正解は、「不整合面」です。
「ふせいごう?」と言う方は、ここをどうぞ。
http://www.oyo.co.jp/monosiri/h-huseigou.html
上半分と下半分の地層の様子が違うことがわかりますか?
下は砂のような地層です。その上に礫(れき)がほぼ水平に並んでいます。
不整合面の特徴です。
「おー、不整合面だ!」と、cargoは喜んでいたのですが、
一緒にいたウォンバットはあまりありがたくない様子でした。
家に帰ってから調べたところ、上は「浦郷層(上総層群)」。下は「逗子層(三浦層群)」の不整合だそうです。
以下、引用です。
旧鎌倉市街地は東西と北側の三方を山(丘陵)に囲まれ、南側が海に開いた馬蹄形をしています。(中略)
それらの丘陵は新第三期中新世後期~鮮新世後期の地層(三浦層群及び上総層群)で構成されています。
三浦・上総量層群の層位的関係は不整合関係(黒滝不整合と呼ばれる)にあり、房総半島に連続します。
この地域ではそれは全般に平行不整合になっています。(後略)
(築地書館 神奈川の自然を訪ねて 新訂版 より)
下の三浦層群の方が時代が古く、およそ500万年前、フィリピン海プレートの丹沢ブロックが本州側に付加(衝突)したころ
海底斜面で砂や泥が堆積した地層です。
上の上総層群が時代が新しく(上にのっかているのですから当然ですが・・・)、
およそ250万年前、伊豆半島(当時は海底のブロックで、陸ではない。)が、すでに本州側に付加した丹沢ブロックにさらに衝突し、
丹沢ブロックは隆起をはじめ、今の丹沢山地になります。
その影響で急傾斜の海底斜面が形成され、中津層群という堆積層が形成され、
その沖合に形成された土砂や火山灰の堆積物が上総層群であるとされています。
(有隣堂 神奈川県立生命の星・地球博物館編 かながわの自然図鑑(1)岩石・鉱物・地層 を参考に記載)
http://www.yurindo.co.jp/shop/ybooks2/159ganseki.html
わずか数メートルの山道を登りながら、250万年を一気に駆け上ります。
多分、そんなことにわくわくしながら歩いていたのは、その場では私だけでしょう。
久しぶりに、思わぬところでフィールドワークを楽しみました。
さすが、専門家です。
別にありがたくないって訳ではないけど、
だって、ウォンバットは、ちっとも
わかんないんだも~ん。