地域貢献していない会社で本当に選んでもらえるのか?大丈夫なのか?

地域に貢献し選ばれる企業になりましょう!
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ということで、僕もより多くの企業様が「地域思いビジネス」に取り組んでいただけることを願っております!(^-^)
どうぞよろしくお願いいたします!m(_ _)m

松浦社長、ご多忙の中、インタビューにご協力いただき、大変ありがとうございました!o(^▽^)o

シカコロオチャメカレーを食す!!

2012年06月04日 17時05分45秒 | 「地域思いビジネス」紹介
地域思いビジネス研究室、略して「チビラボ」研究員の水落です!(^-^)/
三重県の地域思いビジネスを発信するべく生まれたこのブログ。
これからドシドシ地域思いビジネスの紹介や地域思いビジネスについての取り組みを発信していきますので、乞うご期待!

記念すべき「地域思いビジネス」紹介の第一号は、「三重県・度会町×CoCo一番屋」のコラボメニュー「シカコロオチャメカレー」です!o(^▽^)o
昨日(6/3)、CoCo一番屋伊勢南勢バイパス店でのお披露目式にリーダーの桑田といっしょに参加して来ました。

シカ肉のコロッケに度会町産の粉茶をかけるスタイル、だから「鹿・コロ・お茶め・カレー(シカコロオチャメカレー)」。
コロッケの中のシカ肉は角切りで肉を食べている感じも楽しめる。
獣くさくはなく、あっさりとした牛肉って感じ。
とても美味しかったです!(^-^)b

このシカコロオチャメカレーを手掛けた三重県農林水産部・フードイノベーション課のご担当者さんにお話を伺ったところ...
「ありがちな、『獣害対策になるから食べてね!』という商品にはしたくなかった。あくまでビジネスとして通用するクオリティーでなければ、持続しない。だから品質管理、コスト、納期管理など徹底的にしてビジネスで通用するモデルにしました。」とのこと。

ビジネスとして通用するモデルじゃないと持続可能な獣害対策にならない...。
ごもっともなことだと思いました!

またこのシカコロオチャメカレー、物流はヤマト運輸さんが安い料金で請け負ってくれているそうです。
これはヤマト運輸さんのCSRの一環でもあって、配送中に鹿と激突することがあり、車が破損してしまうことも問題なのですが、ドライバーにとっても危険であると、
そこでシカコロオチャメカレーによりシカ肉が消費されれば、鹿とトラックが衝突するリスクも低減する、ということで一般よりも安い料金で配送していただいているそうです。
こういった取り組みもユニークですよね。

これからも三重県農林水産部・フードイノベーション課の取り組みには要注目ですね!