ぼくの思うこと想うひと

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『統計からみた我が国の高齢者』という総務省の資料

2011-09-19 23:46:42 | Weblog
〔写真1:表紙;総務省ホームページに掲載された報道資料〕
  ※高齢者イラストは、「福島県ホームページ(生活交通課)」から引用

総務省統計局は16日、敬老の日(9月19日)を迎えるにあたって、統計からみた我が国の高齢者のすがたを取りまとめて報道資料をホームページに掲載した。この資料では、65歳以上の人を「高齢者」として、「国勢調査」等の調査統計データから高齢者のトピック(話題)を取り上げている。

〔写真1〕で示した報道資料の第1ページに、資料内容が次のように要約され、簡潔に示されている。

【要約】
Ⅰ.高齢者の人口(人口推計 平成23年9月15日現在)
○ 高齢者人口は2980万人(総人口の23.3%)で過去最高

Ⅱ.高齢者の人口移動(住民基本台帳人口移動報告)
○ 東京都や大阪府などで高齢者は転出超過

Ⅲ.高齢者の就業(労働力調査)
○ 65~69歳の就業率は、男性が46.8%、女性が26.9%
○ 高齢雇用者のうち非正規の職員・従業員は約5割

Ⅳ.高齢者の家計(家計調査、家計消費状況調査)
 ○ 高齢無職世帯の家計収支は1か月当たり3万8千円の赤字
 ○ 貯蓄現在高は3年連続の減少
 ○ 高齢者世帯で支出割合の高い保健医療、中でもとくに高い女性の健康保持用摂取品への支出
 ○ 高齢者世帯でのインターネットショッピングは8年間で約3倍増、電子マネー利用は年々増加

『統計からみた我が国の高齢者』は、A4×14ページの資料で、要約の「○ xxx」ごとに短い説明と図や表がついている。そして、トピックxxxの元資料を参照できるようにしている。読みやすく、理解しやすいように構成されている。

このブログ記事では、「○ xxx」の説明に使われた図表の幾つかを引用して、要約の内容補足を試みる。

○高齢者人口は2980万人で過去最高
このトピックには〔写真2:図1〕および「表2:高齢者人口及び割合の推移」が付されている。ちなみに、図で示されている昭和25年(1950年)は、65歳以上の高齢者人口は411万人で、総人口8320万人に占める割合が4.9%であった。(この統計に沖縄県は含まれていない)
以下の写真はクリックして拡大表示ができる。

〔写真2:高齢者人口の推移〕

○東京都や大阪府などで高齢者は転出超過
平成22年の都道府県別に高齢者の転出超過数をみると、東京都(4348人)、大阪府(1435人)、北海道(345人)、山口県(277人)など28都道府県。転入超過は、千葉県(2029人)、埼玉県(1993人)、神奈川県(1268人)、茨城県(1211人)など19県となっている。

〔写真3:高齢者の都道府県別転入・転出超過〕

○高齢者無職世帯の家計収支は1か月当たり3万8千円の赤字
平成22年の1世帯当たりの1か月間の家計収支は、実収入18万8千円、実支出22万3千円となり、3万8千円の赤字となった。不足分は金融資産の取り崩しで賄われている。
1か月間の家計収支(実収入、実支出、不足分)は平成18年から22年まで、ほとんど同レベルで推移してきた。

〔写真4:高齢無職世帯の家計収支の推移〕

○ 高齢者世帯で支出割合の高い保健医療、中でもとくに高い女性の健康保持用摂取品への支出
全世帯のうち世帯主が高齢者世帯における平成22年の消費支出の構成比を、全世帯平均の平成22年の消費支出の構成比で割った比率を求めると、「保健医療」が1.4倍と最も高く、「教育費」が0.06倍と最も低い。高齢者世帯は、健康の維持・増進のための保健医療の支出が多く、学齢期の世帯員が少ないため教育費の支出が少ない。

〔写真5:消費支出の内訳およびその構成比について総世帯平均に対する高齢者世帯の比率〕

平成22年の統計データによる「世帯主区分ごとの消費支出の内訳と構成比モデル」
平成22年の総世帯の平均、世帯主が65歳未満の世帯、世帯主が高齢者の世帯、世帯主が高齢者で男性単身の世帯、世帯主が高齢者で女性単身の世帯における消費支出の内訳(金額:円)および(構成比:%)について、総務省資料の表4のデータを抜粋して世帯主の区分ごとに消費支出の内訳および構成比を2つの表にしてモデルを試作してみた。
〈注〉総世帯:二人以上の世帯と単身世帯の合計

〔写真6:世帯主区分による消費支出内訳の月間費用および構成比(平成22年データモデル)〕

写真6の図表をモデルにして、読者の世帯を表の世帯主区分に当てはめて消費支出状況を分析することができる。また、同一世帯主区分の他の人と消費支出の比較が可能になる。


『統計からみた我が国の高齢者』の【要約】について、この記事で補足していない項目の内容をもっと知りたい方、あるいは総務省の報道資料を閲覧したい方は、(ここ)をクリックしてください。
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おわり



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