幼稚園と保育所は、違うという話は聞いていましたが、私の子が通う幼稚園の方針を見て、優れた企業のように良く出来ていると感心しました。
もちろん、大きくなってしまえば、その違いはあまり意味がないのかもしれませんが、専門柄、脳科学を知る私としては、0-5歳の時期の過ごし方は、子どもの今後の感受性に大きな影響があると思います。
幼稚園には、運動を重視する幼稚園、英語などの知識教育を重視する幼稚園、絵画などアートを重視する幼稚園などいくつかの重視するパターンがあるようですが、わが子が通う幼稚園は、明らかにアート重視。
絵画等による個人個人の表現を大切にします。
1つの対象でもみんな似た絵ではなく、個人個人違う捉え方の絵を描き、それを認める文化があります。
生活イメージ展は、そういったことがよくわかる展示会です。園児はギャラリートークもするのですが、これもステキな企画です。
絵具も時には、ねぶた祭の絵具を特別に取り寄せて使わせているとか。
色の体験は重要ですね。
また、施設の凝り方がすごい。というよりステキ。
これは行かなければわかりませんが、おしゃれな空間づくりは、暖炉、タイル、床もしっかりした板で、教室間にはアーチ状の出入り口で繋がっています。
また、食も大切にしています。
庭の畑で、野菜や果物をみんなで育てて、ランチで食べたり、畑の虫さんを観察する眼を養い、秋の運動会に代わる”カーニバル”では、虫さんを自然生態系のキャラクターとして地球ストーリーの中で体現するなど、世界観を大切にしています。
理事長さんは、武美大出身ということもあり、それを幼児教育でスタッフとともに実践するところまで落とし込んでいるのには、感激するものがあります。
アートだからといって、運動を軽視しているわけではなく、これまたおしゃれなデザインのプール施設、スキー教育もあり、個別に通わせるのであれば、1つの幼稚園で済むといったメリットもあります。
個性の伸ばし方には、シュタイナー教育的な感じもしますが、それとは違う独自の世界を作っているように思います。
いまは少数精鋭で、子どもの成長を細かく見ていただけてます。たぶんここまで出来ている幼稚園は少ないでしょう。
地方の幼稚園ではあるものの、これからの時代を考えると、第一に深い愛情をもって接する先生、そして、自然や生命を体感し、高い思考の自由度の中で表現し、自分で考えて行動する教育は、まさにSociety5.0時代、AI時代に生きる基礎となるものだと私は感じています。
方向性として、こういった認識を持っている親が多いように見えます。
今年で創立51年目。都市にあったら、一定層にはかなり人気な幼稚園になっているだろうなと思います。