10年後のキミへ贈る大切なこと

わたしのタイムカプセル

ピアノという夢

2019-06-10 17:42:02 | 日記
私がまだ中学生の頃。

年の離れた従姉妹、恭子姉ちゃんの披露宴に出席したことがあった。

その時、恭子姉ちゃんのお友達が「恋におちて」という歌を替え歌にして、ピアノを自ら弾きながら歌を披露した。

演奏も歌もとても上手で、替え歌にした歌詞もすごく素敵にアレンジしてあった。

感動した恭子姉ちゃんが、演奏が終わった後に介添人さんを無視して突如立ち上がり、ウエディングドレス振り乱して、お友達に駆け寄って、抱きしめたのを覚えてる。

その姿にとても感動して、この歌のことも好きになった。

それから数年後の高校時代。

音楽室の掃除か何かだったのだろうか、友人数人で音楽室にこもっていたことがあった。

その時ピアノを習っていた友人が、急にグランドピアノで「恋におちて」を弾きだした。

めちゃくちゃカッコよかった。
感動した。

あー、いつか私も弾いてみたい。
ピアノが弾けるということに、強い憧れを抱くようになった。

そういえば小学生の頃、ピアノが習いたいと親に言ったことがある。

でも、当時狭い団地に住んでいたから、ピアノを置く場所なんてないと言われ、なぜだか代わりにクラッシックギターを習わされた。

今となったら、せめてもの親心だったのだろうと察しがつく。

でも当時は、ちっともやりたくなかったギターを、なぜ習わなくちゃならないのかと、全くやる気にならなかった。

当然続くわけもなく、一年程度でやめてしまった。

それでも、今でも「ちょうちょ」くらいは弾ける(笑)

そして今になって、意図せず夢が叶うチャンスがやってきた。

長女が保育士を目指しているので、保育科に通っている。

保育科にはピアノの授業もある。

家でも練習したいというので、電子ピアノを買うことにした。

いよいよ我が家にピアノがやってきた。

安物だけど、練習するぐらいなら十分すぎる。

どちらかといえば、娘より私の方がテンション上がったかも(笑)

娘が練習する横で、「まだかなーっ?」って、ぴょんぴょん跳ねながら終わるのを待つ母…。

苦笑いの娘(笑)

でも、「恋におちて」の弾き方動画を探してくれて、自分で何となく弾けるようになって、それを私に教えてくれた。

とうとう「恋におちて」の練習が始まった。

子どもの頃に夢見ていたピアノ演奏。

私も娘もピアノを習ったこともないんだから、すぐにできるわけがない。

しかもこの曲、結構ハードル高いみたい。

全然弾けない(笑)

でも、すごく楽しい!

本当に、楽しい!


中学生の頃から、ずっと自由になりたいと思っていた。

だから高校卒業したら早く就職して、自分で稼げるようになりたいと思った。

でも自由になるって、そんなことじゃない。

自由に生きるということは、全てのことについて自分で判断し決断し、自分で責任を取りながら生きるということだ。

いま私は自由だ。

自由であるがために、すごく不安になることもある。

でも今こうやって、子どもの頃の夢であった「恋におちて」の練習ができるようになった。

何年かかるかわからないけど、きっと弾けるようになると思う。

たったそれだけの事だけど。

今私は、夢を叶えている。

それが本当に楽しくて、嬉しくて。

そんな小さな喜びが、人生を豊かにするだと思うんだ。

大人になるって楽しいんだよ。

大きな夢を達成するだけが、成功じゃないと知った。

みんなそれぞれ、幸せのかたちは違う。

大人になりたくない子どもたちがいる。

大人がもっともっと、楽しく本気で遊べる世の中じゃないと。

子どもたちが、夢見ることもできなくなっちゃう。

夢は、大人になってから叶えたって遅くないよ。

「恋におちて」一曲だけのリサイタルやろう。

その日が来ることを、私が一番楽しみにしてると思う(笑)