二重契約!? でも そんなの関係ねぇ!!

2008-01-30 21:49:13 | Weblog
楽天ブックスから山本周五郎探偵小説全集(第5巻)の注文はキャンセルとのメールが入る。何でも用意した在庫数を上回る注文があり、品切れになったらしい。3巻くらいまでは大きめの書店で平積みされていたのだが、4巻から書店で見つからなくなったのでアマゾンから購入。そして5巻目ではこの有様だ。作品社というマイナー系な出版社なので、元々発行部数が少ないのだろうか。楽天は諦め、7andYに発注する。こちらもキャンセルなんてことになるのだろうか。7andYはヤフー。ヤフーといえばソフトバンク。楽天の発注の後ソフトバンクに発注とは二重契約になるわけはない。

愛国軍国少年探偵も今は昔 浮き世の波にのみ込まれ

2008-01-28 09:17:11 | Weblog
楽天ブックスに山本周五郎探偵小説全集(第5巻)を注文する。私が探偵小説にハマってしまったのは、このシリーズがキッカケだったのだ。この作品群が成立した時期でいうと満州事変から日米開戦までであり、その時代の少年少女向け冒険活劇探偵小説ということになる。内容は当然国威昂揚を煽るものとなっている。愛国心に燃える軍国少年の探偵が、我が国の軍事機密を盗もうとする敵国軍事スパイの陰謀を暴き、これを撃退するといったモノだ。荒唐無稽で子供騙しのような要因も少なくないが、それでも時代の匂いを強く感じるところなど興味深いし、意外に面白い。山本周五郎をもってすれば、どんなものを書こうが面白い小説になるのは当たり前なのだが。といってももう5巻までくるといささか疲れてきた。画一化されたパターンが見え透いてしまうのである。実をいうと4巻も途中までしか読んでいない。しかしこうなったら意地でも読み通してやろうなどと考えている。

山田風太郎にまいってます

2008-01-21 20:15:39 | Weblog
山田風太郎の「おんな牢秘抄」は、読み終えてしまうのが惜しくなってくる。この面白い物語が永遠に続いて欲しい、そんな気持ちになる。それは主人公お竜をはじめ、登場人物の魅力によるものだろう。構成の妙も勿論あるが、キャラ作りの巧みな手腕に圧倒されてしまう。お竜に「元気を出して、もっと生きて--牢の中でいばってください」言わせてしまう牢名主お紺のキャラはお見事というほかない。「誰にも出来る殺人」で山田風太郎にノックアウトされたが、更にブチのめされたいというサディズムを発揮して手に取った「おんな牢秘抄」。完全に息の根を止められた。
虎退治を気取る今の姫は馬鹿姫だが、お竜こと霞の姫君はステキに魅力的な姫だ。

「げんまん」

アマゾンマーケットプレイスより山田風太郎の明治物が届く。これで明治物は一応すべて味わえる状況は整った。未だ読んでない忍法物もかなりあるし、お楽しみは尽きそうにない。

天才は見え透くように嘘を言い

2008-01-19 22:02:02 | Weblog
いよいよ山田風太郎の明治物に突入する。ちくま文庫版「警視庁草紙(上)」だ。この本はまだ一般の書店で手に入る。しかし明治物の殆どが絶版になっているので、アマゾンマーケットプレイスのお世話にならないとこのシリーズは揃わない。物語は、実在した人物や史実に架空の人物を絡ませて、フィクションを織り上げた冒険活劇探偵小説。伝奇小説的スパイスを効かせた探偵小説といえるかもしれない。半七親分が登場したりかなり破天荒な展開。だけど、瓦解後の元お奉行様や元同心現ヒモなど、どうやって生計を立て、創生期の警視庁と渡り合うという酔狂を働いたのだろという野暮なことは言うまい。歴史に名を残す人物の幼少期など出てくるが、まさに講釈師見てきたような嘘を言い、の世界である。とはいうものの山田風太郎の嘘は、見え透くような嘘をもっともらしく言う。歴史上の人物を臆面もなく登場させる照れ隠しとして、含み笑いの中に押し殺しているようである。
さて、明治物は一時休止とし、山田風太郎角川文庫版「おんな牢秘抄」にたまらず抱きつく。現在3人目まで読み終えたが、この先読み続けると読み終えてしまうのが惜しくなる位面白い。いやぁ面白い面白い。

⊂二二( ´_つ`)二つホルーンって何よ?

2008-01-18 20:30:00 | Weblog
横溝正史の角川文庫版「蔵の中・鬼火」を読む。待望久しかった作品。
「鬼火」は、お互いに憎み合い、呪い合う仇敵同士の男二人が合作した人獣相克図の謎を解き明かす探偵小説。何故、憎しみ合うような男同士が'仲良く'一枚の絵を合作したのか、そういうことですね。その謎に吸い込まれつつ読み進む。そして、ここで物語の重要なアイテムとして「犬神家の一族」スケキヨでお馴染みの不気味なゴムマスクが登場する。これに「車井戸はなぜ軋る」の手形合わせを組み合わせたのが「犬神家の一族」スケキヨとなるわけだ。「鬼火」では一枚の絵を合作したことが決定的な証拠となり、不気味なゴムマスクの下で人間が入れ替わるというトリックが暴かれる。絵の合作で謎を提示し、絵の合作で物語の幕を引く。横溝正史の技巧冴える。流石だ。

「運命というものは、ともすれば、人間の最も有頂天になっているころを見計らって、最も残酷な陥穽を用意している」

この短編集で私のお気に入りは「かいやぐら物語」と「蝋人」の二編だ。この幻想的な怪奇小説は探偵小説という枠ではないのかもしれない。しかし後の金田一物へと飛翔する為の重要な礎となったものと思う。
今となっては手に入れにくいこうしたレア物を、インターネット経由で購入出来るというのは、何とも便利な世の中になったものだ。

株安原油高円高寒い日は引き籠もり

2008-01-16 16:08:51 | Weblog
ドストエフスキーが一息ついたところで江戸川乱歩の「孤島の鬼」創元推理文庫版に食い付く。このおぞましくも儚い恋愛物語の身の毛もよ立つ美しさは、夢野久作「死後の恋」を思い起こさせた。

「恋は妙なものだ。世にたぐいなき喜びを与えてくれる代わりには、また人の世の一ばん大きな悲しみを伴ってくる場合もあるのだ。」

しかし、江戸川乱歩の変態怪奇趣味に彩られた恋愛は同性愛となって眼前に表れ、読者の心を揺さぶり翻弄する。壮絶なラストで示された純愛の一形態に戦慄する。
同じく江戸川乱歩の春陽文庫版「パノラマ島奇談」では短編「接吻」が面白い。
ラスト近く「だが、読者諸君、男というものは・・・、女というものは・・・」
その後をソックリ読者に投げ出してしまうのである。
乱歩卑怯なり
想像力乏しき読者である私は、ウーンと唸ったきり身動きも出来ない。
だが、面白いことにかわりはない。
楽天ブックスで山田風太郎の「おんな牢秘抄」を注文
アマゾンマーケットプレイスで同じく山田風太郎の明治物を注文
書店に足を運ぶよりインターネットで求める方が便利、と最近ようやく気付いた。

派手なパフォーマンスでならした元プロ野球選手ってそりゃ新庄じゃ

2008-01-10 21:47:32 | Weblog
昨日引用した江戸川乱歩の文は「陰獣」の冒頭にある一節。この「陰獣」は面白い。乱歩はある朝目が覚めると、自分が陰獣になっていた夢でも見たのではないだろうか。あるいは乱歩自身が創出させた世界に自分が迷い込んでしまおうという、乱歩の遊び心が書かせた探偵小説ではなかろうか。清楚で上品な仮面の下には、SM趣味の淫らな陰獣が潜んでいる。そんな妄想が淫想へと繋がり、このようなケッサク探偵小説が誕生したのかもしれない。

アマゾンから届いたぞん

2008-01-09 19:32:23 | Weblog
アマゾンに発注していた本が5日に届いていた。通常便での注文だったが、翌日に配達されたことになる。どういう物流システムになっているのだろう。信じられないくらいのスピードだ。読みかけだったドストエフスキーの「新訳カラマーゾフの兄弟1」を放り出し、届いたばかりの横溝正史「蝶々殺人事件」にかぶりつく。これは横溝正史の代表作の一つといわれているが、金田一物でないから人気薄なのかもしれない。一般の書店ではまずお目にかかれない本だ。
読み始めてシマッタと思った。これは私好みの横溝作品ではない。私はオドロオドロしい怪奇色に覆われた横溝作品が好きなのである。ケレン味溢れるホラー的な横溝作品が読みたいのである。「蝶々殺人事件」は何でもない単なる推理小説だった。江戸川乱歩の言葉を借りれば「ごく健全で、理知的な探偵の経路のみ」が描かれた本格ミステリだった。ガッカリだ。
だが、私が手にした春陽文庫版「蝶々殺人事件」は粋なことをする。登場人物の「今度は決して、カルメン殺人事件なんて起こりゃしないから・・・」という台詞で幕を閉じる「蝶々殺人事件」に続いて「カルメン殺人事件」が編み込まれるという編集の妙。春陽文庫、流石である。
そして今日、アマゾンマーケットプレイスから横溝正史の角川文庫版「蔵の中」が届く。26.7年前に出版された本であるが、状態は極めて良好。素晴らしい。こちらは怪奇的なものと違って耽美的な横溝作品が楽しめそうである。本を手に取っただけで読む前からワクワクする。私が探偵小説に惹かれるのは、このワクワク感なのだ。

今年のまーぼー抱負

2008-01-04 13:40:39 | Weblog
昨年末頃から探偵小説にハマりだした。特に大正から昭和にかけての探偵小説が面白くて仕方ない。今年は許される限り探偵小説を大いに楽しみたい。それからも一つ。私がよく利用していた風俗店が、昨年を限りに閉店してしまった。当局の取り締まり強化の成果だろう。利用者にすれば迷惑な話だ。そちらの方面の新規開拓にも努めたいと思っている。
今日アマゾンに探偵小説を発注した。横溝正史と山田風太郎の明治物だ。届いてもすぐに読み始めるわけにはいかないだろう。買ってはいるものの未だ読んでない本がかなりあるからだ。気分にまかせてユックリと読んでいくことにしよう。