仏像ピクトgooブログ

仏像ピクトgooブログです。

マットアクリルキーホルダー

2020-06-23 11:45:00 | 日記
新しい素材でグッズを作る時は「想像しているものに仕上がるか」「残念な仕上がりだったらどうしようか」「商品としてのクオリティがないとマイナスになってしまう」といつも不安とドキドキが入り混じる。しかし、自分の想像を超えたものが出来あがってきた時はチャレンジしてよかったなと本当に嬉しく感じる。
現在販売している透明カラーアクリルや蛍光アクリル素材を初めて使用した時も手にした瞬間の喜びは今でも覚えている。

前回の販売でマットアクリルを初めて使用したキーホルダーを製作した。
マットブラックアクリルにマットインクを使用している。




透明アクリルxホワイトインクに比べるとだいぶcoolな印象だ。
バッグに付けた場合、ぱっと見は何かわからないが、よ~く見ると光の入る向きでピクトのラインが際立ったりいろいろな表情を見せマットアクリルならではの特徴が活きた商品となった。






前回は、お試しで作ったということもあり、数を控えていたせいですぐ売り切れてしまった。販売時、販売後には良い反応を頂けたので今回は販売時用に大量に発注。たくさんの方に届けることができるので販売がとても楽しみある。
次回仏像ピクトご開帳(販売)は7月半ばを予定。お楽しみに!



新フォルム仏像ピクト

2020-06-21 00:46:05 | 日記
2年前試作で「化仏キャップ」というものを作った。
試作といってもデザインのみなのだが、キャップに仏像ピクトを刺繍することで“化仏”(菩薩の頭部にあったりする小型の仏像)に見立てたものを作ろうとしていた。
結局、単価の問題でモノは作るのを断念してお蔵入りさせた案件があった。


先月作業PCのファイル整理をしていたときにこのファイルを発見。
懐かしいなと思い久々に当時のデータをみてみた。通常の仏像ピクトよりデフォルメされたフォルムに新鮮さを感じ「もしかしたらこれはキーホルダーでもいけるのでは?」と思い、早速このデータをベースにブラッシュアップし新たなフォルムの仏像ピクトを「釈迦如来ピクト」として作成してみた。




通常のものよりサイズは変わらないがデフォルメされていることがわかると思う。頭部が大きいので通常のものより“かわいい”印象だ。
この出来上がったものの仕上がりが個人的に気に入ったので早速アクリルキーホルダーにもしてみた。



今回は素材のアクリルを2種類で制作。ひとつはいつもの蛍光グリーンで、もうひとつは乳白色に金インクの組み合わせ。乳白色x金は初めての組み合わせだったが、かなり相性がよく実験的に作ったものだったが大成功ではないだろうか。



(通常フォルムとの比較)


出来上がったものをtwitterにアップしたところ反応も上々だ。実際に手に取っていただき気に入ってもらえたらうれしい。

販売はBASEにて7月中旬を予定しています。お楽しみに!

白蛇

2020-06-13 00:19:18 | 日記
昨年3月のこと、東寺展が東博で開催された。京都・東寺のあの立体曼荼羅が東京国立博物館で再現され、仏像ファンが大歓喜した展覧会だった。



広々とした室内に仏像が配置されており、まるで立体曼荼羅の中に入っているような感覚で360度から眺められるという東寺でも味わえないスバラ体験ができた。
なかなか見ることができない背中を見たり、視線が合うところに移動し見上げてみたりと、何時間も楽しむことができるヤバすぎる空間だった。



普段見ることができない角度から見ることができるので、これまでは気にもしなかったたくさんの気づきや発見があった。その中でも特に心に残ったもの……それは大威徳明王の持っている白い蛇だ。

仏像で蛇といえば、この展覧会でも展示されている体に蛇を巻きつけた軍荼利明王だが、その蛇より大威徳明王が持つ白蛇にものすごく魅力を感じた。




(東寺展図録より)

なんともいえない絶妙な曲線と円を描きながら獲物を狙って前を見据えているようなフォルムに心を奪われた。
帰宅し、その気持ちが消えないうちに勢いでその蛇をモチーフにしたイラストを描き、SUZURIでTシャツに仕上げた。

出品して一年が経過し、売れた枚数はたった1枚……。。個人的にはものすごく気に入っていたのだが、白蛇はあまりウケないのだなと若干落ち込みながら白蛇をモチーフにするのはもう無しかなぁなんて思っていた。

そんなとき、SUZURIで新商品のマルチケースを取り扱いはじめたとお知らせが届く。



これは!!!!あの白蛇イラストをTシャツより生かせるのでは??と閃き早速イラストをはめ込んでみたところ、絶妙なトリミング具合でとってもキュート!勢いのまま販売開始ボタンポチーー!
それが偶然にもサイト上にピックアップされ、ズッキュン❤️が430以上もされた。




人気がないものだと思っていた白蛇ちゃんがやっと認められたようで(しかも仏像ファンではないと思われる人がほとんど)、ものすごく嬉しかった出来事だった。

ここから購入できます。



アクリルキーホルダーの色入れ

2020-06-06 00:25:01 | 日記
今回は仏像ピクトキーホルダーの「色入れ」について紹介させていただきます。

ところで、仏像ピクトキーホルダーは皆さんもちろんご存知ですよね??
こういうものです。

アクリル板に白いラインが付いているのですが、
どのように色付けられているかご存知でしょうか?


このラインは「色入れ」という手法で、彫刻してできた溝に塗料を流し込んで色付けされているのです。

近年、比較的安く高精度なレーザーカッターの普及によりアクリル加工が容易になってきました。アニメや漫画のキャラ、アイドルなどをモチーフに使ったアクリルキーホルダーなどはさまざまな場所で手に入れることができます。

↓こういったもの


皆さんもどこかで目にしたことはあるのではないでしょうか。
こういったカラー印刷したような表現は、ほぼ「UV印刷」という手法を使って印刷されています。

どういう印刷方式か簡単に説明すると、紫外線で硬化するインクを使って印刷するのが特徴。乾かす時間がほとんどかからず、平面に限らず局面にも印刷できる優れた印刷方法です。スマホケースへの印刷もこの方法が使われていることが多いです。

レザーカッターとともにこのUV印刷の普及もアクキーが様々な場所で目にすることができるようになった要因でもあります。


話を「色入れ」に戻しましょう。
「UV印刷」に対し、「色入れ」は随分昔から使われている技法です。

こういったアクリル板をどこかで目にしたことはあると思います。


これらは、機械彫刻でアクリル版を彫り、「色入れ」したものです。
これと同じ手法で仏像ピクトアクリルキーホルダーも色付けされている。

では、実際にどのように塗料を流し込んでいるのでしょうか。
工程としては以下の通りです。
  1. 塗料をアクリル版にのせる
  2. 筆やスキージーを使い均等に溝に塗料を入れる
  3. 10分くらい乾かす(物による)
  4. アルコールなどで溝以外についた塗料を拭き取る
とてもアナログで手間のかかる作業ですよね…。
(このサイトで詳しく解説しているので興味ある人はぜひ)

なぜ仏像ピクトはこのような手間のかかる方法でアクキーを作ってるのか?
そこには「色入れ」ならではの良さがあるから。その良さとは何なのか。
「色入れ」を「UV印刷」と比較した場合のメリット/デメリットを挙げてみたいと思います。

【メリット】
  • 塗料ならではの発色のよさ
    (UV印刷の場合は、印刷機の性能にもよるがよ〜く見ると特有のムラができてる場合がある)
  • 溝に色を入れているので色が落ちにくい
    (UV印刷の場合は擦り付けた場合、削れてしまう場合がある)
【デメリット】
  • 手作業なので時間がかかる
    (UV印刷はセットし印刷ボタンを押すだけ)
  • 単色しか使えないので単純な表現しかできない
    (UV印刷なら複雑な絵柄も表現できる)
  • 彫刻部分にしか色を入れることがしかできない
    (UV印刷なら表面にダイレクトに印刷できる)

こうやって挙げてみるとデメリットの方が多いのですが(「色入れ」は昔からある手法なので当然)、表現を活かすことができる手法を使い分けることが重要かなと思っています。

仏像ピクトアクリルキーホルダーの場合、「色入れ」のデメリットよりメリットの方に価値を置き、商品にこだわりを詰め込むことでお客様が手にした時の感動や満足感を感じてもらいたいという思いで色入れを選択しています。

お手元にある人は、一度よく見ていただきたいのと、まだ持っていない方は手にした時にぜひよく見てもらえたら嬉しいです。