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目に映るもの―南半球編―

ニュージーランドに遊び相手をお願いしている幸せ者より

ご報告

2012年08月22日 | Weblog
え、えーっと、あまりに久しぶりでどこに書いたらいいかもわからなくなっていますが。。
皆様お元気のことと思います。
NZに長期滞在を目的に上陸して11年、DOCのメンバーとして関わりだして丸4年。
ひとつの形を手にすることができました。遂に Permanent Position を手にすることができました。
日本語なら正規雇用というのかな。NZの国家公務員になれました。

まずボランティアとして顔と名前を覚えてもらうことから始めて
casual(ようは日雇い、必要なときだけお声がかかる)で僕が何をできるか、どうできるかを知ってもらい、
夏の多忙期だけの term contract(期間雇用)にひろげてもらい、
スタッフの穴埋めをする Temporary(臨時雇用) も経験しながらいつ来るか分からぬチャンス到来を待っていた。
報われないチャレンジも何度したか。面接までいかず書類選考で名前が落ちていた。
正規職員の座を取っていく仕事仲間を見ながら、次に来るチャンスのために経験値を上げてきた。知っている分野、領域を広げてきた。

この5月、夏の期間雇用が終わろうとしていたころ前置きなしにチャンスが沸いてきた。
でもこちらは7月から長期で日本に戻るつもりで予定を立てていた。
話は沸いたが一向に告示されない。役所に時間がかかるのは日本もNZも同じか。
6月も半ばが過ぎてやっと告示され募集締め切りは6月最終週。もう日本モードにしたいのに。。。
普通の日程なら面接に残ったとしてもすでに日本。国際電話やSkype面接という話があったが
面接チームの計らいで出国の前日に面接の時間を作ってくれた。
もちろん面と向かって話すほうがはるかに自分を伝えられる。
やることはやりました。あとはお任せします。ある種の満足感をもってシーズンを終了して飛行機に乗った。

日本では両親の介護関係の体制作りで動きっぱなし。
真樹にはいわゆる「ホリデー」といった時間を作ってあげられなかったのが悔やまれるけど
僕の両親の姿をみてきっと理解してくれたはず。楽しみはとっておこう!ね。
そんな生活の中、遂にConglaturation!のメールが届いたのでした。
日本で就職が決まったときよりも高ぶって父親にまず第一声、そして後日入院中の母親を見舞いに行って報告をしたのを覚えています。
応募したことも、面接に残ったことも話していなかったので父親との握手には力が入りました。

8月12日(日)の夜に戻ってきて翌日からすぐ出社。水曜日には森の中へ。
山小屋にいるのに時差ぼけで眠れない経験は今回だけにしたいものです。

心機一転、模様替えしてブログ情報発信!としたいところですが
この筆不精はそのままだからなぁ。。。。。。。

ともあれ、NZ国民の血税を背負ってこの森を豊かな財産にしていきたいです。現場主義で。


Duck shooting その後

2012年05月06日 | Weblog
家に帰ってからが僕の活動。
現場では沼が羽だらけになるのでむしってはいけないといわれ、ということは家が羽だらけになるってこと??

普段は「NZ native のパラダイス・シェルダックですよぉ、一度つがいになると以後相手を変えないといわれています。最近の日本人カップルには耳の痛い話ですねぇ」なんてコメントしているダックですが人間社会によく適応して繁殖しておりGameBirdとなっています。そのオスが我が家におすそわけされました。

教えられたとおり羽をむしりとっていきます。後ろから前へ、が基本。まだ暖かさが残っています。そして見覚えのある鳥肌が見えてきました。


日本から持参の出刃包丁が仕事をします。お尻の下と脇に切り込みをいれ肋骨まで切り込み、手を入れて可能な限り一塊として内蔵を引き抜きます。そして羽、首がなくなるとスーパーで見る姿になりました。
真樹にはショッキングな場面のようで触れず泣いてしまいました。でもスーパーの鳥も同様にありがたく命をいただくというメッセージを伝えたくしっかり見せます。だからこそ残さず綺麗に食べてあげることが彼らへの礼になるんだよ、と。



そしてKiwi定番のロースト。もちろん一度も冷凍していないので断然うまい!!
真樹もしっかり認識して食べていました。


お皿に取り分けられたダックを食べてカメラを向けると

満足のようで。。。。

Duck shooting, season has started!!

2012年05月05日 | Weblog
NZではこの週末は特別な日です
Duckシューティングの解禁日です
男の遊び、と位置づけられているらしく子供からおじいさんまで多くの男子がこの日には沼へ出かけていきます。
いままでは聞くだけで一度も現場にいた事がないので友人のAnthonyの狩猟場?に行かせてもらいました。
迷彩に塗ってマヌカの枝を屋根、壁につんだ小屋に入るとまずウイスキーのショットを渡されます。“This is our regulation”普段飲めない蒸留酒を断るわけない。カクッと飲んで一歩はいるともうワンショット渡されました。朝からウイスキーとはいい1日になりそうです。

さて、肝心のDuckたちは一向に現れません。世間話にはじまり酒のあてにバーナーに火をつけて鹿肉をつまみます。Jacksonはシェフらしくカキのてんぷらを振舞ってくれます。ターゲットが来ないので円盤を打つクレイ射撃が始まります。人生初めてのライフル!セーフティを外して引き金を引いたかどうかは文章には出来ません。いくらNZとはいえ Fire arm license が必要です。でも・・・・・・・・・・すごいよ・・
再び物置サイズの小さな迷彩小屋に入るとビールは途切れず Duck call のウンチクやら弾の口径の話やら。うん、これは男子の遊びだな。そして隣からホワイトベイトのフリッターがお皿に載って出てきます。

いやぁ良く飲んだ。彼らは夕方まで待ちますが一足先においとまします。空は吸い込まれる青、数日前に新雪を被ったフィヨルドランドの山々をみながら帰路に着くのでした。左手には普段触ることのない「羽」の感触を感じながら・・・・ 




何も無い道

2010年01月24日 | Weblog
国立公園ビジターセンターには世界中から旅行者がやってくる。
日本からのツアーではまず行き先として外せないミルフォードサウンド。そこへは通称ミルフォードロードと呼ばれる国道94号線が通じている。
氷河が作り出したいくつもの巨大なU字谷を抜けフィヨルドへと続く道だ。
風光明媚なこの道は世界道路百選にも選ばれ、
ゴールのミルフォードサウンドは世界の旅行者が訪れたい場所ナンバーワンに挙げられた。しかし、価値観は人間それぞれに違う。

イギリスからの旅行者が窓口で質問した。
「なぜミルフォードロードを建設したのか?」
「ミルフォードサウンドへ内陸からアクセスする為です。」
「え!タダそれだけの為に作ったのか!道中に何も無いじゃないか」

聞かれた側としては驚きを隠せない。
あの道を走って「何も無い」と言われるとは思いもよらなかった。
道路に沿って家が建ち街があり工場でも目に入らなければ道路の目的を満たしていないのか??
攻め方を変える。
「世界恐慌の時代に失業者が溢れ、失業対策の一環として国が国民の仕事を捻出するために観光道路の建設を思い立ったのです」
「なるほど」
「しかし大戦の時には男どもが国内からいなくなり完成までには20年以上の長い時間がかかったのです」
「そうか、ありがとう」

お、彼の中で必要だった納得の材料が得られたようである。
毎日、趣味も価値観も自分のそれとは違う人間に出会う。
ビジターセンターの楽しみは無限にある。

南風

2010年01月10日 | Weblog
暦では真夏、のはずですがどうも今年は夏になりきれない?天候です。
昨日は標高700メートルまで雪の予報。
実際に山を見るとテアナウ界隈の山も森林限界より低いところまで白くなってしまいました。
さて、こちらでは標高1000メートル前後に森林限界があります。
山の斜面には横一線になって原生林の途切れるラインが引かれています。
テアナウの街は標高200メートルなので雪になることはまれですが
冷たい南風はTシャツ一枚というわけにはいきません。
今日は次の前線が通過していきます。
夏のNZ、にお出かけになるときも日本の秋の装備はしたほうがいいですよ、
昨日あった友人はダウンジャケットと毛糸の帽子をかぶっていました!!

困った君

2010年01月06日 | Weblog
ハイキングを目的に世界中の人がNZにやってくる。
フィヨルドランドは雨の世界、宿泊ハイキングで全日晴れていたらさぞいいカードを引き当てたといえる。逆に言えばもっともフィヨルドらしい世界を見逃したともいえる。
天気予報は雨なのでキャンセルしたい。こんな問い合わせも沢山ある。
もちろん本人の選択なので一向に構わないがすんなりいかないビジターもいる。
グレイトウォークのキャンセル規定は2日前までが返金対象で前日キャンセルは100%のキャンセルチャージが発生する。
「明日からのルートバーントラックの予約をキャンセルしたい」
「はい、かしこまりました。返金はありませんが」
「それはおかしい。天気予報は雨だし、先日歩いた友人はとても大変だったと言っていた」
「とはいえ現在トラックはオープンです」
「雨で何を見ろって言うんだい」

こんな会話がビジターセンターでは何度となく繰り返される。
あなたはどう思いますか?
私がカウンターに立っていたらこう言ってしまうだろう。

「それは貴方次第です」

プラス思考でいくらでも美しいものが見えてくる。
山歩きだけでなく生活の全てにプラス思考を。
もちろん自分が対峙している課題である。

登り初め

2010年01月03日 | Weblog
年末は数日安定した天気が続き、日本から二年越しの計画を実現してくれた友人家族と時を過ごしカウントダウンを楽しみました。
しかし年明け後はすぐれない天気予報が続きます。
でも前線の隙間に現れた快晴無風の時間を逃さず、ケプラートラックに向かいます。滞在型ホリデーの利点を実感できた1日となりました。

記憶の整理
ラクスモアの洞窟には容易な出口はありません。
自分が戻れないかも、と感じたらUターンしましょう。

ルートバーン・トラック必需品??

2009年11月14日 | Weblog
「ルートバーントラックを歩くハイカーはハイカー用強力オムツを履くこと」
という驚きのメッセージが掲示された。
そのボードはトラック管理をする自然保護省のマークが入りUNESCO世界遺産のマークも入っている。え?と戸惑いながらも本当なのかしらとビジターセンターに問い合わせもあった。
答はジョークなのだが現状の問題に対する強いメッセージも含まれている。
ルートバーントラックは森林限界上を歩く部分が多く山岳展望の素晴らしいコースである。しかし無神経なハイカーによるトイレットペーパーや排泄物が目に付き大景観に水を差し、このコースを愛する人の逆鱗に触れたのだろう。
タダのジョークで流してしまうだけでなく
・可能な限り設けられた施設を利用する。
・緊急の場合も穴を掘って埋める。
・ペーパーは持ち帰る。
といった基本のルールを守ることを忘れないでほしい。
更にNZの自然を楽しむルールに Water Care Code と呼ばれるルールがある。
その一つを紹介する
・やむをえず排泄する場合、水源から少なくとも50メートル離れること。
当たり前のことを確実に履行する。ぜひ看板を掲げた方に満足いただけるトラックのまま次の目的地に向かってください。