やがてバングラディシュは、世界で一番「起業家精神」を理解し評価する国になっていくと思う。少なくとも子供が借金することを喜び応援する気分に溢れた国になるのは確かだろう。[アンテカ] ■ 借金することで生活をたて直し自信を持ったお母さんたちの国
終戦後の日本も似たような状態だったんじゃないの? 今の日本は「起業家精神」を理解し評価する国になってないんじゃないの? などと思ったけども、よくよく考えたらバングラディシュは日本よりも資本主義と相性がよさそうな気がしてきました。結局はessaさんの言うとおりになるような気がしました。
イスラム世界やキリスト教世界では借金は「悪いこと」であり、借金(お金の貸し借り)を行わずに資金をを増やす、いわば借金の回避策として、投資(株式会社)が発達したとおもいます、たぶん。シェイクスピアのヴェニスの商人に書かれているとおりです。ヴェニスの商人の発表時期と株式会社(東インド会社)の成立時期が近いことからも、あの時代は金貸しが倫理的に悪いことで、株式会社形は、借金とは別の形で、出資者と経営者がリスクとベネフィットを共有する比較的倫理的に正しい方法として広まったものだと推測できます。借金を悪とするのはイスラームでも同じで、借金という形をとらない回避策的な金融業はイスラム世界に中世からあったようです(スクークとかいったかな)。借金が倫理的に悪い理由は、未来に対する考え方の違いのようです(人間が人間の未来を決定・拘束することはできない、できない約束を強要することが良くない、というような)。
日本だと、高利貸でもない限り、借金は悪くないとされてますよね。住宅ローン組んで家を買わないと一人前とみなされないような風潮すらある。逆に、投資は欲深い良くない行為とされている。で投資をする人は騙されて損させられても自業自得、といったように扱われているような気がします。日本は倫理的に資本主義に向いていないんじゃないですかね。
バングラディッシュがこのまま豊かになってくれば、かつての貧困はだんだんと忘れ去られ、また個人が事業のために借りる借金の額も大きくなっていくでしょう。そして、連帯保証人(番組内でもいましたよね)の問題とか、借金苦による自殺とかが問題になっていくんじゃないでしょうか、日本みたいに。社会問題は宗教的・倫理的問題とつながれば反発が強くなりやすいですので、借金を否定するような揺り戻しも強く働くことでしょう。
でも、イスラム世界は金儲け自体は悪じゃないんですよね。借金するよりは事業を株式会社にすることや投資することのほうが宗教的・道徳的に問題になりにくいでしょうから、企業にはむしろプラスになりそうですね。バングラディッシュは近代化に対する揺り戻しも、発展に貢献しそうです。